■ J1の第35節J1の第35節。7勝20敗7分けで勝ち点「28」の大分トリニータはホームの昭和電工ドーム大分でガンバ大阪と対戦した。G大阪は11勝16敗7分けで勝ち点「40」。18位の大分は残留争いの真っ只中にいる。13位のG大阪は土曜日の試合で神戸に敗れた17位の徳島との差が「10」。徳島に抜かれる可能性は消滅した。18位の大分との差が「12」なので大分に抜かれる可能性はあるが「引き分け以上」で残留が確定する。
ホームの大分は「3-4-2-1」。GK高木駿。DF刀根、エンリケ・トレヴィザン、三竿雄。MF羽田、下田、小出、香川勇、町田、渡邉新。FW呉屋。28試合で7ゴールのMF町田がチーム内得点王になる。G大阪でプロキャリアをスタートさせたFW呉屋は夏に柏から期限付き移籍したが10試合で1ゴールのみ。30節の名古屋戦(A)以来なので5試合ぶりのスタメンとなった。FW長沢駿やFW伊佐などがベンチスタートとなった。
対するアウェイのG大阪は「4-2-2-2」。GK東口。DF高尾、佐藤瑶、菅沼、藤春。MF井手口、山本悠、倉田、福田湧。FW宇佐美、パトリック。29試合で9ゴールを挙げているFWパトリックがチーム内得点王になる。怪我をしていたDF昌子が久しぶりにベンチ入り。ここまで6試合連続でベンチ外だった。DFキム・ヨングォンとDF三浦弦は欠場が続いている。復調気配のFW宇佐美は34試合で5ゴールを挙げている。
■ FWパトリックがハットトリックを達成前日の試合で16位の清水が引き分けたのでターゲットとなる清水との差が「4」から「5」に広がった大分はホームで「勝たないといけない試合」だったが前半は攻守に相手を圧倒する展開になった。優勢に試合を進める中、前半28分に左WBのMF香川勇のクロスが相手のオウンゴールを誘って先制に成功する。1点を追うG大阪は直後の前半29分にMF山本悠のパスからFWパトリックが決めて1対1の同点に追いついた。
あっさりと同点に追いつかれた大分だったが前半39分にMF下田のミドルシュートをゴール前にいたFW呉屋が胸あたりでうまくコースを変えてゴールイン。FW呉屋は古巣相手にゴールを決めた。前半は2対1で終了する。後半開始から大分はMF渡邉新を下げてMF長沢駿を投入。G大阪はDF高尾を下げてDF昌子を投入。G大阪が3バックに変更すると守備が安定して後半はむしろG大阪が押し込む展開になった。
後半8分にゴール前の混戦からMF倉田がシュート。これをFWパトリックが上手く合わせて2対2の同点に追いついくと後半37分には途中出場した特別指定選手のFW山見がドリブルからシュート。エリア内にいたDF刀根の手に当たってPKが与えられる。これをFWパトリックが決めて3対2と逆転に成功する。FWパトリックはハットトリックを達成する大活躍だった。3対2で勝利したG大阪は「J1残留」が確定した。
■ 35節にしてようやく「J1残留」が確定G大阪は「引き分け以上」で残留が確定する試合だったが粘り強く戦って逆転勝利を飾った。これで3連勝。31節の札幌戦(H)で1対5と大敗したときは「降格」の文字がちらついたが底力を発揮した。FWパトリックはハットトリックを達成する大活躍だったが1点目と2点目はいずれもゴール前でうまく合わせた。1点目はMF山本悠が素晴らしいパスが出てきたが力むことなくソフトに合わせた。ファインゴールだった。
3ゴールを加えたFWパトリックはこれで30試合で12ゴールとなった。2020年に広島で15ゴールを挙げたFWレアンドロ・ペレイラを獲得したので彼が中心になるかに思えたが今シーズンも変わらずFWパトリックがフォワードの軸になった。意外な気もするが2桁ゴールに到達したのは3度目。あまり多くない。2015年にG大阪で12ゴール、2018年は広島で20ゴールは挙げている。J1通算ではジャスト80ゴールとなった。
後半開始から復帰戦となるDF昌子を投入したが3バックに変更したことで安定感が生まれた。前半はかなり攻め込まれたが3バックに変更して相手と同じシステムになった後は落ち着いた。ここに来て大卒2年目のMF山本悠のパフォーマンスが上がって来たのはG大阪にとってはポジティブなニュースと言える。前節もアシストを記録しているが下がり目の位置から前線の選手に鋭いパスを供給する場面は増えてきた。
■ ハーフタイムでの選手交代が・・・。敗れた大分は痛恨の逆転負けとなった。勝てば清水との差が「2」となって射程圏内に捉えることが出来たが「5」のまま。湘南も引き分けたので清水ならびに湘南との差は「5」。残り3試合で「5差」を逆転するというのはなかなか難しい。次節にもJ2降格が確定する状況まで追い込まれた。36節は鹿島戦(A)、37節は横浜FC戦(H)、38節は柏戦(A)となるがとにかく次の鹿島戦である。奇跡を起こせるだろうか?
前半の内容が非常に良かっただけに悔いの残る試合になった。2対1とリードを奪って前半を折り返したが後半開始からMF渡邉新を下げてMF長沢駿を投入。これでリズムは狂った。もちろん、前半が低調だったG大阪側がハーフタイムにテコ入れを図ることは誰にでも想像できたが2つのゴールに絡むなど相手の脅威になっていたMF渡邉新を下げたのはかなり不可解だった。怪我が理由というわけでもなかった。
本職ではないシャドーの位置で起用されたMF長沢駿は流れに乗り切れず。1点リードでハーフタイムを迎えたことを考えると「相手の出方を見てからこちら側のやり方を考える。」という方法でも良かった。当然、192センチのMF長沢駿を投入したら高さの部分がアドバンテージになるので「セットプレーから得点する確率」は高まって「セットプレーから失点する確率」も下がるが高さが生きる場面もほとんどなかった。
185センチのボランチのMF羽田の起用にも同じようなことが言えるが大分のようなクラブがパスサッカーを取り入れる場合は「技術が高くてクレバーでパス回しのときに多大な貢献は出来るがサイズや身体能力の部分では見劣りする。」という選手がどうしても多くなる。そのあたりの弱点を補うのは長身のMF長沢駿やMF羽田などになるがボール回しのときに彼らに周りと同じクオリティを求めるのはなかなか酷である。
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