fc2ブログ

無双神伝英信流 大石神影流 渋川一流 ・・・ 道標(みちしるべ)

無雙神傳英信流抜刀兵法、大石神影流剣術、澁川一流柔術を貫汪館で稽古する人のために

読む

 私がこれまでに発表した日本武道学会の発表抄録は解読した資料も含めて各支部に渡していますが、時々話をしていて話がかみ合わないときがあります。資料を読んでおられないいようです。史料を解読して資料として添付してあっても幕末の文語で難しいためか読もうとしない、理解しようとしなければ深いところまでは理解できません。難しくても必ず資料に目を通し理解しようとしてください。
 その部分に私たちが稽古している流派の知識がかなり入っています。

IMG_9180a.jpg

  1. 2021/05/01(土) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

刀を右に廻す

 大森流の方で斬撃後切先を右に廻し肩に担ぐとき、切っ先は地を這うように床からわずかににはなれて右に廻っていきます。この床からわずかに離れて右に廻る動きを、おろそかにしてしまう方が多いので記しておきます。

 臍下に重心が落ちていなければ切先は高くなります。
 柄を握っていれば切先は高くなります。
 切先に遠心力が働かなければ(刀を形・腕・手の内を緊張させて保持していれば)切先は高くなります。
 血振いをすればよいのだろうと安易に考えていれば切先は高くなります。

工夫してください。大切な動きです。
 
20200805_112123a.jpg
  1. 2021/05/02(日) 21:25:00|
  2. 居合 業

血振い

 大森流の血振いで刀を下した時に前傾してしまう方は縦軸がとれていません。刀を肩に担いだ時に体に無理がなく切先が引力に引かれて床をさしていればそれを頼りに体の中心軸を意識することができ、歪んでいるかどうかを確認することができますが、刀を振ろうとばかり思っていると、その時点で意識が前がかり、刀を振り下ろした時には上体は前がかってしまいます。ってしまいます。
 刀を肩に担いだ時に正しく切先が床に引かれていれば、それをたよりに体をまっすぐ引き上げます。刀は振り下ろそうとせず、下腹につながったまま落とすだけです。

20200805_112041a.jpg
  1. 2021/05/03(月) 21:25:00|
  2. 居合 業

批判を受ける

 もう、ずいぶん前に日本武道館を定年された方が「批判を受けなければ研究とは言えないし、よい研究はできないから」と広島藩の武道史を細々と調査していた私に日本武道学会に入り発表しなさいと強く勧めてくださいました。武道学会に入れていただき何よりもよかったのは、何のために研究するのかということがはっきりしたことでした。ただ単に知識を持つのではなく、歴史の研究であっても未来を拓くために研究はあります。そのためにはどういう面に光を当てるのか、何が大切なのかはおのずとわかってきます。
 古武道の場合には演武会や奉納演武が発表の機会で、師や同門にしっかりと自分の業をみてもらえます。

IMG_9043a.jpg
  1. 2021/05/04(火) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

目標

 労働の対価として金銭を受け取る職業とはことなり、古武道の稽古を集中して行うためには何らかの目標が必要です。その目標が試合のない古武道にとっては昇段審査と演武会です。
 貫汪館では段階的に形・手数を習得していくことが昇段審査につながっていますので、ここに至るまでにはここまでの形・手数の習得が必要だということがはっきりしています。ある段を得たら次の段までに、この形・手数と、あの形・手数を習得しておかなければならないという目標も持ちやすいので、指導者が門人の上達を導くのも難しくはないと思います。
 演武会も目標を持って稽古するためには必要です。演武会では何の形・手数を演武するということがあらかじめ決められていますので、それに集中して取り組むことで自分の問題に気付き克服していくことができます。
 昇段審査も受けず、演武会にも出ることなければ、人はただだらだらと稽古をしているだけになり、目標もなくやる気もなくなっていきます。

IMG_9052a.jpg
  1. 2021/05/05(水) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

