※ チーム成績と個人成績は12節終了時点のものになります。
キーパー編 → GWの最終日となる5月6日(水)に行われたJ2の12節を終了した時点で「活躍が光っているキーパー」と言えるのは何と言っても大宮のGK加藤、磐田のGKカミンスキー、岡山のGK中林の3人である。初降格の大宮はシーズン序盤は調子が上がらなかった。FWムルジャとMF家長を怪我で欠いた影響は大きかったが、苦しい時期に最低限の結果を出すことが出来たのは新加入のGK加藤の頑張りによるところが大きかった。
特に印象に残っているのは8節の大分戦(A)。前半途中に大分のMFダニエルが一発レッドで退場。大宮は数的優位になったが、軽率なプレーから前半の終了間際に大分にPKを与えてしまう。非常に嫌な流れだったが、FWエヴァンドロのPKを加藤がビッグセーブで防いだ。浦和に所属していた2014年シーズンは日本代表のGK西川が加入したため、出番に恵まれなかったが、新天地の大宮で輝きを取り戻している。
GWに入って2連敗を喫するなどやや調子を落とした時期もあるが、上位争いをする磐田の新守護神のGKカミンスキーの活躍もインパクト大。フィードのミスから失点する試合もあったが、高さがあって、俊敏性があって、スケールの大きな大型キーパーである。コミュニケーションの問題があるため、外国人のキーパーを獲得するのに躊躇するクラブは多いが、GKカミンスキーがこういった流れを変えるかもしれない。
岡山のGK中林もここまでは目立っている。岡山は経験豊富なDF岩政とMF加地が加入。さらにはJ2有数のボールハンターと言える愛媛FCのMF渡邊一の獲得にも成功。もともと非常に守備の堅いチームだったが、今シーズンはより強固になっており、堅い守備を打ち破って決定機を作ったとしても、J2で屈指のキーパーと言えるGK中林が最後尾でドンと構えている。安定感と爆発力を兼ね備えた優秀なキーパーである。
この3人は甲乙つけがたい活躍を続けているが、敢えてランク付けすると、1位がGK加藤で、2位がGKカミンスキーで、3位がGK中林になるだろうか。この3人に続くのは金沢のGK原田。「今シーズンのJ2の最大のサプライズ」と言える金沢の快進撃を支えている選手の1人で、ここまでのところ、ミスらしいミスはほとんどない。長い間、J2の水戸の控えキーパーとして力を蓄えて来た日々が報われようとしている。
続く5位候補は札幌のGKク・ソンユン、千葉のGK高木駿、徳島のGK長谷川徹、讃岐のGK清水健の4人。GKク・ソンユンは韓国の五輪代表にも召集されているが、J2で実績のあるGK金山とのポジション争いに勝利した。195センチのサイズは大きな魅力で、ハイボールの処理は安定している。札幌が「動ける大型キーパー」を育ててしまったことが手倉森ジャパンのリオ行きを阻むことにつながらないことを祈りたい。
上位争いをする千葉のGK高木駿は公称は181センチ。ただ、どう見ても、180センチを超えているとは思えず。他の選手と並んでいる姿から推測すると175センチを少し超える程度の身長ではないかと思われる。「相当に身長を水増ししているのは間違いない。」と言えるが、俊敏性を生かした守備範囲の広さとフィード力でチームに大きく貢献している。実績抜群のGK岡本を差し置いてスタメン起用が続いている。
降格組の1つである徳島はなかなか調子が上がらなくて苦しんでいるが、GK長谷川徹とMF木村祐とMF廣瀬智の3人は春先から好プレーを続けている。J1を経験したGK長谷川徹は経験値を積み上げてレベルを大きく上げているキーパーの1人で、J2では有数のキーパーになったと言える。ここまでのハイライトは5連続でPKを成功させていた金沢のMF清原のPKを止めた12節の金沢戦(H)。守備範囲の広いキーパーである。
山形から讃岐に移籍したベテランのGK清水健の活躍も非常に目立っている。昨シーズンの讃岐はキーパーが大きな弱点だったが、経験豊富なGK清水健の加入は大きなプラスとなった。山形時代から「ビッグセーブの多いキーパー」として知られているが、新天地の讃岐でも決定機を何度も防いでいる。リーダーシップもある選手で、昨シーズンは「リーグワースト2位」だった讃岐の失点数は激減している。
5位はGKク・ソンユン、6位はGK高木駿、7位はGK長谷川徹、8位はGK清水健。彼らに続く9位・10位候補と言えるのは福岡のGK神山、愛媛FCのGK児玉、横浜FCのGK南、東京VのGK佐藤優、C大阪のGKキム・ジンヒョン、水戸のGK本間、群馬のGK富居あたり。下位に低迷している熊本や京都やFC岐阜は正キーパーが定まっておらず、栃木SCと長崎と北九州はシーズン途中で正キーパーが交代になった。
この中で9位に選んだのは福岡のGK神山。井原新監督の評価はあまり高くないのか、3節の札幌戦(A)は中堅世代のGK笠川、10節の磐田戦(A)は五輪代表のGK中村航にスタメンの座を譲った。これまでの起用法を考えると、「井原監督から全幅の信頼を寄せられている。」とは言えないが、開幕3連敗の後、4節から負けなしで一気にプレーオフ圏内に浮上した福岡の堅守を支えた選手の1人であることは確かである。
10位は愛媛FCのGK児玉。愛媛FCは5節の大分戦(H)から4連勝。これはクラブ新記録だったが、4試合とも完封勝利だった。「セットプレーの弱さ」がここ数年の愛媛FCの弱点だったが、連勝期間中はGK児玉が積極果敢にゴールマウスを飛び出してサイドからのクロスを処理し続けた。移籍2年目となるGK児玉は昨シーズンの中盤以降はやや精彩を欠いたが、今シーズンは高いレベルのパフォーマンスを続けている。
独断と偏見で選んだここまでの1位から10位まで(キーパー部門) 01位 : 加藤順大 (大宮アルディージャ)
02位 : カミンスキー (ジュビロ磐田)
03位 : 中林洋次 (ファジアーノ岡山)
04位 : 原田欽庸 (ツエーゲン金沢)
05位 : ク・ソンユン (コンサドーレ札幌)
06位 : 高木駿 (ジェフ千葉)
07位 : 長谷川徹 (徳島ヴォルティス)
08位 : 清水健太 (カマタマーレ讃岐)
09位 : 神山竜一 (アビスパ福岡)
10位 : 児玉剛 (愛媛FC)
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