■ J1の17節J1の17節。日本代表の6月の連戦が終了してついにJ1が再開したが早くも折り返し地点を迎えた。J1の残留争いは稀に見る大混戦になっているがリカルド・ロドリゲス監督になって2年目となる浦和は2勝5敗9分けで勝ち点「15」。14位と苦しんでいる。入替戦圏となる16位の清水との差は「2」となる。13節から3連勝して急浮上した名古屋は5勝6敗5分けで勝ち点「20」。10位に位置するがまだ安心はできない。
ホームの浦和は「4-2-3-1」。GK西川。DF宮本優、アレクサンダー・ショルツ、岩波、大畑。MF伊藤敦、岩尾、大久保智明、江坂、関根貴。FW明本。FWキャスパー・ユンカーは欠場。FWアレックス・シャルクはベンチスタート。FW明本が1トップの位置で起用された。右SBはDF宮本優が起用されているが日本代表のDF酒井宏はもうすぐ復帰できる見込み。DF酒井宏が戻ってくるまでに大きなアピールをしたい。
対するアウェイの名古屋は「3-1-4-2」。GK武田洋。DF中谷進、藤井陽、丸山。MFレオ・シルバ、森下龍、相馬勇、稲垣、仙頭。FWマテウス・カストロ、石田凌。名古屋U-18出身で2001年生まれのFW石田凌はJリーグ初スタメンとなった。今シーズンは徳島に期限付き移籍していたが出番に恵まれず。4月14日(木)に名古屋へ復帰した。GKランゲラックは欠場。16節の広島戦(A)に続いてGK武田洋が起用された。
■ ゴールラッシュで約3か月ぶりの勝利!9試合勝ちなし中の浦和は引き分け以下に終わると「クラブワーストの10試合未勝利」となる。勝って3月19日(土)以来の勝利を手にしたい試合だったが前半5分のMF稲垣の決定機をGK西川が好セーブで防いだ後は序盤から浦和が攻め込んだ。前半21分にMF岩尾のCKからDFアレクサンダー・ショルツが合わせて浦和が先制に成功すると直後の前半23分にもCKからMF伊藤敦が合わせて大きな追加点を奪った。
2点を追う名古屋は前半26分に早くも選手交代を実施。この日がJリーグ初スタメンだった20歳のFW石田凌を下げてベテランのMF阿部浩を投入。システムも2トップから1トップに変更した。ただ、悪い流れはあまり変わらず。前半36分にMF伊藤敦のパスから抜け出したMF関根貴が決めて3点目を奪う。MF伊藤敦は1ゴール1アシストの活躍だった。前半は3対0と浦和が大量リードを奪ってハーフタイムに突入する。
後半になると名古屋はFWマテウス・カストロの突破から何度かチャンスを作ったがゴールは奪えず。浦和は後半49分に途中出場したMF松崎快がシュートを放ったが惜しくもポストに直撃した。4点目はならなかったが3対0で大勝した浦和が約3か月ぶりの勝利を手にした。今シーズン3勝目を挙げた。敗れた名古屋は2連敗となった。ルヴァン杯のプレーオフで京都に大勝した勢いを持続させることはできなかった。
■ 負けるとクラブワーストの10試合未勝利負けると10試合勝ちなしとなってクラブワーストだった浦和は久々の勝利をつかんだ。未勝利の時期も引き分けが多かったので地道に勝ち点を積み上げてきたがここ10試合の成績は1勝1敗8分け。ポジティブに考えると負けたのは15節のC大阪戦(A)のみ。ほとんど負けていない。10試合で勝ち点「11」を獲得しているのでメチャクチャ悪い成績ではない。ホームで名古屋に大勝して浮上のきっかけをつかんだ。
この日もFW明本の1トップだったので厳しい陣容だったがスタメン抜擢のMF大久保智明が躍動した。キレ味鋭いドリブルを武器にかき回した。ゴールやアシストはなかったがハイパフォーマンスを見せた。ボランチのMF伊藤敦も積極的な攻撃参加からゴールに絡んだが相方のMF岩尾も正確なキックから2つのゴールをお膳立て。スタメンがなかなか決まらない中、この試合で活躍した選手は定位置確保に近づいた。
リカルド・ロドリゲス監督も一安心といえるが18節は神戸戦(A)、19節がG大阪戦(A)、20節は京都戦(H)となる。関西の3クラブとの対戦が続いていく。次節は最下位の神戸との対戦になるが負けるとまたしても降格ゾーンとの差が一気に縮まるので大事な試合になる。DFアレクサンダー・ショルツを中心とした守備陣は17試合で16失点のみ。よく頑張っているので17試合で18得点という攻撃陣が頑張らないといけない。
■ 前半26分での選手交代も成功せず・・・。敗れた名古屋は勝てば残留争いから抜け出すことが出来たが名古屋が敗れて下位の浦和・清水・湘南が勝ち点「3」を獲得したことで一気に旗色が悪くなった。3連勝した後、2連敗となったので借金は「2」。波に乗り切れないシーズンになっている。この日は序盤にCKから2失点したのが全てだった。浦和も得点力の高いチームではないが名古屋も17試合で14得点のみ。序盤で2点ビハインドになるとほぼ無理である。
CKの守備は問題ありと言わざる得ない。1失点目でDFアレクサンダー・ショルツに付いていたのはMFレオ・シルバだったが新潟時代から「セットプレーの守備」は不得意である。彼のところから失点する場面は多い。DF藤井陽とDF中谷進とDF丸山はマークマンを持たず。DF岩波に対してはMF稲垣が付いていたが1失点目と2失点目を見返すとファーサイドががら空き。MF伊藤敦やMF関根貴はほぼフリーだった。
「長身で攻撃の起点になれるCFがいない。」というのは当然のことながらセットプレーの守備でもマイナスに作用する。今シーズンの名古屋の泣き所になっている。0対2になった後、長谷川監督はFW石田凌を下げてMF阿部浩を投入。「ベテランを入れて落ち着かせたかった。」という趣旨のコメントを残しているが前半26分での交代というのはかなり非情な決断である。FW石田凌にとってはツライ経験になった。
この選手交代に関しては賛否両論あるが個人的にはあまり理解できない。確かにFW石田凌は攻撃にほとんど絡めなかったがこれは彼自身の問題というよりはチーム全体の問題である。守備の時は相手のキーマンのMF岩尾にマンマーク気味についていたが彼がピッチにいた時間帯の2失点はともにセットプレーから。いい守備が出来ていたとは言えないが前半26分で下げられるような出来ではなかったと思う。
「初めてスタメンで起用する。」という決断を下したのであれば監督自身も我慢をした方が良かったと思う。MF阿部浩の投入が成功して結果に結びついたのであればFW石田凌の気持ちも少しは落ち着いたと思うが大きな変化は生まれなかった。若手に対する非情な選手起用を見せて成功しなかったとなると今度は指揮官の求心力低下につながる。「かなりハイリスクな選手交代だった。」と個人的には考える。
▼ 動画の投稿日 (2022年6月17日)
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