■ 序盤戦のJ2のサプライズ16位からの巻き返しを図る新潟はアウェイ2連戦スタートだったが開幕戦は京都と対戦してスコアレスドロー。勝ち点「1」を獲得すると2節の千葉戦(A)は4対1で大勝。今シーズン初勝利を挙げた。アウェイで千葉を下した2節のサッカーはインパクトが大きかった。(
前編)でピックアップした水戸やFC琉球や京都と同様で新潟も若手中心のメンバー構成になっているが23才前後の若手の活躍が目立っている。
中でも際立つのは大卒ルーキーのDF新井直になる。173センチながらCBのレギュラーとして起用されているが高精度のフィードと粘り強い守備を武器に大きな存在感を発揮している。2月9日(土)に正式に加入が発表されたばかり。ほぼ無名の存在だった小柄なCBが序盤戦のJ2の主役の1人になっている。低身長であるにも関わらず、CBでプレーしている中学生や高校生にとってDF新井直のプレーはお手本になるだろう。
期待のFWレオナルドにまだ初ゴールが生まれていないがMF戸嶋、FW渡邉新の大卒2年目コンビの活躍も目立っており、高卒2年目のDF渡邊泰は左SBのレギュラーに定着。伸び悩んだ時期もあった右SBのDF川口尚も安定して能力の高さを発揮するようになってきたので面白いチームになりつつある。FWレオナルドとMFカウエ以外の外国人選手も試合に絡めるようになるようだとさらに面白い試合ができるようになるだろう。
■ 22才のクインテットが活躍中オフの補強に成功したFC岐阜もいいサッカーを見せている。開幕戦はホームで山形に2対0で勝利して、2節はアウェイで徳島に0対1で敗れたので1勝1敗。まずまずのスタートを切った。FW前田遼、MFフレデリック、MF富樫という期待の新戦力はまだチームに貢献できていないがMF永島、MF中島賢、MF宮本航、DF長倉、DF柳澤亘という22才クインテットが活躍中。FC岐阜も若手中心の構成になっている。
昨シーズンは期待を裏切ったFWライアン・デフリースが今シーズンは好調。持ち前のパワフルさを生かして攻撃のアクセントになっている。パスサッカーが基本になるがドリブルでアクセントを加えることが出来る選手は絶対に必要になってくる。2トップの一角で起用されているFWライアン・デフリースがキーマンになっている。今後、FW前田遼、MFフレデリック、MF富樫が絡んでくるようだとさらに面白くなる。
徳島はリカルド・ロドリゲス監督になって3年目。結果の欲しいシーズンになる。開幕戦は打ち合いの末に鹿児島に3対4で敗れたが2節はホームでFC岐阜に1対0で勝利した。同様にまずまずのスタートを切ったが2節のFC岐阜戦(H)はメンバーを大きく変えた中、前半はFC岐阜を圧倒。本来はストライカーの選手であるMF岸本を不慣れな右WBで起用したが彼の突破&クロスから多くのチャンスが生まれた。
MF清武功が2試合連続で後半の終了間際の大事な時間帯にゴールを決めてチームを助けているが「面白いサッカーを展開しながら仕留めることが出来ずに勝ち点を取り逃がす試合」が過去2年間は非常に多かったことを考えると勝負強さを持ったMF清武功の加入は大きい。熊本時代は王様として活躍。千葉では「常時スタメン」というわけではなかったが加入1年目は2桁ゴールを記録。能力の高い選手である。お
同じ四国で活動する愛媛FCの前評判は非常に低かったが1勝1分け。好スタートを切った。川井監督になってからパスサッカーに取り組んでいるが試合を重ねるごとに熟成されており、攻撃的で面白いサッカーを展開している。オフの補強は積極的ではなかったので「降格候補の1つ」に挙げられているが今シーズンのJ2でサプライズを起こす可能性を秘めたチームである。川井監督は優秀な指導者である。
■ まだ結果は出ていないアビスパ福岡だが・・・。甲府は1勝1分け。開幕戦はアウェイで大宮と対戦してスコアレスドローに終わったが、2節はアウェイで山口を相手に5対2で大勝。初勝利を挙げた。山口戦(A)は相手の守備陣に致命的なミスが連発したことにも大きくアシストされたがスタメンに抜擢されたMF曽根田が2ゴール1アシストと躍動。期待のFWピーター・ウタカも2ゴールと結果を残した。ベテラン中心の構成になっているのでMF曽根田の活躍は喜ばしい。
伊藤彰監督も攻撃的なサッカーを志向するタイプの監督である。ここまでは経験のある選手をレギュラーとして起用しているがFWピーター・ウタカ、MFドゥドゥ、FWジュニオール・バホスと「強烈な個の力を持った選手」をたくさん抱えている。個性の強い選手が多いので上手く噛み合わずに低迷する可能性もあるが上手く噛み合って面白いサッカーを展開することもあり得る。どちらかに転ぶのか?の予想は難しい。
大宮・金沢・福岡・千葉・栃木SCは1敗1分けで、東京V・横浜FC・山口は2連敗スタートとなった。今シーズンも前評判の高かったチームが苦しんでいるが未勝利の8チームの中で可能性を感じるのはペッキア監督を招聘した福岡になる。イタリア人の指揮官を招聘してアグレッシブなサッカーに取り組んでおり、ここまで2試合勝ちなし。結果は出ていないがいい方向にチームは進んでいるように思える。
こちらも高卒ルーキーのDF三國ケネディエブスを開幕戦からスタメンで起用するなど積極的に若手を起用しているが井原体制の時と比べると厚みのある攻撃が出来るようになった。井原監督はどちらかというとバランスを重視するタイプの監督なので手堅いサッカーで勝ち点を積み上げたがペッキア監督はかなりアグレッシブである。まだ結果は出ていないが福岡は面白いチームになりそうな雰囲気はある。
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