イメージ

 剣道を経験している方は、幕末の大石神影流の防具着用の稽古にも現代剣道のイメージを持ってしまうようです。つまり手数と防具着用の試合稽古は別物で防具をつけたら現代剣道の動きをしなければならないと思うようなのです。
 これまで何度か武道学会の発表資料で示しているように現代剣道と、幕末の大石神影流の防具着用の稽古(これは戦中、戦後も続きます)は大きな違いがあります。現代剣道では試合の基礎として剣道形を一生懸命稽古する方はいません。試合のための稽古は防具をつけて面打ちや、抜き胴、抜き面などの稽古で身に付けます。しかし、大石神影流ではそのようなことはしません。手数の稽古が全てのもとで防具を付けたら試合稽古のみをします。したがって防具を付けた時の動きは手数の動きそのもの、そしてその変化になり、面を打ってから、前方に進んでいくこともありませんし、飛び跳ねることもありません。
 たとえ話をしますが、現代剣道を見たことも聞いたこともない人に剣道形の稽古だけを1年間毎日させて、その後防具をつけさせて試合をさせたら、現代剣道のような動きになるでしょうか?想像してみてください。
 現代剣道をされる方の中には流派剣術を稽古される方もおられるようですが、そのような方の防具をつけての動きもやはり現代剣道です。

IMG_9083a.jpg
  1. 2021/05/06(木) 21:25:00|
  2. 剣術 総論

広報

 一般の方は古武道に関する知識はほとんどありません。したがって、どれが正しく伝えられている流派なのか、どれが新しく作られた「古武道」や古い流派を名乗りながら新たにたくさん飾りを付け加えている流派なのかはわかりません。
 そのなかで、正しく伝えられている流派が残っていこうとすれば広報の力に頼るしかありませんが、広報は新しく作られた「古武道」や新たにたくさん飾りを付け加えている流派のほうが得意です。大阪支部とたまに稽古が重なる流派は、あきらかにたくさん飾りを付け加えている流派であるにもかかわらず、若い方がどんどん増えているそうです。目新しい技と広報の力は大きなものがあります。

IMG_9071a.jpg
  1. 2021/05/07(金) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

納刀

 納刀は刀の棟が接する前に鞘は後方にさがりはじめています。鞘が後方に下がっているときに棟が鯉口に接するわけです。納刀する前に鯉口と峰のどの部分が接するのかもあらかじめわかっていなければなりません。
 この動きは手先で行うのではなく鼠径部の緩みと肚の動きで行います。工夫してください。

IMG_9062a.jpg
  1. 2021/05/08(土) 21:25:00|
  2. 居合 業

流刀と順刀の納刀

 流刀と順刀の納刀は他の大森流の納刀とは異なりますが、鼠径部の緩みと肚の動きで行うことは同様です。少し異なるのは閉じる動きと開く動きが他の納刀よりも大きくはっきりしていることです。
 気を付けなければならないところは、他の納刀と異なり納刀の始まりは刀が膝の上にあるので刀を巡らせるために臍下を中心として肩肘手首をゆるめ位置のエネルギーを使うところです。決して腕手首で刀を運ぼうと思ってはなりません。

IMG_9028a.jpg
  1. 2021/05/09(日) 21:25:00|
  2. 居合 業

逆刀で気を付けなければならないところ

 逆藤は後方に退いて斬り下ろしてくる刀を避け、そのまま相手に一撃を加えますが、この時に多くの方が陥りやすい間違いがあります。
 後方に下がりながら同時に鞘を外すのですが、この時に焦って早く抜こうとし柄手を前に出して抜こうとするのです。自分の頭は後方に下がって相手の刀を避けたとしても柄手を前に出してしまうと右手を切られてしまいます。また右手を高く上げてしまえば右手を斬ってくださいというようなものです。柄手を前に出していないか、上にあげていないかを確認してください。
 形の理合は大石神影流の太陽剣と同じです。

IMG_20200224_150752a.jpg

  1. 2021/05/10(月) 21:25:00|
  2. 居合 業

 歩み足と継ぎ足

 大森流の逆刀、勢中刀、虎乱刀では歩み足と継ぎ足の明確な区別があります。もちろん実際にはどのようになるかわかりませんので形を鋳型として遣ってはなりません。
 逆刀と勢中刀は継ぎ足、虎乱刀は歩み足と明確に理解して稽古してください。もちろん理合の上からそのように区別してありますので、よく考えて想定を理解してください。

IMG_20200208_113015a.jpg
  1. 2021/05/11(火) 21:25:00|
  2. 居合 業

剣道の癖(一刀両断)

 剣道を経験したことがある方で剣道の癖が出やすい部分を記します。
 「一刀両断」で両腕に斬り込むときに両肩が前に出て木刀を斬る動きではなく押し込む動きになります。またこの時、重心が前がかるために後方に下がりながら斬ることができません。打ち込んでいるのです。このような動きに気づいて修正してください。
IMG_20200224_105934a.jpg
  1. 2021/05/12(水) 21:25:00|
  2. 剣術 業

