■ 毎年のように波乱が起きているJ2リーグJ2は22節が終了した時点で首位が札幌、2位が松本山雅、3位がC大阪、4位が岡山、5位が京都、6位が清水となっている。以下、7位が町田、8位が山口、9位が千葉と続いていく。町田と山口が大健闘しているが、5月中旬あたりから勝ち点が伸び悩んでいる。6位の清水と9位の千葉の差は「8」。「札幌・松本山雅・C大阪・岡山・京都・清水の6チームが自動昇格枠とプレーオフ枠を占める可能性が最も高い。」と言える。
ただ、すんなりいかないのが近年のJ2リーグである。昨シーズンは夏以降に快進撃を見せた愛媛FCと長崎の2チームがプレーオフ出場を果たした一方で、3位をキープしていた時期もある東京Vが秋以降に失速して最終的には8位に終わった。20試合も残っているのでここから急浮上してくるチームがいくつか出てくるのは確実で、上位6チームの中から急失速するチームが出てくる可能性も当然のことながらゼロではない。
22節終了時点でプレーオフ圏内の6位の清水は勝ち点「37」、7位の町田は勝ち点「36」、8位の山口は勝ち点「34」となっている。「調子が落ちてきた町田と山口が昇格争いに踏みとどまることが出来るのか?」は大きな注目ポイントと言える。2015年は金沢が前半戦に快進撃を見せたが後半戦は大失速して最終的には12位に終わったが、長丁場の戦いになると研究が進んでくるのでどこかで壁が来るケースは多い。
■ 町田と山口はどこまで食らいつくことが出来るか?今シーズンのJ2の前半戦を盛り上げてきた2チームなので終盤戦まで昇格争いに絡んでくることが期待されるが町田はゴールがFW中島裕とFW鈴木孝の2トップに偏っており、ここに来て2トップが封じられる試合が増えている。怪我に苦しんできたMF中村祐が頻繁にゴールに絡む活躍を見せているのはポジティブな要素と言えるが、開幕前から課題と言われてきた「攻撃」の部分で相馬監督はやや苦労している。
一方の山口はリーグ屈指の攻撃陣を擁している一方で守備陣はリーグで下位レベルとなる。新加入のDF北谷とDFユン・シンヨンの2人は開幕からよく頑張っているがここに来て失点数が増えてきた。特にセットプレーから失点するケースが増えているのは気になるところである。サイズのあるFW中山仁、FW岡本英、MF幸野あたりをうまく起用して乗り切りたい。どちらのチームも今が踏ん張りどころと言えるだろう。
9位の千葉が勝ち点「29」で、10位の山形が勝ち点「28」で、11位の愛媛FCが勝ち点「27」で続いていく。ちょっと前までは「上位9チーム」と「それ以外の13チーム」に分類されていたが、ここに来て千葉は3連敗。5試合勝ちなしの千葉が上位陣から引き離されてしまった。4位の岡山から9位の千葉までは「10差」、9位の千葉から21位の群馬までも「10差」。上位との差が広がって下位のグループに巻き込まれた。
千葉は攻守の要となるボランチのMFアランダが不在のときは勝ち点が伸び悩んでいる。怪我の少ない選手ではなさそうで、定期的に離脱する。ようやく怪我から戻って来て「出場可能な状態に戻った。」と報じられているが、MFアランダの復帰をきっかけにして、再度、上位争いに割って入りたいところである。2位の松本山雅との差は「15」。自動昇格はかなり厳しくなっているがプレーオフの切符は逃したくない。