感想いやー面白かったですね。
その理由は、キリトとリーファ(直葉)が身バレしたからでしょう。
今回の前半はキリトの獅子奮迅ぶりが光りました。
アスナに届きたい、近づきたいと空に飛びだったキリト。
でもゲームのルール上の障壁がキリトを上には行かせない。
でもキリトの想いを通じて、ユイの声がアスナに届く。
アスナはシステム管理のアクセスコードを渡す。
声が届いたキリトはアスナに会いたいとより強く願ったのでしょう。
だから、今度はゲートからの正面突破を狙う。
ここを守護するガーディアンの大軍にもキリトは怯みません。
ひたすら蹴散らして蹴散らして、上だけを目指すキリト。
このガーディアンと戦うシーンのアクションは見応え充分でした。
ただ斬っていくだけではなく、突き刺したり、相手の剣を受け止めながら斬ったり、
2体同時に串刺しにしたりと、状況に応じたアクションが素晴らしい。
あとこのアクションシーンが良いのは、
キリトがアスナを想い続けながら戦っているところでしょうか。
アクションの為のアクションではなく、きちんとキャラの心情とリンクして描かれている。
アスナにいる上を目指したいのに、上に行くことを邪魔するガーディアン。
空を飛ぶことの開放感から発生する映像的快感も含めて、
見ごたえあるシークエンスを作り上げていたと思います。
そして結局ガーディアンの大群の武器が遠距離の弓矢になり、
さらに剣を投げつけられれしまうと、為すすべがありませんでしたね。
ちなみにキリト視線で上に手を伸ばす、主観ショットがありつつ
矢や剣を身体に貫かれるシーンがありましたが
これは旧エヴァンゲリオン劇場版25話の弐号機アスカが
「殺してやる」と言いながら、量産型エヴァにロンギヌスの槍で刺される
見せ方ととてもよく似ていた印象です。
オマージュだったのかなぁなんて見ていますが。
結局、キリトは敗れて魂みたいなものになりましたが
リーファが身を呈して救出し、キリトを蘇生させます。
しかしここでキリトが呟いた「アスナ」という言葉が状況を激変。
ここで二人は真実を知ってしまいます。
直葉はキリトを好きだったのに、でもアスナをみるキリトに失恋したが
ゲームの世界のキリトというキャラの人を好きになった。
でもゲームで好きだった人が失恋相手のお兄ちゃんだったなんて。
これは直葉にとってきついでしょう。
直葉は自分の素直な自分の気持ちをキリトにぶつけたところで今回は終了。
キリトも直葉は妹であれば良かったと思っていたのでしょうが、
妹がここまで複雑な気持ちを抱いていたことは気づかなかったのでしょう。
直葉に行為を抱かせる現実とお兄ちゃんと仮想空間のキリトくんが同一人物だったなんて。
まとめ
以上のようにキリトと直葉の感情のズレが決定的になったお話でした。
それを上手く物語る為に、今回は超えられない壁みたいな描写を用いていました。
まずは世界樹の外から上を目指すキリト君を邪魔したゲームの障壁。
次に中に入って上を目指すもガーディアンに阻まれた壁。
そして身バレして、キリトと直葉が話す場面での、直葉の部屋と廊下の境界線。
キリトは上昇する激しいムーブを描きながら、それが越えられない一線として描かれることで、
越えられないものがキリトを苦しめるという、状況をうまく作り出していたと思います。
キリトは直葉とどう和解するのか、アスナはどう助けるのか。
あと残り数話。がんばれキリト。お前の剣で女の子を幸せにするんだ!
今回の絵コンテは長井龍雪さん。
最後の直葉のありのままの気持ちをストレートに描くところが長井さんらしいなぁと思いました。
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………とはいえ直葉の二重失恋はあんまりだと思います。
まあ、明日菜の他にキリト(和人)を好きになるキャラがいて、
その子達がふられるのは良しとしましょう。
しかしそういう子達が何人もいて尚且つ、誰も他に好きになれる相手を見つける事が
ないというのはいただけませんね。しかも原作ではこの後もそういうキャラが
増えるようですし。ハーレム系の特徴ですが主人公一人だけが想いの対象で、
ふられ役が何人も何人もいるというのは正直ヒロインたちがもったいないし、
フォローも十分でないのは連続したストーリーとしては非建設的な気がします。
それに主人公ばかりに女性キャラとの関わりが集中するのは
連続したストーリーにおいて障害です。やはり連続ドラマとハーレム系要素は
基本的には相性が良くないようです。ライトノベル業界をはじめ、
ハーレム系供給過多の今の世界は変わって欲しいです。
直葉もですがリズやシリカもかわいそうな事です。…………。
ハーレム系ではなく、多カップル系の作品だったら良かったのにね…………。