剣道の癖(斬段)

 打太刀の刀を張る動きについてです。早く右手首に斬り込みたいために中途半端に剣道で相手の竹刀を払う程度の動きになり、打太刀の体が崩せず結果として打太刀の自由が残されています。下から切り上げることができるのです。
 剣道では動きが小さく打ち込みますので竹刀を払えば十分となるかもしれませんが、どこも斬られてはならない状況では異なっています。触れれば斬れます。張るときには相手の木刀を払うのではなく相手の体を崩すという意識を持ってください。

IMG_20200224_105848a.jpg
  1. 2021/05/13(木) 21:25:00|
  2. 剣術 業

剣道の癖(截鉄)

 相手は振りかぶり斬ってくるのを2回繰り返し、仕太刀はそれに応じ左右の小手を斬りますが、この時に打太刀との調和が保てず、早く、早く斬ろうとされてしまいます。手数ですから打太刀は応じませんが調和のない動きは隙が生まれます。

IMG_20200224_115417a.jpg
  1. 2021/05/14(金) 21:25:00|
  2. 剣術 業

剣道の癖(半開)

 仕太刀は打太刀の右小手を斬り二太刀目は振り上げた打太刀の左小手を斬りつめますが、あくまでも左小手を斬るのであって、左小手を打ち込むのではありません。斬ってつめます。ここを勘違いすると剣道の打って前に進む動きになります。斬って詰めるのと打って前に進むことの違いを考えてください。

IMG_20200224_115522a.jpg
  1. 2021/05/15(土) 21:25:00|
  2. 柔術 業

剣道の癖(左沈)

 左沈で左に抜き放したときは中庸の状態になければなりませんが、打ち込むための姿勢となっており、初めから斬り上げてくる刀を払おうとする構えになっています。
 自分がどのような状態にあるか考えてください。

IMG_20200224_105758a.jpg
  1. 2021/05/16(日) 21:25:00|
  2. 剣術 業

剣道の癖(十文字)

 斬段と同じような癖が出ます。打太刀の刀を張る動きが、早く突きたいために中途半端に剣道で相手の竹刀を払う程度の動きになり、打太刀の体が崩せず結果として打太刀の自由が残されています。下から切り上げることができるのです。
 剣道では動きが小さく打ち込みますので竹刀を払えば十分となるかもしれませんが、どこも斬られてはならない状況では異なっています。

IMG_20200224_105855a.jpg
  1. 2021/05/17(月) 21:25:00|
  2. 剣術 業

剣道の癖(張身)

 張身は勝つための手数ではなく心を治めるための手数です。現代剣道にはそのような形はありませんので、どうしても剣道経験者には焦りがみえます。早く打突したいという思いがなくならないのだと思います。

IMG_20200224_105914a.jpg
  1. 2021/05/18(火) 21:25:00|
  2. 剣術 業

剣道の癖(小太刀)

 大石神影流の小太刀は現代剣道の癖が顕著に表れます。これは現在行われている短剣道(旧軍の軍人さんたちに教えられた短剣道とは別物の動きをする)が片手で行う現代剣道のようになってしまっているのと同じような感じです。
 大石新影流の小太刀は体の左右(全身)が働いて右片手の小太刀が動いていくのですが、剣道の癖がある方は体の左右(全身)を使わず、小太刀を持つ右手だけを使おうとします。
 自分の動きを見直してください。

oa.jpg
  1. 2021/05/19(水) 21:25:00|
  2. 剣術 業

剣道の癖(左鼠径部)

 剣道を稽古したことがある方で最も抜けがたいのが左鼠径部の緊張です。構えたときには緊張がなくても、前に進む、踏み込むときに剣道の飛び込む癖が出てしまいます。なくなったとしてもよくよく自分の動きを観察すると前に出ようとするとき踏み込もうとするときにわずかであっても自分の左鼠径部がいらぬ緊張をしていることがわかると思います。
 踏込と飛び込むの違いなのですが似たような動きをするのでなかなか癖が抜けないのです。

