・効果的な補強だと感じるもの萬代宏樹(仙台→磐田) → J1の中では、唯一、純血フォワードのみで戦う磐田。大黒柱のFW前田と五輪代表のFWカレン・ロバートに次ぐ、第3のフォワードが手薄で、ベテランの中山に頼らざる得ない状況が続いていたが、待望の未来のエースを手に入れた。
萬代の武器は、得点力と勝負強さ。185cmの高さとしなやかな動きは、時間が経過すればJ1でもトップクラスのストライカーに成長する可能性を感じさせる。
・茂原岳人(甲府→柏)1トップのFWフランサをサポートする2列目の選手を探していた柏にとっては、大きな補強となった。ドリブルでの切れ味はJ有数。フランサ以外の場所でもタメが作れるようになるだろう。
攻撃的MFの位置には、太田圭・菅沼・李忠成というタレントが控えるが、MF茂原の加入で五輪代表のFW李とMF菅沼といえども、ポジションは安泰ではなくなった。獲得が噂されるアビスパ福岡のMFアレックスが加入すれば、攻撃陣に隙はなくなる。
・尾亦弘友希(湘南→C大阪)左サイドバックで粗さの目立ったDFゼ・カルロスとの契約を更新せず、補強ポイントになっていた左サイドバックのポジションに、J2有数のスペシャリストを獲得。大黒柱の左攻撃的MFのMF香川のサポート役として、十分過ぎる逸材を手に入れた。
DF尾亦はその高い潜在能力が完全に開花しているとはいえないが、安定した左足のキックとアップダウンの多さは、C大阪の左サイドに新しい活力を生み出すだろう。
・水谷雄一(柏→京都)J1昇格を果たした京都のウイークポイントはGK。07年終盤は平井が台頭したが安定感に葉乏しく、不安は隠せない。そのポジションに経験のあるGK水谷を獲得したことは少なくない効果を生み出すだろう。
正GKに南雄太がいたこともあって、07年の柏では出番が回ってこなかったが、福岡時代からJリーグでの実績は十分である。
・宮崎光平(福岡→山形)不可解な人事によって福岡から戦力外になったMF宮崎だが、実力は十分。この実力者をどのチームが獲得するのかは今オフの注目ポイントの1つだったが、見事に山形が完全移籍で獲得を決めた。
MF臼井が湘南に移籍したことで中盤の選手層はやや薄くなったが、多彩な宮崎の加入はチームに大きな助けとなるだろう。今オフの山形は、FW豊田のレンタル期間の延長、C大阪のMF宮本の加入と着々と戦力補強を行っている。
・名波浩(東京V→磐田)J2第52節。C大阪と東京Vの対戦したJ2最終節でスタメン出場したMF名波のプレーは、確かに際立っていた。どう考えても、この試合を最後に引退しなければならない選手のプレーではなかった。本人が、「まだやれる。」と考えても不思議ではない。
それでも、古巣の磐田でどのくらいの活躍が期待できるか未知数である。J1のプレッシャーの強さにはもう耐え切れないかもしれない。しかし、「日本サッカー史上最高の黒子プレーヤー」がもう一年、現役でプレーするということは、各方面に多大な影響を与えるだろう。すぐに効果が現れるかどうかは別にして・・・。
・エジミウソン(新潟→浦和)浦和の「バイエルン方式」に関しては賛否両論あるが、確実に20得点程度を計算できるストライカーをフリーで獲得できるというチャンスを浦和が逃すはずもなく、エジミウソンの加入が決定した。
当然、FWワシントンの穴埋めが期待されるが、独力で持ち込む能力はFWワシントンよりも上であり、浦和の縦に早いスタイルにマッチするだろう。怪我がなければ25得点位は十分に期待できる。
・ブルーノ・クワドロス(札幌→未定)J1昇格に貢献したDFブルーノを斬るという判断は簡単ではなかったが、攻撃力アップのためか、延長契約をしなかった。これは、チームマネージメントという観点から高く評価できる。
