明けましておめでとうございます。本年も宜しく御願い致します。年の初めに一つだけお話します。「求め続ける事」です。
無雙神傳英信流抜刀兵法と澁川一流柔術を指導し始めて随分年月を重ねましたが上達している方に共通して言える事は「求め続けている」と言うことです。
逆に何時までたっても上達しない人、また暫く稽古してから上達しないといって去っていく人達の多くは求め続けてはおられません。
たとえば現代剣道を経験された事がある方は無雙神傳英信流抜刀兵法の刀の用い方と竹刀の用い方には違いがあるにも関わらず、今まで通りの身についた動きから離れる事は難しいものです。求め続け求め続けなければ本質が変わりません。自分自身でこれくらいで良いだろうと思った時点で上達はしなくなります。
澁川一流柔術でも同じ事です。力任せに投げる事を身につけた人や、ウェイトトレーニングを続けてきた人に力を抜いてと教えても簡単にできるようになるものではありません。自分でこれくらいでよいだろうと求め続ける事を止めてしまえば今まで通りの力技に戻ってしまいます。
技を身につけるということは容易な事ではありません。力を用いず強く、瞬発力を用いず速い動きは求め続ける事なしに会得できるものではないのです。求め続けずとも猿真似はできるでしょうが、それは技とは言いません。
求め続けない人は自分自身が上達したと錯覚してしまうが故に上達は止まってしまいます。求め続ける人はまだまだ、まだまだとより深く探る事により、それのみならず他の事も知らず知らずの内に上達していきます。
求め続けてください。
無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場の稽古は毎週水曜日 城南中学校剣道場 19時~20時45分です。興味のある方は 無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場の《稽古日時・場所》に記してある連絡先からご連絡ください。
無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場のホームページ(←クリックしてください)です。
- 2011/01/01(土) 00:00:00|
- 居合・剣術・柔術 総論
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『他流試合口並問対』という手書きの冊子があります。奥書によると天保七年に笠間恭尚という武士が江戸で記したものでが、笠間恭尚は資料の所在や記述内容から柳河藩士であると思います。笠間と言う苗字は柳河藩士にありこの頃の記録には笠間浅次郎という名があります。
当時の剱術は現代剣道とは異なり流儀ごとに特徴がありました。この冊子には剱術と槍術の各流派の試合の特徴が記されています。柳河藩は師範にも槍術と剱術の二術を教える者が多く、戦場の武技である槍術と、主として平時の武技である剱術は並行して学ばれていました。
『他流試合口並問対』の記述は当時の剱術や槍術の流派毎の特徴が分かり、面白いので他流派の特徴を述べた箇所だけを数日に渡り少しずつ紹介していきます。その流派が行われる地域については記されていませんが、はじめは柳河近隣の流派について記されついで江戸の流派について記されているようです。
剱術 「雲弘流」 一本勝負に遣い、流儀の五本目のかまへにて走込、我思ひ込所を無邪念打。表裏を求る事、畜生心とて武士の志にあらずとて大に嫌ふ也。又残心強し。其心得すべし。※ 御存知のように熊本の流派です。試合においても流儀の教えを守った遣い様であったようです。熊本藩は流派によっては防具着用の試合は随分と遅れまた、はじめは他流試合をしていたものの他流試合をなさなくなっていますので天保7年頃だとするとまだ防具着用の試合ではなく袋撓によるものだとおもいます。
「武蔵流」 二刀也。左にて請留、右にて打。尤左刀は短し。左は晴眼、右は上段。或は矢筈に組走込。体の当り強し。是に当るさくは勘考すべし。※ ここにいう武蔵流は熊本の二天一流の流れであろうと思います。試合においても二刀を用いる事が分かります。体当たりを行っていたのでしょうか。
「関口流」 晴眼の構へ。突有。業は太き方。其心得すべし。※ 関口流は柔術中心の流派と思われがちですが、各地に伝播した後は剱術を中心に稽古したところも多かったようです。
「一睡流」 晴眼の構。業ほそぼそ小手を取事有。其心得有べし。※ 一睡流は『武芸流派大事典』によれば秋月藩に伝わった居合の流派のようですが、剱術の稽古もしたのでしょう。「業ほそぼそ小手を取事有」とはどういう動きなのでしょうか。
「二天流」 晴眼の構へ。又片手にて向も有。抜刀流の構へに同じ。其心得有べし。※ 二天一流の事だと思います。武蔵流とは違いは試合は一刀で行っていたのでしょうか。
大石進が江戸に出て試合を行ったのが天保四年ですからから『他流試合口並問対』が記された天保七年はそれから3年後です。この頃、突き技は関口流では行われているようです。大石進の影響をうけ試合に取り入れたのでしょうか。
続く
久留米道場の稽古記録が更新されています。お読みください。 無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場の稽古は毎週水曜日 城南中学校剣道場 19時~20時45分です。興味のある方は 無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場の《稽古日時・場所》に記してある連絡先からご連絡ください。
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- 2011/01/02(日) 21:25:01|
- 武道史
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『他流試合口並問対』の続きです。
「新為心流」(新以心流か?)