IMG_9107a.jpg
  1. 2021/05/20(木) 21:25:00|
  2. 剣術 業

大きな流れの研究

 日本武道学会での研究も長くなりましたが、私が研究で考えているのはそのテーマが現在、今後の役に立つものであるかどうかということです。研究のテーマは大きく言えば「大石新影流」と「廻国修行と他流試合」です。
 大石神影流の研究は1流派の研究のように見えて、実際は剣術の流れを大きく変えたのは?という研究でもあります。それくらい大きな影響を剣術全般にもたらした流派です。
 廻国修行と他流試合はどのように剣術・武術が変化していったのかという研究です。また、大石神影流という1流派が日本全体にどのように影響を与えたのかという研究でもあります。この中に広島藩の貫心流、難波一甫流、渋川流、真貫流などの研究が含まれ、柳川藩の大島流の研究などが含まれています。
 歴史の中で物事がどのように変化していくのかということを一部分でも明らかにすることで未来を考えることができ、また変化させてはならないことを考えることができます。
 研究にはいろいろあり、今はなくなってしまった流派の業がどうであったか・・・。とか、何流と何流の関係や変化はというものもあります。基礎的な大切な研究ではありますが、なかなか現在に至る大きな流れを考えることができないので、そのような研究を私はしていません。人生は限りあるものですから。

IMG_20200224_145501a.jpg
  1. 2021/05/21(金) 21:25:00|
  2. 武道史

正座

 貫汪館では居合・柔術・剣術の稽古をしていますが、調子が悪く動きも心も整わないときには無雙神傳英信流の大森流の稽古を行ってください。稽古では抜く前の星座の時間を長く心と体が落ち着くまで続け動き始めても、その正座の時の状態が保てるようにいつもより呼吸も深くし、静かに動きくようにしてみてください。

119949369_765739257328410_5457633556864180047_na.jpg
  1. 2021/05/22(土) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

楽しむ

 貫汪館の居合。柔術、剣術はすべて特別な身体能力を必要としない流派です。いいかえれば誰でもできる平易な古武道の流派です。
 したがって、稽古を楽しく感じられるかどうかは、自分の変化・向上を楽しめる人であるかどうかにかかっています。特別な能力を必要としない平易な流派であるので、体力的にこれができるようになったとか、身体能力が向上したという達成感はありません。小さな変化を楽しめる人に向いている3つの流派であると思います。

IMG_9411a.jpg
  1. 2021/05/23(日) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

修行は自分自身がするもの

 武道の修行は自分自身が自分自身を高めていくために行うもので、同門の他の者がどうとか、同門の他の人たちはこうしているのにと考える余地はありません。また、そのようなことを考えているのはたいてい自分自身に甘えている場合です。もしそのようなことを考えているとしたら初心者の域を脱してはいません。
 自分はどうしているのかを自分自身に厳しく尋ねていくことが修行になります。
 
IMG_9231a.jpg

  1. 2021/05/24(月) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

いつまでもあると思うな親と金

 言いたいのは「いつまでもあると思うな師と教え」です。私の居合の師がなくなられたのは70代でした。たばこが原因であっという間にお亡くなりになりました。師に教えられたことで方向性はわかっていてもまだできないことが多くありました。なんとかなったのは、目指すべきことをすべて教えてくださっていたからです。ただもっと長生きしていただけ、手直ししてくださると思っていたのでショックでした。
 柔術の師も膵臓を患われていましたが、お元気でしたのでもっと導いていただけると思っていました。演武会が終わってからお尋ねしようと電話した時に少し体調が悪いからと言われたので10日くらい日をあけてと思っているときに眠るようにお亡くなりになりました。まだまだ導いていただけると思っていたので心に欠けた部分ができしばらくむなしい状態になりました。
 自分が思うように師とその教えが続くわけではありません。今すべきことを先延ばしにしていたら何が起こるかわかりません。
IMG_9257a.jpg
  1. 2021/05/25(火) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

捨てる

 かつてやっていたことが今行っていることに影響を与えるのは当たり前のように起こります。現代剣道の竹刀の振り方が刀の振り方に現れたり、他流派の用語を後生大事に抱えていて、その用語のイメージで行ったりすれば新たなことは入ってきません。
 自分では新たな心で始めているつもりでも、思ったように体はかわりません。真っ白になるのは難しいことです。梅本先生であっても捨てるには何十年もかかられました。

119942842_329747581599035_2068281267667871761_na.jpg
  1. 2021/05/26(水) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