なぜなら、札幌はDF曽田・池内・西沢・西嶋らセンターバックの人材はほかのポジションと比べても豊富であり、最終ラインからショートパスをつなぐスタイルではない三浦監督サッカーにとって、DFブルーノ・クワドロスのビルドアップ能力等は、それほど必要とされていなかった。
もちろんJ1の経験のある頼りがいのあるDFであり、チームに在籍すれば大きな戦力にはなっただろうが、手薄な攻撃的なポジションに外国人枠を回した方が戦力補強という観点から有効であると考えられるのである。
・やや効果が疑問視されるもの・ロペス(仙台→横浜FM)ロペスの個人能力の高さは折り紙つきだが、仙台ではチームとかみ合わないことも多かった。抜群のキープ力と懐の深いドリブルに186cmの高さは魅力であるが、その反面、守備意識の低さは向上することはなく、独りよがりなプレーも多かった。
トップ下が最適だが、同ポジションにはMF山瀬功が君臨しており、山瀬と共存できるかがまず1つのポイントだろう。中盤ではなくフォワードに近い位置でプレーさせた方が効果を発揮するかもしれないが、得点力はそれほどでもない。
「王様」としてプレーできるような環境を与えてあげなければ持ち味を発揮しにくい選手なので、MFロペスの加入は、チームバランスを崩す要因になるだろう。それが、プラスに出るか、マイナスに出るかは現時点では分からない。
・梅崎司(大分→浦和)間違いなく、浦和にとっては大きな補強である。MFポンテのバックアップとしては最適であり、MFポンテが怪我から戻ってくるまでは主力として活躍できるだろう。20歳という若さも魅力で、ビッグクラブを標榜する浦和としては「2億円」という移籍金は、惜しくない金額である。
浦和にとっては効果的な補強だが、この移籍が梅崎自身にプラスに転ぶかどうかは、分からない。MFポンテが戻ってくれば、必然的にベンチに追い込まれる可能性が低くない。それは彼にとってはチャレンジの場であり成長を促すかもしれないが、MFポンテからポジションを奪い取るのは容易ではない。チームのシステムチェンジを促すだけの才能をオジェック監督に見せられるかがポイントだろう。
また、1つのチームにタレントが集まることの是非についても、簡単には結論を出すことのできない議題である。
Q1. 好きなJクラブはどこですか? → 現投票数・・・144票
Q1に投票する Q1の途中経過を見るQ2. 2008年のJ1を制するのはどのチームだと思いますか? → 現投票数・・・33票
Q2に投票する Q2の途中経過を見るQ3. 2008年のJ1で躍進するチームはどこだと思いますか?(07年の上位の鹿島・浦和・G大阪・清水を除く。) → 現投票数・・・31票
Q3に投票する Q3の途中経過を見るQ4. 梅崎司のレッズ移籍についてどう思いますか? → 現投票数・・・38票
① 肯定的に考える。
② 否定的に考える。
③ どちらともいえない。
Q4に投票する Q4の途中経過を見るQ5. 第86回全国高校サッカー選手権を制するのはどこだと思いますか? → 現投票数・・・27票
Q5に投票する Q5の途中経過を見る
- 関連記事
-
萬代はいい選手ですから本当にジュビロはいい補強しましたね。若いですし。茂原は素晴らしい能力を持ってますがどうしても過去の事などで複雑な感情が・・個人的には甲府にもっと恩返しした方がよかったんじゃないかなって思ってます
トラックバックURL:https://llabtooflatot.blog.fc2.com/tb.php/881-48cfe226
<中スポ コンフィデンシャル> 日本人の誇り持て オシム研究所・最終回中日スポーツ「いろいろな要素を持っていることで変化できること」という化学用語だが、サッカー的に表現すると『要素を持っていることで、いろいろなポジションがこなせる』。 ...(続きを読む) 【や...
| トップページ | 人気ブログランキング | Jリーグブログ村 | 全記事一覧 (2018年-2023年) | お気に入りに追加 |