晴眼に構。突有。其心得有べし。※ 新以心流は小倉藩に伝承された流派です。
「自眼流」
前に同じ。こころへ有べし。「四天流」 武蔵流に同じ。両刀も用ゆ。※ 四天流は寺尾求馬の門人である成田清兵衛が始めた流派で熊本藩に伝承されていました。
「無念流」(神道無念流か?)
晴眼の構。突は不用。勝負を貪る事多し。其心得有べし。※ 無念流は神道無念流の略称としてよく用いられますし、勝にこだわるとすれば神道無念流の可能性が高いと思います。
「神蔭流」(久留米の加藤田神陰流か?)
晴眼の構。突有。業軽し。※ 打突が軽いと言う事からして加藤田神陰流であろうかと思います。
「神形当流」(心形刀流か?)
晴眼の構。突有。業ふとし。「素空流」 晴眼の構。突有。「丹赤流」(丹石流か?)
晴眼の構。品柄(註:竹刀)ほそく短し。小業にて間近し。其心得有べし。 『他流試合口並問対』の続きを載せましたが、各流派で、試合ので用いる技がそれぞれ異なっているの良くわかると思います。
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- 2011/01/03(月) 21:25:03|
- 武道史
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『他流試合口並問対』の剱術の最後です。
「直神蔭流」(直心影流か?)
上段の構。拳を打事早し。又取付上段より面に打込事も早し。手本に入込□□(腹巻か?)を打突は無しといへとも當事他流専ら突を用存。突も多く用ゆるなり。一本勝負にて休み、息間を考へ又相手の虚を見、立上り試合す。仍而休間無□□心得へし。当流の試合は右の通りたりといへとも当時男谷先生は是と異なり、晴眼に構へ一本勝負にて無し。此先生は専ら他流試合有之存候。突も用ひられ、諸手突、片手突ともに有之。其心得有へし。※ 当時の試合はあくまでも試し合いですので十本くらいの試合が多いのですが、直心影流は一本一本区切って一本勝負を重ねていたようです。直心影流は多くが上段をとっていたにもかかわらず、男谷精一郎は中段に取り突きも多く遣ったと言う事ですが、これは大石進と試合した影響なのか、それともそれ以前からのことなのか興味があるところです。 腹巻とは今でいう胴の事です。
「一刀流」 晴眼の構。業多し突きも有之。右之小手打事早し。手本に入込太刀を押付る。其訳は相手の刀みねに掛手前に引つくる。真剱なれば、みねに刃切込。相手弱ければ、刀も取落すことのよし。仍而其心得肝要也。刀の丸みねを此流伝にて用ゆるは其□□と□。惣じて体の当り強し。是をふせくに傳有。手本にて腹巻を打事能心得有べし。※ 技の解説は何が言いたいのか良くわかりませんが、切り落としの事を言っているのでしょうか。胴打ちを行っていたようです。
「柳剛流」 上段のかまえ。すねを打事を主とすと云へ、余いまたこころみす。※ 柳剛流は脛を打つことで有名ですが、大石神影流には脛を切るのをかわして打つ形があります。
「柳生流」 是は他流試合を不遣。此流傳似ては、専ら相手の気を取事を主とすと云へり。譬へは途中にて無拠、真剣勝負等遣時、往来見知らず人にもせよ□某□時分御通り□□□御助太刀ら□等と言葉を掛け、相手の気を取りて勝を取事多しと聞く。※ 柳生新陰流は袋撓を用いて稽古し防具を用いません。江戸では最後まで防具着用の稽古はしなかったのでしょうか。萩や小城といったところは柳生新陰流が盛んであったため逆に江戸時代の後期には防具着用の試合剱術を盛んに取り入れようとしています。
無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場のホームページのリンクに長谷川流棒術を追加しました。 無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場の稽古は毎週水曜日 城南中学校剣道場 19時~20時45分です。興味のある方は 無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場の《稽古日時・場所》に記してある連絡先からご連絡ください。
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- 2011/01/04(火) 21:25:40|
- 武道史
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『他流試合口並問対』の槍術についての記録です。日本武道学会での研究では槍術は剱術に先立って防具を用いて入身試合をしていたものの、相面試合は剱術のほうがその導入が早かったのではないかと言われています。
文中によく「走込」という言葉が用いられていますが入身試合の短い槍を持った側が走りこんで長い槍を持った者の間の内に入るという事を言っているのではないかと思います。
