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【柏×横浜FM】ゲームをコントロールするMF栗澤僚一 | | |　

■　首位攻防戦

J1の首位攻防戦。12勝3敗4分けで勝ち点「40」で首位を走る横浜Fマリノスと、12勝5敗2分けで勝ち点「38」で2位の柏レイソルの直接対戦。長くマリノスで活躍してきた元日本代表で松田直樹選手が亡くなってから、最初の試合となる。

ホームの柏は「4-2-2-2」。GK桐畑。DF酒井、パク・ドンヒョク、近藤、橋本。MF栗澤、兵働、レアンドロ・ドミンゲス、ジョルジ・ワグネル。FW澤、北嶋。日本代表候補の合宿にも呼ばれたFW田中順は怪我のため欠場。MF大谷、GK菅野も欠場。

対するアウェーの横浜FMは「4-4-2」。GK飯倉。DF天野、栗原、中澤、金井。MF小椋、中村俊、兵藤、谷口。FW渡邉千、大黒。DF小林祐は大宮戦で捻挫をしたため欠場。古巣との対決はならなかった。

■　柏が勝利

試合前に黙とうが行われてから始まった試合は、前半8分に柏が先制する。中盤で、一瞬フリーになってボールを持つたMFレアンドロ・ドミンゲスが、右足で強烈なミドルシュートを決めてホームの柏が先制する。MFレアンドロ・ドミンゲスは今シーズン8ゴール目となった。

その後は、柏がやや引き気味になったので、横浜FMがボールを支配して攻め込むが、疲れがあるのか、中盤の動きが鈍くて、なかなか厚みのある攻撃は見せられない。前半は1対0で柏がリードして終了する。

後半は、開始から横浜FMが勢いを増してきて、柏のゴールに迫っていくが、柏は後半21分にカウンターからMFレアンドロ・ドミンゲスのパスを受けたMFジョルジ・ワグネルがフリーの状態から得意の左足で決めて2点目を挙げる。MFジョルジ・ワグネルは6ゴール目。

横浜FMは後半35分に直接フリーキックを得ると、MF中村俊が左足で狙うが、惜しくもポスト直撃。終了間際にも、セットプレーからFW大黒がネットを揺らすオフサイドの判定でゴール取り消しとなる。結局、試合は2対0で終了。柏が横浜FMを抜いて首位に返り咲いた。

■　レイソル首位奪回

首位攻防戦は、2位の柏が勝利して首位に浮上した。勝利の立役者となったのは、この日もMFレアンドロ・ドミンゲスで、1ゴール1アシストの大活躍。怪我で退くまで、存在感を発揮し続けて、チームを勝利に導いた。

この日の柏は、MF大谷、FW田中順、GK菅野と3人の主力を欠いており、FW北嶋とFW澤の2トップで、MFレアンドロ・ドミンゲスとMFジョルジ・ワグネルを攻撃的MFに起用してきたが、横浜FMが1ボランチだったこともあって、外国人コンビがサイドでフリーになるケースが多く、2人からチャンスを作っていたが、そこで、きっちりと仕事したのはさすがである。

また、GK菅野の代わりにスタメンで起用されているGK桐畑も好プレーを披露。GK菅野は「今月中の復帰を目指す」という状況なので、当分の間、欠場することになるが、GK桐畑も安定感のあるプレーを見せてるので、大きな問題にはなっていない。

■　ゲームをコントロールするMF栗澤

首位に浮上した柏は、誰が出場してもクオリティーが落ちない選手層の厚さが武器で、スタメンも固定されておらず、選手間の競争が激しいが、唯一、MF栗澤だけはスタメン出場を続けており、首位のチームを支えている。決して目立つタイプの選手ではないが、ゲームをうまくコントロールしていて、欠かせない存在となっている。

MF栗澤というと、FC東京でもプレーしていたが、そのときはもう少し前のポジションでプレーしていたが、最近はボランチとなって、攻守ともに、気が利くプレーを見せている。近年、こういうタイプの選手は、日本でも少なくなってきたので、その価値は高まってきている。

似たタイプの選手としては、柏では、MF茨田の名前が挙がってくるが、安定感という意味では、MF栗澤が、1枚も、2枚も上手である。怪我もなく、コンスタントに安定したプレーができるので、監督としては有り難い存在である。

■　横浜FMは首位陥落

今週、横浜FMはいろいろなことがあって、試合に集中することは難しい状況だったので、気の毒ではあったが、前半は動きが重くて、エンジンがかからなかった。後半15分に、FWキム・クナンを投入すると前線にターゲットができて、攻撃の流れはよくなったが、あと一歩のところでゴールは奪えなかった。

キャプテンのMF中村俊も、前半は運動量が少なくて、存在感を発揮できなかったが、後半になると運動量も増えてきて、チャンスを作った。8月3日、8月4日と二日続けて、練習後に松本まで行ったということで、タフなコンディションだったが、最後まで、懸命に走り続けた。

「キック精度の高さ」や「イマジネーション」といった部分は、年を重ねても落ちにくいものである。33歳となったので、そろそろ、サッカー人生の最終章に入ってきているが、今シーズンはタイトル獲得のチャンスなので、コンディションを維持して、タイトルを狙いに行ってほしいところである。

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