「新潟が生んだジブリの動画家-近藤喜文展」に行ってきた。
1998年に47歳の若さで亡くなったアニメーターの近藤喜文さん。
新潟県立万代美術館で新潟県五泉市出身の近藤さんが描かれた
原画・キャラクターデザイン表・イメージボードなどが展示された内容。
他にもリトル・ニモのパイロットフィルムの上映や、
「紅の豚」や「平成狸合戦ぽんぽこ」の近藤さんの原画の複製を
パラパラめくれるコーナーもあり充実しすぎる展示物の数々。
展示物を全てを見終えるのに2時間かかった。
3連休の2日目、天気も快晴とあって盛況。
家族連れから年配の方まで多くの方が来場されていた。
※画像左:近藤喜文の仕事 画像右:近藤さんの線画の塗り絵
物販コーナーも充実。入手困難だった「近藤喜文さんの仕事」はこの企画の為に再販。
他にもジブリ作品の複製レイアウトやレイアウトが描かれたポストカードやクリアファイル
が多数販売されていた。キャラクターグッズやジブリ関連の書籍も充実。
さて「近藤喜文展」の感想について。
まずアニメーター・絵描きとしての近藤喜文さんの仕事を存分に堪能できた。
驚いたのが「名探偵ホームズ」「リトル・ニモ」「火垂るの墓」などで
たくさんのイメージボードを描いていたことだ。
私の情報不足だが、近藤さんがこんなにイメージボードを描く方だとは知らなかった。
それだけ作品の根幹に関わって仕事をしてきたのがわかる。
そして同じ作品のイメージボードでもデフォルメの効いた絵のものと
リアルなデッサン重視で描かれたものの2種類で描かれるものもあり。
作品の可能性を様々な角度で探っていたのがわかる。(例えば「火垂るの墓」)
また淡い水彩で描かれたイメージボードの数々が魅力的だった。
次に近藤さんが参加しながらも、世に出ることはなかった企画の為に描いた
キャラクターのスケッチやポスターが展示されていたが、
近藤さんは作品を立ち上げるのが好きなのだろう。
展示でも書かれていたが、常に自身に試練を課して絵を描いていたのがわかる。
そんな努力の人、近藤さんの女の子の絵が可愛い。
展示されていた「赤毛のアン」「火垂るの墓」「耳をすませば」の
キャラクター表のシンプルな線の魅力に魅了された。
アニメ本編より鉛筆で描かれたキャラ表の方が好みなぐらいに可愛かった。
「耳をすませば」の雫のキャラ表は本当に可愛かった。
近藤さんは職人性の強い方であろうと思うが、
「赤毛のアン」などでは高畑さんのオーダーに四苦八苦しつつ描き、
一方では特に若い頃には鳥山明さんの絵を含めて色々な絵を取り入れて、
自身のスタイルを完成させていったのが展示物を見てわかった。
展示物を全て見終えて感じたのは、近藤さんの膨大な仕事量と
イメージボード・キャラクターデザイン・原画・作画監督
といった様々なセクションでの仕事をマルチにしていたこと。
近藤さんのアニメーターとしての万能性を感じずにはいられなかった。
これだけ多才なアニメーターを近藤さんの近くで探すとすれば
宮崎駿さんが該当するであろう。その意味で宮崎駿さんに一番近づいた存在だ。
近藤さんが宮崎さんとも高畑さんとも組める万能性は、
両者の作品作りにとってありがたい存在であったのは間違いない。
まとめ
予想以上の盛況ぶりに、ジブリの国民的人気を改めて痛感させられた。
そして近藤喜文さんが若くしてお亡くなりになったのは、
日本のアニメ界の大きな損失であったと思う。
もし近藤さんが生きていたら、ジブリのアニメの方向性も変わっていただろう。
近藤喜文さんの線を実際に見ることができたのは貴重な体験だったし、
近藤さんの仕事を見られたのは何よりの収穫だった。
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