宝蔵院の十文字槍は形の稽古においても素槍のほうが長いため、自然、入身稽古となれば十文字槍を持ったほうが入身をしたのかも知れません。
槍術「種田流」 相寸を主とす。十文字試合の時も相寸の心得にて立向ふ間の遠近心得有べし。「古宝蔵院」 十文字を主とす。上段の構、走込。腹巻を不用。素槍よりは腹をも不構突也。尤、素槍は流派より至而ふそく。業軽し。※ 入身稽古のさいに入身をしてくる十文字槍をもった側が胴もつけていないのに胴を突くというのは随分乱暴な気もします。あまり激しくは突かなかったのでしょうか。
「柏原流」 相面にて試合す。入身は一丈一尺計の小素槍に道具□有。走込面を突く。又道具□にて押付小手を取。其心得有べし。「高田宝蔵院」 十文字を宗とす。走込素槍の小手を突。仍而素槍にも小手を□る。素槍遣時、其心得有べし。 無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場の稽古は毎週水曜日 城南中学校剣道場 19時~20時45分です。興味のある方は 無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場の《稽古日時・場所》に記してある連絡先からご連絡ください。
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- 2011/01/05(水) 21:25:34|
- 武道史
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『他流試合口並問対』の最後です。他流派の特徴を述べた後に心得などが続くのですが、いつか時間のある時に解読します。
「旅川流」
十文字素槍にも面腹巻を□。不断の稽古の節は品柄迄指、太刀の間になれば槍を捨、太刀打組合迄す□由。併他流試合の節は右品柄は不用。其心得有べし。
※ 品柄とはしなえと読み竹刀もしくは袋撓のことです。つまり旅川流では間合が接近すると槍を捨てて腰の竹刀を手にして打ち合い組打をしていたと言う事です。この組打が短刀を用いていたかどうかは分かりませんが、かなり実際に即した稽古をしていたのでしょう。ただし旅川流も広範囲に広まった流派ですから、記述が無いのでどの藩の旅川流がこのような稽古を行っていたのかはわかりません。
「自得流」
素槍を専らとす。入身は小素槍を用。小業にて早し。其心得有べし。
「高田宝蔵院」
前条に出し□と云とも、同流なれども試合は違う。□又記
十文字押立素槍にも面腹巻□。十文字より突事早し。打強□し。素槍上段。試合は高く□取事□□□又腹□□□其心得有べし
槍術の記述では入身試合について多く書かれていますので、やはり相面試合(互角試合)は剱術に遅れていたのだろうと考えられます。柳河藩は(特に大嶋流の加藤善右衛門は)早くから相面試合を始めていたので諸国から門人が集ったのではないでしょうか。
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- 2011/01/06(木) 21:25:20|
- 武道史
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所謂古武道、流派武術には形があり、しかも形の手順も決まっており初めの内にはなんとまどろっこしい事をさせるのかと感じられると思います。しかし形稽古の目的は自由自在になる事、つまり形からはなれてどのような事態にも対応できるようになる事にあります。ここを間違えて形を見事に演じようとしたり、結果さえよければよいのだとばかりに法にかなわぬ動きをしてしまうと結局のところ何も得ることが出来なくなってしまいます。
力みを抜いて、重心は常に臍下に、前後左右に体の軸をぶらさず、肩は体から遊離させず、腕力を用いず等々こまごまとした指示がありますがこれを人の動きを制限してしまうと感じてしまうか、自由になる為の手掛かりとして会得しようと思うかでは大きな違いが生じます。
形稽古では制約がある形の動きの中で自由を求める事によって最終的に自由自在になろうとしています。そのような形稽古なのですから、できないからと言って自分の思い通りに動いて自己満足していれば形を通じて上達する事は無く、何も得ることは出来ないのです。
自由自在になる為の形稽古であるということを忘れずに稽古されてください。
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- 2011/01/07(金) 21:25:18|
- 居合・剣術・柔術 総論
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稽古は人並みにしているのになかなか上達しない方の大きな原因の一つが基準が異なると言う事です。
