血振いも初心者にとっては難しい動きなのですが、体が一つになっていれば問題なくできるはずです。
左手は引込めて腰に執りつゝ右手は全指を伸し拇指と示指の付根の所にて柄を挟む様に軽く握り立上りつつ刀を右外より廻し肩の後ろへ釣下げ(拳の高さは身の横通りにて耳より四・五寸位右へ離し)血振ひして(大森流の血振ひの仕方は後へ釣下げて居る刀にて耳をかすめ小指より順次に締めつつ傘の雫を振落す様に刃部を右斜め下へ向け右拳は体より右前下へ突出した所にて止る)「左手は引込めて腰に執りつゝ右手は全指を伸し拇指と示指の付根の所にて柄を挟む様に軽く握り」というところは左右同時に開くということを意味しています。左手は腰に、右手は右外より廻し肩の後ろへ釣下げますが「左手は引込めて腰に執りつゝ」と「執りつゝ」という表現に注意しなければなりません。
「肩の後ろへ釣下げ(拳の高さは身の横通りにて耳より四・五寸位右へ離し)」の具体的な位置は稽古していない人にはわかりません。「釣下げ」という動きは体全体で刀の重さが感じられなければ「釣下げ」てはおらず肩で刀を振り回しているだけです。
微妙な表現ですので決して字面で解釈しないでください。教えをしっかり理解したうえでなければ必ず間違った方向へ行ってしまいます。
- 2024/12/29(日) 21:25:00|
- 居合 業
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