■ 第4節ブンデスリーガは第4節。昨シーズン2位のレバークーゼンが、ホームで昨シーズン1位のボルシア・ドルトムントの対戦。ここまでは、ともに2勝1敗の成績を残している。両チームは、9月13日に開幕するUEFA CLに出場するが、レバークーゼンはチェルシー、ゲンク、バレンシアと同じグループで、ドルトムントはアーセナル、マルセイユ、オリンピアコスと同じグループに入った。
アウェーのドルトムントは「4-2-3-1」。GKヴァイデンフェラー。DFピズチェク、スボティッチ、フメルス、シュメルツァー。MFベンダー、ギュンドガン、ゲッツェ、香川真司、グロスクロイツ。FWレワンドフスキ。スタメン11人は、3節のニュルンベルク戦と全く同じとなった。MF香川は4試合連続でスタメン。
■ スコアレスドロー前半は、ホームのレバークーゼンのペースで進む。ドルトムントは前の2試合と同じで、うまく中盤でボールを回せず、苦し紛れのロングボールを奪われて2次攻撃を受ける、という悪い流れが続いて、思うような試合運びができない。レバークーゼンは、前半に何度か決定機を作ったが、ドルトムントのGKヴァイデンフェラーの好セーブが飛び出してゴールならず。前半は0対0で終了する。
後半はドルトムントが盛り返してきて、互角の展開になる。MF香川もようやくボールに触れるようになってリズムが出てくると、まず後半7分に左サイドのDFシュメルツァーのパスをペナルティエリア付近で受けると、ワンタッチで相手を外してミドルシュートを放つ。しかし、枠外でゴールならず。さらに、後半15分にも、FWレワンドフスキのヒールパスからDFラインの裏に飛び出して、GKもかわそうとするが、レバークーゼンのGKレノに止められてゴールならず。
やや勢いの落ちてきたレバークーゼンは、後半20分にDFカドレツが一発レッドで退場となる。これで、数的優位になったドルトムントは、後半30分に、中央の混戦からフリーでボールを受けたMF香川が右足で決定的なシュートを放つが、これもGKレノに防がれてゴールならず。
その後、後半32分に、ドルトムントもMFゲッツェが報復行為でレッドカードを受けて退場。10人対10人になってしまう。結局、MF香川は後半35分で交代。試合も0対0のスコアレスドローに終わった。
■ 厳しいレッドカードこの試合は、両チームに一発レッドの退場者が出たが、ともにちょっと厳しいか?と思えるような判定だった。
レバークーゼンのDFカドレツの退場シーンは、ミドルエリアでMFゲッツェに対して、背後からタックルしたプレーで退場となったが、イエローでも良かったような気はする。また、MFゲッツェのレッドカードも、相手選手のチャージに対して、プレーの後、足で蹴るようなジェスチャーを見せたことが、報復行為と取られてしまったが、両チームの選手が「えっ?」と驚くようなレッドカードだった。
背後からのタックルや報復行為については、その程度はあまり関係なくて、その行為自体が許されておらず、厳格にとられることが多いが、退場者が出てしまって、せっかくの好カードに水を差す形となった。レフェリーの判断は「間違い」とは言えないが、残念なレッドカードだった。
■ MF香川はチャンスに決められず4試合連続スタメンとなったMF香川は、前半はほとんどボールが回って来ずに見せ場を作れなかったが、後半になるとボールを受けるようになって、ゴール前のチャンスに絡むようになった。先の2試合は、ゴール前で得点のチャンスすらほとんどなかったので、結果は残せなかったが、前の2試合よりは良かったといえる。
もちろん、3度ほど、決められそうなチャンスがあったので、得点を決められなかったことに対して、ドイツ等のメディアから批判を浴びても仕方がないが、相手のGKの動きがよかったので仕方がない。まだ、今シーズン、ゴールが生まれていないが、チャンスシーンに絡めていれば、そのうち結果も残っていくはずである。
ドルトムントとしては、どのようにして、MF香川にいい状態でボールを持たせられるかが重要になる。まだ、MFギュンドガンが存在感を示すことができておらず、ボランチからいいボールが出てくることはほとんどない。1トップのFWバリオスが復帰するまで、まだ時間がかかりそうで、しばらくは、MF香川が思うようにプレーできない試合が続くかもしれない。
9月になると、CLも始まるが、MF香川がボランチのところまで下がってプレーするのもあまり好ましいとは言えない。アーセナルとのCLの初戦は9月13日に迫ってきて、チームの完成度の低さは気になるところであるが、大事な試合なので、結果を残してほしいところである。
■ CLのグループリーグ突破なるか?そのCLは、先日、抽選会が行われて、ドルトムントは、アーセナル、マルセイユ、オリンピアコスと同じグループに入った。ドルトムントはポッド4だったので、どんな抽選結果になっても、厳しいグループになることは確実だったが、MFセスクとMFナスリが抜けたアーセナルと同じグループに入ったというのは、少し幸運だったといえる。
今年は、MF香川、MF本田圭、DF長友、MF宇佐美、FW宮市と日本人が5人もCLに出場するが、いずれも、アウトサイダーのチームのメンバーでなく、上位進出が期待されているチームであるというのも、嬉しいところである。9月になると、W杯のアジア三次予選、男女のロンドン五輪予選、CLが始まって、日本のサッカーファンにとっては、忙しい1ヶ月となりそうだ。
そして、MF香川にしても、MF本田圭にしても、アジア予選、CL、リーグ戦と、自身の評価を高めることの出来る大事な1ヶ月になるだろう。大舞台での活躍を期待したい。
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