流派ごとにどのような動きを求めるのかと言う基準があり、その基準や求め方の違いが流派の違いとなります。しかし同じ流派を稽古していれば派が違わない限り同じ基準に沿って稽古していくのが当然の事です。つまり、良し悪しの基準が流派内では同じであるのです。
しかし、上達されない方は基準が流派の求める基準とは異なっているのです。良し悪しの基準が異なっているのですからその流派の中で上達しないのは当然の事です。
「今の動きはいけません」と指導されたところで、自分の基準では良い動きをしているつもりなのですから腑に落ちず改めようと本気で思う事はありません。また「今の動きは良い」とされても自分の基準では悪い動きをしていると思っているのですから、良いとされた動きを引き続き求めようとする事はないのです。
こうなる原因はいくつかあると思います。入門する前から価値観が頭の中に植え付けられていてそれを忘れ去る事が出来ずにいる。また初心の頃、少し上手くいった事から離れられずにそのまま停滞している。教えられた事を自分の既存の知識で勝手な解釈をしてしまっている。できないからと言って自分の動きやすいように勝手に解釈している。原因は様々であろうかと思います。
しかし、基準が異なっていてはその流派の中で上達する事が無いのは事実です。自分の基準は流派の基準と異なっていないのかもう一度原点に戻ってみてください。
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- 2011/01/08(土) 21:23:46|
- 居合・剣術・柔術 総論
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居合の一人稽古はすべき事なのですが、ほとんどの方は自宅で形稽古できるような広い場所はないために公立の武道場で個人利用が出来る時間帯に行う事もあろうかと思います。
先日、武道場の個人利用で剱術の稽古をしている時に居合の練習をされる方がこられました。私達は動きは常に静かに柔らかくと心掛けて稽古をしています。しかし、木刀の音や気合に負けまいとされたのでしょうか居合を稽古されている方はどんどん肩腕に力を込めて刀をぶんぶん振るようになられていました。このような事は一度ではなく他の方が居合をされていてもそのようになってしまったことがあります。あるいは私達が居合の稽古を静に無理無駄なくと心掛けて行っていても他の居合を稽古される方がそうなってしまう事もあります。私達の居合は素人の方が見れば大人しすぎて何をやっているのか分からないくらいのものなのに、それでも負けまいと思われるのかそうなってしまうようです。
貫汪館で居合の稽古をされる方は一人稽古のときに他の流派の方が居られても心は決して迷わさないで下さい。心を迷わせてしまったら稽古が上達のためになるどころか下達させるものになってしまいます。そのような場合には、より静に、より柔らかく、より無理無駄なくと心がけ稽古されてください。
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- 2011/01/09(日) 21:25:08|
- 居合 総論
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初心者の方が陥り易い間違いは早く手順を覚えて、素早く技が行えるようになろうと考える事です。つまり家を建てるのに基礎もしっかりさせることなく、また柱も立ってもいないのにいきなり内装をしようとするに等しい事を考えてしまうのです。
居合でも柔術でも初心の内に師や兄弟子が行っているような動きをする事は無理であり、基礎もできていないのに無理をするから道を間違えとんでもない方向へ行ってしまうのです。居合の動きが速く見えたとしても上級者は速くなどと思って動いておらず、中庸の動きでしかありません。また柔術の上級者の動きが受の仕掛けに間に合っているのも速く動いているのではなく受の動きを読んでいるので余裕を持って動けているのです。
自分がどのように動いているかも分からない速さで動いてしまえば、自分は間に合ったと思っていても居合であれば刀が目の前の敵をきることも出来ない軌跡を描いていますし、柔術であれば隙だらけの動きで直に技を返されてしまいます。
初心の内に大切なのは自分自身がどういう動きをしているのかがわかる事で、自分自身の動きが分からなければ基礎が身につくことはありません。初心の内に足踏みをする方の多くが外形を求めてばかりいるために自分自身が分かっておられないのです。
自分自身が分かるためには、他人に初心者だと思われようがどうしようが自分がどういう事をしているのかが自分でわかる速さで動くしかありません。己を知る事なしに上達は無いのです。
今日は自分自身の稽古の為に午前中広島市のスポーツセンターの武道場を利用しました。朝はスポーツセンターの周りは雪が降っていました。
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- 2011/01/10(月) 21:25:33|
