■ 市立船橋高の3人がプロ入りを果たす。夏休みが終了して学校生活が再開したことが関係しているのか、ここに来て注目の高校3年生の進路先が続々と明らかになっている。U-19日本代表のDF杉岡(市立船橋高)は湘南入りが決定。さらには市立船橋高でDF杉岡とCBコンビを組むこともあったMF原輝綺(市立船橋高)は新潟への加入が決定。同じく市立船橋高の選手ではMF高宇洋(市立船橋高)は強豪のG大阪と仮契約を結んだことが発表されている。
DF杉岡は182センチで左利きのCB。フィード力に定評があってJ1の湘南とFC東京と名古屋に加えてJ2の千葉も獲得に興味を示していた。争奪戦の様相を呈していたが湘南入りを選択した。高卒や大卒の目玉クラスの選手をベルマーレが口説き落とすのはいつ以来になるだろうか。もしかしたら「MF中田英以来」と言えるのかもしれない。クラブとしてのブランド力がアップしていることの何よりの証と言える。
待遇面ではFC東京や名古屋と比べると少し劣ると思うが「湘南のスタイルに魅力を感じた。」というのが入団を決めた理由の1つだと考えられる。182センチのサイズなのでプロの世界でもCBでやっていくことはできると思うが、湘南は「3-4-2-1」を採用することが多いので左ストッパーがメインポジションになるのではないか。キックを含めた攻撃力を生かしやすいポジションなので持ち味を発揮しやすいチームと言える。
■ 父親は元中国代表のサッカー選手一方、新潟入りを決断したMF原輝綺は178センチ。守備的なポジションであればどこでもプレーできる選手で、先のとおり、夏の高校総体のときはCBでプレーしていたが、先日のSBSカップのU-19日本代表に召集されたときはボランチでプレーした。サイズを考えると(CBではなくて)ボランチがベター。ボール奪取力が高くて堅実なプレーができる選手なので新潟は良い選手を補強できたといえるのではないか。
ボランチのMF高宇洋は父親が元中国代表のサッカー選手で晩年は富士通サッカー部でプレーした。(※ 母親が日本人。)中学までは川崎Fの下部組織でプレーして高校は市立船橋高を選択した。DF杉岡はFC東京U-15深川に所属していたが上には進むことが出来ず。次善の策で市立船橋高を選択したが、MF高宇洋に関しては川崎U-18への昇格の話を蹴って自ら市立船橋高への進学を希望したいう。
テクニックがあって周りが良く見える選手であるが高校3年生になってからボランチが基本ポジションになったという。「プレースタイル的にはMFハ・デソン(FC東京→名古屋)に似ている。」という印象がある。年代別の日本代表には招集されていないが2年ほど前に日本国籍を取得しているという。(※ 元中国代表のサッカー選手が日本人と結婚してその息子が日本国籍を取得したことは大きな話題になった。)
■ 川崎F入りが確実となったDFタビナス・ジェファーソン結局、夏の高校総体を制覇した市立船橋高は3人の選手がJ1のクラブへの内定を勝ち取ったが注目度の高かったDFタビナス・ジェファーソン(桐光学園高)はJ1の川崎Fへの入団が確実視されている。182センチの大型SBで父親がガーナ人、母親がフィリピン人。日本国籍を保有していないので年代別の日本代表に召集されたことはないが今年の3月には高校2年生ながら日本高校サッカー選抜のメンバーに選ばれた。
抜群の身体能力を持った選手なので「東京五輪の秘密兵器」的な扱いを受けているが、日本高校サッカー選抜の試合を観た印象は正直なところあまり良くなかった。このときは左SBではなくて左SHでプレーしていたが自分の居場所を見つけることが出来なくて中盤でさまよう時間が長かった。持ち味である身体能力の高さが生きるようなシーンはほぼ無くて良さを出し切れないままで時間だけが過ぎていった。
インテリジェンスという点で他の選手と比べて大きく見劣りしたので正直に言うと「ちょっとがっかりした。」と言える。川崎Fのサッカーは技術と判断力が命なので「果たして合うのか?」という気もするので噂通りで川崎Fを入団先に選択したのであれば「その選択で良かったのか・・・。」と思うところもあるが、左SBでここまでの素材はなかなか出てこない。ネガティブな見通しを覆してほしいところである。
■ 最大の目玉だったFW岩崎(京都橘高)の進路先は・・・。その他ではFW岩崎(京都橘高)がJ2の京都入りを選択した。仮にJリーグにドラフト会議があったならば多くのクラブが「ドラフト1位」で指名するだろうFW岩崎はプロ入りの対象となる高校3年生の中では飛び抜けた存在と言えるが、J1の有力クラブがいくつも興味を示していた中、J2の京都を選択したのはかなり意外だった。J1の強豪クラブを入団先に予想する人が多かったので大きなサプライズだったと言える。
G大阪のMF堂安は同学年となるが素材としてはMF堂安に匹敵する選手だと思う。抜群のスピードがあって技術レベルも高い。スピードに関しては今の時点でも「Jリーグでトップレベル」だと思うが、その上、スピードだけに頼った選手ではない。これだけスピードと技術の両方を高次元で備えている選手は数年に1度レベル。2020年の東京五輪のときは攻撃陣の中心として活躍することが期待される。
京都は昇格争いの真っただ中にいるので「J1昇格」を果たしてプロ1年目のシーズンをJ1の選手として迎えることが出来る可能性もあるが現時点ではJ2からのスタートになる可能性の方が高い。これだけの目玉選手なので「どうしてもJ1のクラブでプレーしたい。」というのであればJ1の常連クラブを進路先に選ぶ選択肢もあったと思うが、地元に近くて高校時代を過ごした京都のクラブを選択した。
「超・目玉」が(今の時点で)J2のクラブを選択した例は過去を振り返ってみてもほとんどないので新鮮だったが、出場機会のことを考えると賢明な判断である。J1の上位クラブに入団した目玉選手がほとんど出場機会を得られずに思うような成長が出来ずに他の選手に追い抜かれるという事例は過去に何度もある。華のある選手なので京都サンガというクラブのイメージアップに大きく貢献してくれるのではないか。
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