12位:ファジアーノ岡山 13勝12敗17分け 勝ち点「56」 52得点 48失点
→ 2009年が18位、2010年が17位、2011年が13位、2012年が8位と、J2に昇格してから、毎年、前年の順位を上回る成績を残してきたが、5年目にして初めてランクダウンとなった。シーズンの終盤まではプレーオフ争いに参加していたが、40節で徳島(A)に敗れて「6位以内」の可能性が無くなって、最後の2試合は消化試合となった。「6位以内は十分に可能」と言える戦力を有していたので、「12位」というのは、期待を大きく下回る結果と言わざる得ない。
オフの補強は良かった。38試合で18ゴールを挙げたエースのFW川又は新潟に戻ったが、得点力アップを図るためにFW荒田(千葉)、MF鈴木(町田)、FW押谷(磐田)と得点が期待できる選手を獲得して、伸び盛りのMF石原、MF関戸らとの融合が期待されたが、攻撃的なポジションの選手で及第点以上の評価ができるのは、9ゴールを挙げたFW押谷だけ。FW荒田は怪我の影響で大事な時期を欠場することになったが、結局、開幕当初から勝負強さを発揮していたエースが離脱した穴を埋めきれなかった。
3年目を迎えたMF石原はプレー自体は悪くはなかったが、結果を残すことはできなかった。ボールのもらい方が良くなって、高速ドリブルは相手の脅威となった。さらには、豊富な運動量で相手の守備を掻き回したが、39試合で2ゴールという数字は、シャドーの選手としてはさびしいものがある。「決定機に絡めていない。」というわけではなくて、「最後のところで決められない。」というシーンが多いので、あと一歩のところまで来ているが、今シーズンは殻を破ることはできなかった。
一方の守備陣は、リベロのDF竹田を中心に今シーズンも失点数はリーグ6位となる48失点。シーズン終盤はストッパーの2人は固定されなくて、DF後藤圭、DF近藤、DF篠原、DF植田らが起用されたが、誰が起用されても機能性は失われなかった。ただ、キーパーのGK中林が終盤戦で安定感を欠いたのは誤算で、31節の栃木SC戦(H)の凡ミスからの失点が尾を引いたのか、勝負どころの時期の試合で彼らしくないミスが目立った。前半戦はビッグセーブを連発してチームを救ったが、終盤はやや精彩を欠いた。
チームとしては思うような結果を得ることはできなかったが、選手層が厚くなったことは今シーズンの収穫の1つと言える。「怪我人が多く発生した。」という苦しい台所事情もあったが、大卒2年目でドリブラーのMF田中奏が右WBのレギュラーに定着して、秋以降は、大卒ルーキーのMF島田譲もボランチのレギュラーを奪った。替えの利かない選手が多くて、「スタメン組と控え組の実力差が大きい。」という点が2012年の問題点だったが、若手や中堅が力を伸ばしたため、駒は確実に豊富になった。
すでに影山監督の続投は決まっているので、来シーズンは影山体制で5年目となる。焦点になるのは、プレーオフに出場できるか、否かであり、来シーズンも「7位以下」に終わるようなことがあると、影山監督がチームを離れるのは確実で、影山監督にとってはラストチャンスと言える。チームのスタイルは大きく変わらないと思うので、どうやって得点力をアップさせるのか。J2の中では経営が安定しているクラブなので、積極的な補強によって攻撃力をアップできれば、PO出場が見えてくる。
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◆ まとめ #655 【J2】 クラブ別総括 (岡山・FC岐阜・北九州編) (2013/12/6)
→ J2のリーグ戦が終了してPOが行われている最中ですが、ほとんどのチームが今シーズンの活動を終えているので、クラブ別に総括をしました。2回目の#655では、12位の岡山、21位のFC岐阜、16位の北九州の3チームを取り上げました。J1昇格を視野に入れて戦った岡山ですが、12位と周囲の期待を大きく裏切るシーズンとなりました。守備陣は頑張りましたが、攻撃陣が不発に終わる試合が目立ちました。
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