- 居合・剣術・柔術 総論
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何度も述べていますが、初心者の方が稽古をするにあたって大切な事は手順を覚えることではなく、体の力みをなくして動くことです。はじめに体の力みをなくすことに重点をおいて取り組むか、手順を覚えることに重点をおいて稽古するかでは後で上達に大きな差を生んでしまいますので心しなければなりません。
渋川一流柔術の稽古では初心者の方には始めの内には一日に二つか三つの形しかお教えしません。これは形をたくさんお教えしてしまえば上記のように手順を覚えることに集中してしまわれ、初心の稽古で大切な力みをなくすということを忘れてしまわれるからです。
無双神伝英信流抜刀兵法の稽古は渋川一流柔術の稽古よりものんびりしていて、人によっては半年、1年も礼法や歩く稽古や斬撃の稽古をしていただき、その間に力みをなくしていただきます。刀を手にし、形を行うと誰もが腕力に任せて振ってやろうとされるので、その間に力みをなくすことを覚えていただくのです。
手順は何度も稽古しているうちに自然に体が覚えてしまいます。柔術の指導をしていただく方も初心者への指導はまず体の力みをなくさせることが大切だと心得て指導されてください。
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- 2011/01/11(火) 21:25:09|
- 居合・剣術・柔術 総論
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土曜日の稽古に大変お世話になっている方がいらっしゃいました。始めて渋川一流の稽古をされるのですが長年他の武道を正しく稽古されているので臍下丹田で動くと云う事や力まないということは十二分に理解されています。またはじめて渋川一流柔術の稽古をされると云っても今までに何度も見ていただいているのでどのような事をするのかはご存知です。
稽古していただいても業の理合はすぐに理解されるので習得は早いのですが稽古を終えられての感想は「わかっていても投げようとか、抑えようとする気持ちが動きを乱す。」というものでした。いつもお話している通りのことですが、それを理解して稽古するのか、知らずに心を治めようともせずに稽古するのでは上達に大きな違いを生じます。
久留米道場の稽古記録が更新されています。お読みください。 無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場の稽古は毎週水曜日 城南中学校剣道場 19時~20時45分です。興味のある方は 無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場の《稽古日時・場所》に記してある連絡先からご連絡ください。
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- 2011/01/12(水) 21:25:35|
- 居合・剣術・柔術 総論
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随分上半身の力みが抜けてきた方でも、脚に力みが残る方もおられます。このような方の動きは総体として滑らかに動けず、自分自身の中で、また相手との関係で動きがごつごつとぶつかってしまいます。
上半身の力みを抜いてもしっかり動きたいとか、素早く動きたいという思いが脚に蹴る動きをさせたり踏ん張る動きをさせて力んでしまうのですが、この脚の力みを除かないことにはそれ以上の上達が難しいと言わざるを得ません。
渋川一流柔術の稽古においてはほとんどの形で二歩の動きしかありませんが、一歩出てはそこで脚が固まり動きが途絶えもう一歩と出たり、一歩下がっては脚を踏みしめ下半身を固めそれから前に出たりする稽古を重ねていたら技になるどころか自ら隙を作る稽古をしているにすぎません。
無雙神傳英信流の稽古でも陥りやすいのが脚を固めて抜きつけたり斬撃したりという動きです。このような動きをしてしまえばいくら上半身が楽に使えても変化はできず、陰陽進退での抜付けのあとの斬撃や逆刀の一撃目から二撃目への動き、浮雲の動きなどは出来ることがありません。出来たと思っていてもそれはあらかじめ決められた手順に沿って固めては緩め固めては緩めを繰り返し動いているにすぎないのです。
大石神影流の手数の稽古においても同様で長い動きは脚を固めていては稽古にさえなりません。
自分の脚がどのような状態であるかを確認してください。
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- 2011/01/13(木) 21:25:53|
- 居合・剣術・柔術 総論
