■ 第6節プレミアリーグの第6節。4勝1敗のマンチェスターUが、ホームのオールド・トラフォードでトッテナムと対戦した。トッテナムは2勝1敗2分け。マンチェスターUは4連勝中で、トッテナムは2連勝中ということで、ともに悪くないスタートを切っている。
ホームのマンチェスターUは「4-2-3-1」。GKリンデゴー。DFラファエル、ファーディナンド、エヴァンス、エブラ。MFキャリック、スコールズ、ナニ、香川真司、ギグス。FWファン・ペルシー。2節で負傷して離脱していたFWルーニーが戻ってきてベンチスタートとなった。
対するアウェーのトッテナムは「4-2-3-1」。GKフリーデル。DFウォーカー、ガラス、コーカー、フェルトンゲン。MFサンドロ、デンベレ、レノン、デンプシー、ベイル。FWデフォー。元アメリカ代表のGKフリーデルは41歳で正ゴールキーパーを任されている。
■ トッテナムが3対2で勝利試合は開始2分にアウェーのトッテナムが先制する。ベルギー代表のDFフェルトンゲンが中央に切れ込んで強引に右足でシュートを放つと、DFエヴァンスに当たってコースが変わってゴールイン。トッテナムが先制すると、前半32分にもカウンターからMFベイルが決めて2対0とする。前半はトッテナムが2対0でリードして折り返す。
後半開始からマンチェスターUは、MFギグスに代えてFWルーニーを投入。すると、流れが一変して、後半6分に右サイドに流れたFWルーニーのクロスをMFナニが決めて1点差に迫るが、直後の後半7分にMFベイルのシュートのこぼれ球をMFデンプシーが押し込んで、トッテナムが3対1とリードを広げる。
再び、2点差となったが、その1分後にマンチェスターUは、FWファン・ペルシーのスルーパスを受けたMF香川が巧みなコントロールから左足で決めて1点差に迫る。MF香川は2節のフラム戦以来のゴールで、リーグ戦は2ゴール目となった。
その後は、マンチェスターUは、一方的に攻めてチャンスを作っていくが、トッテナムが体を張って守り切って、アウェーのトッテナムが3対2で勝利して、久々にオールド・トラフォードで勝利を飾った。MF香川は後半34分までプレーして、ゴールを決める活躍を見せたが、勝利にはつながらなかった。
■ FWルーニーの登場で一変前半のマンチェスターUは、ほとんどシュートも打てず、決定機も全くなかった。前半終了時点で0対2というスコアで苦しい展開となったが、後半開始から登場したFWルーニーが流れを大きく変えて、後半はマンチェスターUのペースとなった。
FWルーニーに入ったことで、FWファン・ペルシーとFWルーニーの2トップで、MF香川は左サイドハーフになったが、後半の布陣は迫力満点で、最終的に敗れたが、大きな可能性を感じさせる45分間となった。3人が同時にピッチに立ったのは、開幕戦のエバートン戦の22分間だけだったので、実戦で試す機会はほとんどなかったが、熟成してくれば、物凄いことになるだろう。
リーグ戦は5試合目の先発となったMF香川は、左サイドハーフに移ってからパフォーマンスが上がって、MF香川らしいプレーが多く見られるようになった。「4-2-3-1」のトップ下に入ると、ボールを受けてもパスの出しどころがほとんどないので、せっかくボールを受けても、ボランチの選手にパスを戻すシーンが多くなっているが、左サイドハーフになると、パスコースも増えてくる。
ゴールシーンは、FWファン・ペルシーから素晴らしいスルーパスが来た後、巧みなコントロールで左足でシュートを打てる位置にボールを置いて、ゴール隅に流し込んだ。ここ2試合はアシストは記録していたが、決定的なシュートを放つシーンはなかったので、ゴールが決まって、精神的にも落ち着くことだろう。
■ 左サイドハーフがベターか?怪我で戦列を離れていたFWルーニーが戻ってきたので、ここからは、熾烈なポジション争いが待っているが、FWルーニーの復帰戦で、左サイドハーフのポジションで結果が出たというのは、MF香川にとっては、相当に大きなことである。
マンチェスターUの両サイドというと、タッチライン際にポジションを取って、縦に突破するプレーを期待されることが通常なので、「MF香川にこなせるのか、否か」は議論されていたが、この日は、かなり自由にプレーしており、こういう役割になるのであれば、サイドハーフでも全く問題は無い。むしろ、トップ下よりも、活躍できる可能性は高いように思う。
日本代表やドルトムントでのプレーを中心に見ている人には、「トップ下が得意で、左サイドは苦手」というイメージが付いているが、C大阪のときは、ずっと左サイドでプレーしており、ここでゴールを量産していたので、それなりに自由にプレーすることができるのであれば、トップ下というポジションにこだわる必要はあまりない。試合には敗れたが、チームにとっても、MF香川にとっても、ターニングポイントになりうる試合となった。
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