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【J2】柏レイソルの補強ポイントについて考える。(2019年夏の移籍市場) | | |　

柏レイソル

→　開幕前は「優勝候補の筆頭」と言われた柏は苦しみながらも開幕4連勝を達成した。「独走態勢に入るのでは？」とも思われたが5節以降はなかなか勝利を手にすることが出来ずにいる。5節以降は3勝3敗6分け。12試合で勝ち点「15」にとどまっている。16節を終えた時点で首位の山形との差は「5」なので十分に射程圏内と言えるがここまで7位。プレーオフ圏外に位置する。まさかの展開になっている。

ロシアW杯の日本代表のGK中村航を中心とした守備陣は16試合でわずか8失点。J2屈指の堅守を誇る。新加入のDF染谷が大きな存在感を発揮しており、大卒ルーキーのDF上島がここに来て3バックの中央でスタメン出場中。DF鈴木大(浦和)ならびにDF中山雄(ズヴォレ)の抜けた穴を感じさせない戦いを見せている。五輪代表に選出されてトゥーロン国際大会にも参加したDF古賀もレギュラーとして奮闘している。

問題はどう考えても攻撃陣になる。16試合でわずか13得点。これは12得点の鹿児島ならびにFC岐阜に次いでJ2でワースト3位タイとなる。近年のJ2は全体のレベルが上がっているので「この時点で柏が7位に位置する。」というのは予想できなくもない展開になるが「柏の1試合平均の得点数が0点台」というのはタレント力を考えるとあり得ない数字になる。ここまで柏が攻撃力不足で苦しむとは全く予想できなかった。

FWオルンガは11試合で6ゴール。勝負所でゴールを奪ってチームを助けているがMFクリスティアーノは16試合で2ゴール。開幕の山口戦(A)で2ゴールを挙げた後、ずっとノーゴールが続いている。総シュート数はJ2で断トツ1位となる55本。たくさんのシュートチャンスを作っているがさっぱりシュートが決まらない。チャンスメーカーとしては存在感を発揮しているが「ブレーキになっている。」と言わざる得ない。

総シュート数の2位はFWオルンガで42本、3位はMF瀬川祐で39本となる。上位3位までを柏の選手が独占していることからも分かる通り、シュートチャンスは作れているがシュートが決まらない。MFクリスティアーノの陰に隠れているがMF瀬川祐も2節の町田戦(H)でゴールを決めた後はノーゴールが続いており、MF江坂も12試合で1ゴールのみ。MF瀬川祐ならびにMF江坂もシュートスランプに陥っている。

MFクリスティアーノとMF瀬川祐とMF江坂の3人がこういう状態なので得点力不足に陥るのも必然である。3人とも実績のある選手なので「いずれは感覚を取り戻してコンスタントにゴールを決めるようになるだろう。」と思われるがなかなかきっかけをつかめずにいる。ネルシーニョ監督は彼らを信じて使い続けているが結果を出せていない選手にこだわり続けるネルシーニョ監督の選手起用も批判の対象になっている。

難しい状況になっているので「今夏の移籍市場で柏がどういう動きを見せるのか？」は興味深いが、「MFクリスティアーノやMF瀬川祐やMF江坂以上の選手」を獲得するのはなかなか難しい。当然、お金もかかるので、「彼らの復調を待つ。」というのが最善の策と言えるだろう。結果の出ていない3人にこだわるネルシーニョ監督の考えは理解できる。彼らの早期の復調なくして柏のJ1復帰はあり得ない。

補強があるとしたらボランチだろう。開幕からMFヒシャルジソンとMF大谷がWボランチを組んできたがここ最近はMFヒシャルジソンとMF小林祐のWボランチになっている。3人とも守備力の高い選手なので「Wボランチの高い守備力」が16試合で8失点という堅守を支えているのは間違いないが3人ともゲームを作れるタイプのボランチではない。アタッカーやフォワードに生きたボールが供給される場面は少ない。

出場機会に恵まれていないMF小泉慶も守備に特徴のあるボランチなので「似た系統のボランチが多い点」は編成上のミスだったと言える。唯一、タイプが大きく異なるのはMF手塚になる。開幕当初は2列目で起用されることが多かったが6節以降は出番が激減した。高精度のパスを出せる選手なのでキーマンになり得るが監督の評価はあまり高くない模様。となると司令塔型のボランチを獲得する必要が出てくる。

WBは右がMF小池龍、左はMF菊池大が起用されるケースが多くなっている。ここに来てMF高橋峻が戦列に復帰しており、若手のMF田中陸がいて、DF古賀もWBでプレー可能。MF小池龍が大きな存在感を発揮出来ずにいるのは誤算と言えるがWBは充実している。CBは先日の試合で高卒1年目のDF杉井が活躍。DF田上、DFパク・ジョンス、DF中川創、DF鎌田などもいるので、J2レベルでは十分な顔ぶれである。

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