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無雙神傳英信流抜刀兵法で用いる言葉ではありませんが、稽古を始める前に居合の知識を得られた方は「序破急」という言葉に惑わされてしまいうようです。
抜付けで鞘の内にある刀の動きがはじめはゆっくり、ついで速さをまし、鯉口から離れる頃に最も勢いを持ってというように解釈されているようですが、このような思いを持ってしまうと抜きつけたときに体に大きな力みを生じてしまい刀が生きて働く事はありません。また既に抜いて斬りかかって来る敵に間に合う事もありません。
無雙神傳英信流においては抜付けは柄手が柄に掛る前から始まっているので序破急という動きにはなりません。師 梅本三男貫正先生は「柄手は動きの途中で柄を拾っていくようなもの」と譬えられたりしましたが、既に動いている柄手に拾われて走る刀のスピードはゼロから始まるわけではないのです。
切先が鯉口を離れる前に勢いをつけてとか、鯉口から離れた後に力を込めてと言う論外の動きは別として、初心のうちにはせめて切先が最も奥に納まっている所から抜付けが始まっているという感覚くらいはもてるようにしてください。
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- 2011/01/14(金) 22:25:33|
- 居合 業
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貫汪館で稽古される形には少ないのですが中には抜付け・斬撃の最後に静止するところで腕に力を込めて体を固めてしまう方が居られます。
言うまでもないことですが体を固めてしまえば動けなくなり敵に対応できなくなってしまいます。刀を止めようという思いがそのようにさせているのですが、刀は正しい体遣いができていれば自然と止まるもので体を固め隙を作る必要はありません。
「刀は切り込むときに手の内を絞め」という教えもあるようなのですが無双神伝英信流抜刀兵法ではそのような遣い方はしません。肚が治まり背・肩が治まり脇が治まり、肘もあるべきところにあれば手の内は整います。手の内は肘や手首などの関節と同じ状態でありきつくもなく、ゆるすぎもしない刀が自由に働く状態にあります。切り込むときもその状態のままですので、わざわざゆるみすぎたものを絞めるという動きを必要としないのです。
固める動きをすれば実感として斬ったという思いが残るかもしれませんが、それは錯覚で自ら斬られる隙を作り出しているに過ぎません。自分がどのような動きをしているのかご確認ください。
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- 2011/01/15(土) 21:25:03|
- 居合・剣術・柔術 総論
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昨日、固めないということについて述べましたが、抜付けの後の斬撃のときに固まる要因のひとつに手の内がさだまっていないということがあります。抜付けのあとの運剣を経て斬撃に至る過程で、斬撃は基本の斬撃の稽古と同じく両手で振りかぶった頂点において両手の内が整い体と刀が一体となっていなければなりません。
刀の威が少なかったり、斬撃の最後で体が固まる傾向のある方はこの時の手の内が整っていないのです。少しでも勢いで運剣をしてしまうと体の動きと刀の動きの動機がとれず、刀が先んじてしまうことがあります。このとき刀の動きは斬撃にかかっているにもかかわらず未だ左手が刀と一体にならず、刀が降りてくる途中で刀と一体になるために斬撃の途中で刀の威が増すという状態になってしまいます。その結果床に切り込むことはしたくないために体を固めてしまう、あるいは刀をゆっくり振ってしまうという状態になります。
運剣後の斬撃において振りかぶったときに基本の動きの斬撃と同じような両手の内があるかどうかを確認し、しっかり稽古してください。斬撃はどちらかの手に偏ることなく両手で行います。
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- 2011/01/16(日) 21:25:33|
- 居合 業
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昨日の朝は道路が凍りついていました。自分自身の稽古のため午前8時過ぎに車に乗り広島市のスポーツセンターに出かけたのですが、途中から完全に路面は凍結し中央分離帯に乗り上げているトラックがありました。
凍結した路面での車の発進はいつものようにアクセルを踏み込んでしまえばタイヤがすべり空回りをしてあらぬ方向へ進んでしまうのは皆さんよくご存知の通りです。そうならないように慎重に繊細にアクセルを踏み、路面に対するタイヤの回転を感じながら車を発進されていると思います。またブレ-キングも同じでいつもの調子でブレーキペダルを踏むとタイヤはロックし車は凍結した路面を滑っていきます。繊細にブレーキをかけられているはずです。
