■ アジア制覇まであと1つアジア杯は準決勝が終了した。第1試合の日本 vs イランは3対0で日本が勝利して、第2試合のカタール vs UAEは4対0でカタールが大勝した。2試合ともに大差がついたが日本もカタールも終盤にカウンターからゴールを奪った。「負けたら終わり」の大一番なので2点差で負けても3点差で負けても4点差で負けても同じである。ビハインドのイランとUAEはどちらも前がかりになった裏を突かれて致命的な失点を喫した。
日本はこれで6連勝となったが決勝戦でカタールに勝利できると「日本サッカー史上初の全勝優勝」となる。1992年と2000年と2004年と2011年にアジアを制覇しているがいずれもGLでドローゲームがあった。逆に言うと「GLを3戦全勝で突破したときは優勝することができていない。」となるので日本にとっては嫌なジンクスになるが跳ね返したい。5度目のアジア制覇となると当然のことながらアジア最多になる。
準決勝のイラン戦は事実上の決勝戦と言われて大きな注目が集まったが3対0。終わってみると完勝だった。初戦のトルクメニスタン戦から5試合連続で1点差の勝利だったので「戦いぶり」について批判の声は大きかったが良くも悪くも森保監督のチームらしい戦いを続けている。「力の差があると思われるチームとの対戦でも全く油断をすることなく堅い試合を見せて勝つ。」というのは広島時代によく見られた。
■ FIFAランキングがどこまで上がるのか?これでアジア杯に入ってからは6戦全勝となったがこうなると「FIFAランキングがどこまで上がるのか?」も楽しみになってくる。ロシアW杯の後、FIFAランキングのポイントの計算方法が変わっているが、新しい計算式は
P=A+B*(C-D)
A : 試合前のポイント
B : 試合の重要度
C : 試合の結果 → 勝利:1、引き分け→0.5、負け→0
D : 試合の期待結果 → D=1 / (10^(-E/600) + 1)
E : (試合前のポイント) - (対戦相手の試合前のポイント)
P : ポイント
となる。これまでの計算方式との一番の違いは平均でポイントを算出する方式ではなくて加減方式になった点になる。従来の方式だと「重み係数の低い親善試合を積極的に行わないチーム」は意図的にランキングを上げることが出来た。ロシアW杯に出場したポーランドやスイスやデンマークなどは「実力と比べてFIFAランキングが高すぎるでは?」と言われていたがそのあたりの部分が改良されたことになる。
上のとおり、新しい計算式には指数関数が使われているので従来の計算式よりも複雑になっているが「アジア杯を勝ち進んでいる日本代表のFIFAランキングがどこまで上がるのか?」が気になったのでポイントを計算してみた。表にまとめると次のようになる。
表1. 各試合で獲得できるおおよそのポイント (※ カタール戦は勝利した場合)
| 詳細 | トルクメニスタン | オマーン | ウズベキスタン | サウジアラビア | ベトナム | イラン | カタール |
A | 試合前のポイント | 1414 | 1414 | 1414 | 1414 | 1414 | 1414 | 1414 |
| 対戦相手のポイント | 1120 | 1295 | 1251 | 1335 | 1229 | 1481 | 1258 |
B | 試合の重要度 | 35 | 35 | 35 | 35 | 40 | 40 | 40 |
C | 勝ち:1、引き分け:0.5、負け:0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
D | 試合の期待結果 D=1/(10^(-E/600) + 1) | 0.756 | 0.612 | 0.652 | 0.575 | 0.670 | 0.436 | 0.646 |
E | (試合前のポイント) – (対戦相手の試合前のポイント) | 294 | 119 | 163 | 79 | 185 | -67 | 156 |
| -E/600 | -0.490 | -0.198 | -0.272 | -0.132 | -0.308 | 0.112 | -0.260 |
| (10^(-E/600) | 0.324 | 0.634 | 0.535 | 0.738 | 0.492 | 1.294 | 0.547 |
| (10^(-E/600) + 1) | 1.324 | 1.634 | 1.535 | 1.738 | 1.492 | 2.294 | 1.547 |
P | ポイント | 1422.56 | 1427.58 | 1426.19 | 1428.86 | 1427.19 | 1436.56 | 1428.14 |
| 増減 | 8.56 | 13.58 | 12.19 | 14.86 | 13.19 | 22.56 | 14.14 |
■ イラン戦でポイントを荒稼ぎ注意すべき点としては「日本のポイント」も「対戦相手のポイント」もどちらも最新のFIFAランキングが発表されたときに公表された数字を用いているという部分である。本来であれば試合をこなすごとに変わる数字であるが全てを計算するのは時間がかかる。よって、細かい数字は違ってくるが、この部分の違いで生じる差は「誤差レベル」だと考えられる。各ポイントの数字は異なるが大きな影響はないと考えられる。
各試合で得た(と考えられるおおよその)ポイントは
トルクメニスタン → 8.56
オマーン → 13.58
ウズベキスタン → 12.19
サウジアラビア → 14.86
ベトナム → 13.19
イラン → 22.56
になる。当然、FIFAランキングが29位と日本よりもはるか上に位置するイラン戦で得たポイントは多くなる。また、準々決勝以降は「試合の重要度」が増す。計算式のBの部分はラウンド16のサウジアラビア戦までは35になるが、準々決勝のベトナム戦以降の3試合は40。ベトナムの12月時点でのFIFAランキングは100位なので決して高くはないが「試合の重要度」が高いのでかなりのポイントを稼ぐことが出来た。
■ 優勝した場合は22位前後か?準優勝の場合は32位前後か?6試合の合計は+84.94。もともとの日本のポイントは1414なので足すと1498.94ポイント。イラン戦を終えた時点での日本のポイントはこのくらいと推測できる。12月のFIFAランキングに当てはめると1501ポイントで24位のルーマニアよりは下になるが、1497ポイントで25位のアメリカよりも上。もちろん、アジア以外の国も国際試合を行っているので若干の変動はあるが「25位前後まで浮上した」と推測できる。
決勝戦で勝利できるとさらに14ポイント程度を獲得できると考えられるので1513ポイント程度になる。1509ポイントで22位のオーストリアを上回る可能性が高まる。よって、「アジアを制覇することができれば22位前後まで急上昇することが出来る。」と言える。逆にカタールに敗れた場合は-25.86ポイントほど。1473ポイント程度になるので1476ポイントで32位のパラグアイと同じくらいになると推測できる。
結局、カタールに勝てば22位前後、カタールに敗れた場合は32位前後だと考えられるので大違いである。なお、アジア1位のイランは6試合で4勝1敗1分けという成績だった。勝った4試合で各々10ポイント程度を稼いでいると思うが引き分けた試合はややマイナス。敗れた日本戦は-20ポイントあたりと考えられる。つまりトータルでは+20ほど。12月の時点では1481ポイントなので1501ポイントあたりと考えられる。
なので、決勝戦で日本がカタールに勝利出来たらFIFAランキングでイランを追い抜いてアジア1位になる可能性が高い。一方、準優勝に終わった場合は引き続いてイランの後塵を拝することになるだろう。なお、アジア全体で2位だったオーストラリアは12月の時点では1436ポイントだった。今大会のオーストラリアは2勝2敗1PK勝ち。ポイントの増減はほとんどないと思われるので日本が追い抜くのは間違いない。
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