※ 今シーズン、期待したい選手を挙げてみました。
① DF 山下達也 (コンサドーレ札幌) 1987年11月7日
→ プロ5年間で、2008年に7試合、2008年に8試合、2009年に1試合に出場しただけ。なかなかチャンスに恵まれなかったが、今オフ、ディフェンダー不足となったコンサドーレ札幌からオファーを受けて新天地を選んだ。「ポテンシャルの高い選手」という評価も、2008年のアウェーのロアッソ熊本戦など、出場機会でいいプレーができず。セレッソ大阪では苦労したが、「(同期入団の)ドルトムントのMF香川よりも上(自称)」という足元のうまさを生かして、チャンスをつかんで欲しい選手。札幌ではレギュラーとして期待されており、モチベーションは高いはず。
② FW/MF 遠藤敬佑 (水戸ホーリーホック) 1989年3月20日
→ FW登録であるが、MFでプレーすることが増えている水戸の新・背番号「10」。資金不足でレギュラークラスが大量に流出し、大卒1年目や大卒2年目の選手が増えてきており、キャリア的にもチームを引っ張って行かないといけない存在になっている。昨シーズンは34試合で2ゴールという成績で、攻撃的なポジションの選手としてはさびしいものであった。ロンドン世代であり、2008年のアジアユースにも出場しており、飛躍のシーズンになることを期待したい。
③ MF 水沼宏太 (栃木SC) 1990年2月22日
→ アジア大会でレギュラーの一角として金メダルを獲得。横浜FMではなかなか出番に恵まれなかったので、レンタルを延長して今年も栃木でプレーする。松田監督になって3年目の栃木は、昨シーズンは10位。オフに積極的な補強を行って戦力が充実しており、攻撃の顔ぶれを見ると、昇格レースに食い込んできても不思議ではない。攻撃的なポジションはMF河原、MF高木らがおり、レギュラー争いはし烈であるが、持ち味の運動量とキックの精度の高さを生かしてポジションをつかみ取りたい。父(=貴史氏)ほどの華やかさはないが、現代的なプレーヤーである。
④ MF 熊林親吾 (ザスパ草津) 1981年6月23日
→ チームで4年目のシーズン。卓越した技術で試合をコントロールするゲームメーカー。今シーズンは、FWリンコン、FWアレックス、FWラフィーニャと強力な外国人フォワードが揃ったので、中盤のゲームメーカーとしてはやりがいのある仕事となる。MF松下、MF櫻田といった選手とは何年も一緒にプレーしており、パスワークは安定している。いいパスさえ出せれば、決めてくれる選手がいるので、彼の力が生きそうなシーズンである。
⑤ FW オーロイ (ジェフ千葉) 1977年3月20日
→ Jリーグ史上最高の204㎝という身長を誇り、今シーズンのJ2の最大の注目選手といえる。昨シーズンのJ2の得点王のFWハーフナー・マイクが194㎝であるが、マイクよりも10㎝も背が高い。マイクでもJ2のディフェンダーはどうしようもなかったので、さらにその上となるといったいどうなるだろうか?不安材料はずっとノルウェーのリーグでプレーしてきた選手であり、海外は初挑戦であるということである。千葉はサッカースタイルを変えてまでFWオーロイを迎えたので、彼がいなくなるとプランは大きく崩れてしまう。
⑥ FW 平山相太 (FC東京) 1985年6月6日
→ 2010年は1月のイエメン戦でハットトリックをマークするなど、順調なスタートを切ったが、シーズン途中はレギュラー落ちを経験。大熊監督になってからはゴールを重ねたが、降格の危機を救えなかった。それでも、シーズン7ゴールはオランダ時代の8ゴールに次ぐ数字であり、日本に戻ってきてからの5年間では最多だった。昨年の天皇杯の鹿島戦のオーバーヘッドでのゴールを見ると分かるようにフォワードとしてのポテンシャルは秀でたものがある。J2というレベルが落ちるリーグでどれだけゴールを量産できるか。本人にとっては重要なシーズンである。
⑦ FW 河野広貴 (東京ヴェルディ) 1990年3月30日
→ プロ4年目。2009年は35試合で6ゴールを挙げたが、2010年は29試合で3ゴールとダウン。おとなしそうに見えるが「キレるとどうしようもない性格」が災いしているのか、3年目のシーズンはやや停滞してしまった。高木兄弟など、ユースから続々といい選手が出てきており、20歳とはいいながらチームの中では「若手」とは言えない立場になってきている。「スピード」と「鋭いドリブル」はリーグ屈指であり、もっと出来る選手である。チームの中心としてプレーしなくてはならない選手である。
⑧ MF ファビーニョ (横浜FC) 1980年1月10日
→ 2005年に優勝まであと数分に迫ったセレッソ大阪で大車輪の働きを見えたスーパーボランチ。そのときは、金銭的な事情もあって1年でJリーグを去ることになったが、久々に日本に復帰となった。当時の力を維持できているかどうかはまだ分からないが、もし、同じレベルであれば、J2では規格外の存在となり、横浜FCはJ1昇格にグッと近づくことになる。
⑨ MF 菊池大介 (湘南ベルマーレ) 1991年4月12日
→ 高校1年だった2007年にプロデビューし、J2の最年少出場を更新し、さらに翌年の2008年にJ2リーグ最年少得点を塗り替えた攻撃的MF。高校3年だった2009年は出場機会に恵まれずに2010年は草津に武者修行していた。2010年のアジアユースではレギュラーとしてプレーしたものの韓国に2対3で敗れて世界の切符を取れず、パスのミスが目立ったが、それまではあまり見せなかった「球際の強さ」を発揮し、イメージを覆すプレーを見せた。草津でも終盤にポジションを確保すると、チームタイ記録の4連勝に大きく貢献した。2009年シーズンは反町監督に起用されなかったが、確かな成長を見せてチームに帰ってきた。
⑩ MF 朝日大輔 (カターレ富山) 1980年7月26日
→ JFL時代からチームを支えてきたFW長谷川、MF上園、GK中川らが引退し、YKK AP時代から残って唯一の選手になった。2009年にJリーグに初挑戦したが、違和感なくプレーし、リーグでも有数の攻撃的MFとなった。安間監督の2年目のシーズンで、<3-3-3-1>という特殊なシステムを採用しているが、「運動量」と「スピード」のあるMF朝日は不可欠な選手であり、チームの顔としての活躍が期待される。
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