 数年前に米澤のお寺を訪ねた時のお話です。案内をしていただいた方にお話をお聞きしたところ、その由緒あるお寺は明治維新後にさびれていたそうです。御寺の住職が他県に行ったときにあるお坊さんに会い養子に迎えることによって復興し、立て直すことができたそうなのです。
 その方によるとすべては縁であり、縁がなければどうにもならないということでした。武道流派の存続も同じでしょうとその方はお話しくださいました。師から弟子へ授けるためには縁がなければどうしようもありません。先生と生徒ではなく、師と弟子の縁がなければ授けることができないものなのです。縁を得ることができた人はその縁を大切にしてください。

119953096_2689304881289856_4099197007432111338_na.jpg
  1. 2021/05/27(木) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

稽古

 稽古は道場内だけでなくどこでもできるということはこれまで述べてきたとおりです。呼吸はいつもしていますし、立ったままであることも多く、また歩くときに少しモードを変えれば歩く稽古もできます。ものを持つときに最低限の力で肚中心を心掛けることもでき、寝入る前にリラックスして呼吸をする稽古もできます。そのような稽古時間は道場内にいる時よりも長く、分散的ではあっても稽古時間もより長くとることができます。
 居合を刀を抜きたければ、「抜打」の稽古は狭い部屋の中でもできますし、知り合いの中には台所のテーブルを隅に寄せて稽古した方もいます。

120032798_3375715809185589_3314719703290065044_na.jpg
  1. 2021/05/28(金) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

防具

 剣術の防具は直心影流によってはじめられたというイメージがありますが、それ以前に竹製の面(面布団なし)や簡単な小手(中入れの詰め物なし)といった簡素な防具は用いられていて、木刀ではなく袋撓を用いていました。直心影流はそれをより堅牢なものにしたのであって防具を始めて用いたということではありませんでした。打たれても痛みが少ない現代剣道に通じる防具を作ったという理解が正しいと思います。江戸時代の人も痛みが伴う試合稽古は嫌なものであったのだと思います。
 大石進種次は、愛洲蔭流(新陰流・・・村上一刀が習った流派を自分なりに改変したものだと考えています)の防具は竹製の面、薄い小手と袋撓でした。これで試合稽古を行い他流試合を行っていました。
 防具の始まりが直心影流というのは言い過ぎで、現代につながる防具の始まりが直心影流というべきではないかと思います。

IMG_9178a.jpg
  1. 2021/05/29(土) 21:25:00|
  2. 武道史

槍術と防具

 剣術防具の始まりは直心影流とされていますが、槍術の防具のほうが先でそれを剣術側が採用し、剣術用に改良したのであろうということは武道学会の先生方が述べられているところで納得できる考え方です。槍のほうが衝撃は強いと考えられます。
 大石進種次は村上一刀ののち、祖父、父、と槍術・剣術の師範をしていましたので、大島流槍術では愛洲蔭流(新陰流・・・村上一刀が習った流派を自分なりに改変したものだと考えています)は簡易な防具を用いていたものの、より堅牢な防具を用いていたと考えられます。大石神影流の当時の防具は残っていませんが、胴は当時の記録には他流派のものと異なり丈夫な革で作られているとあります。おそらくは大嶋流の防具を改良して大石神影流に用いたのではないかと思います。
 大嶋流、大石神影流の防具がでてくればはっきりすることなのですが、かつてあったけれど捨てたという家もあり、見つかるのはむつかしいかもしれません。

IMG_9266a.jpg
  1. 2021/05/30(日) 21:25:00|
  2. 武道史

文化・歴史

 古武道を稽古する人は自分が稽古している流派の文化的背景を知らなければ深く理解することはできません。たとえば無雙神傳英信流にはなぜ正座と立膝があるのか、なぜ刀例は正座で行うのか。また大石神影流ではなぜ礼法を右膝をついて行うのか等々、歴史を紐解いてみれば理解できることがあります。
 深く理解するために、そのあたりまで踏み込んで学んでください。

IMG_9296a.jpg
  1. 2021/05/31(月) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

FC2カウンター


無料カウンター

プロフィール

貫汪館館長(無雙神傳英信流 大石神影流 澁川一流)

Author:貫汪館館長(無雙神傳英信流 大石神影流 澁川一流)
無雙神傳英信流抜刀兵法、大石神影流剣術、澁川一流柔術 貫汪館の道標へようこそ!
ご質問のある方は記事へのコメントではアドレスが記されてないため返信ができないので貫汪館ホームページに記載してあるメールアドレスからご連絡ください。よろしくお願いします。

カテゴリー

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

最近の記事

月別アーカイブ