稽古における繊細さもせめてこの程度は必要です。相手の手首を取る時自分はどのように取っているのか、変化している相手の重心はどうなっているのか、自分の中心と相手の中心の位置関係はどうなって入るのか等々が御自身で分かるくらいに繊細に、また刀を抜きつけるときに切先は鞘のどのあたりにあるのか、自分のそけい部や肚、形、肘、手の内はどのような状態にあるのかがわかるくらいに繊細でなければなりません。
もし、そのような繊細さを持って稽古していないのであれば求めて稽古して頂きたいと思います。
昨日の雪景色です。二段目の左の写真は難波一甫流の信仰の地である大塚観音堂の遠景です。
無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場の稽古は毎週水曜日 城南中学校剣道場 19時~20時45分です。興味のある方は 無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場の《稽古日時・場所》に記してある連絡先からご連絡ください。
無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場のホームページ(←クリックしてください)です。
- 2011/01/17(月) 21:25:47|
- 居合・剣術・柔術 総論
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猛き虎の千里のあゆみ遠からず 行より早く帰る足引 わからない頃は何故「
行より早く帰る足引」であるのかが全く理合としても理解できず技としても不可能な事でした。わかってみれば、やはり虎一足の張り受けは速く、稽古するたびに速くなりつつあるのですが、動きを阻害する原因はいくつかありました。
「受けようと思う事。」この思いが様々な阻害する原因を生み出してしまいます。受けようという思いは抜いて受けるという動作を生み二挙動になってしまいます。これでは下手な抜付けと同じでいくら速く動いても二挙動は一挙動にかなうはずもありません。抜こうという思いが残れば右手が働き抜き出してしまうために余分な動きを生じてしまい返って遅くなってしまいます。
また、受けようという思いは右足に床を蹴らせ体を突っ立たせてしまいます。詳しくは道場で述べているとおりですが左脚は無重力状態になっているわけですから両脚はただ開けばよく床を蹴るという無駄な動きをする必要はありません。両脚を開けば鞘は後方にさがり自然に刀は抜けるものです。
工夫してください。
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- 2011/01/18(火) 21:25:30|
- 居合 業
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大石神影流の「よう剱」「二生」の最後の動きは刀が合ったところから、鎬で打太刀の刀を抑えますが、この抑えるという言葉を習う方が文字通りに受けてしまうと何故か切先で押さえ込もうとするために手許が上がりまた体は前がかってしまいます。
ある時これを自分の手許を下げると表現したところ動きはがらっと変化し良くなりました。昔から説明のために用いられている言葉は「抑える」ですが人によって言葉の理解は異なりますのでこのような結果を生むのだと思います。
そのため「見とり稽古」は非常に大切で見せられた動きはそのままに習う方の中に入っていく事を期待できます。しかし「見せる」という指導は受け取る側がどれだけ見てとろうとするか、どの程度見て取る事ができる能力があるのかにかかっています。
見せては説明し、見せては説明しを繰り返した場合には動きを見ることによって、その言葉がどういうことを意味するのか、またその動きがどのような理合に基ずくのかが分かってくるのではないかと思います。
澁川一流柔術を教えていただいている方もそのような思いで、習われる方はその言葉が何を意味するのかをよく理解しながら稽古しなければならないと思います。
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- 2011/01/19(水) 21:25:43|
- 居合・剣術・柔術 総論
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先日、柔術の稽古を見ていたところ出来ていると思っていた立ち姿が出来ていない方が意外に多い事に気付き手直ししました。初心の頃に指導を受け、以前はできていた事でも慣れが生じ自分の癖が再び現れてきた事に気付かないまま稽古を重ねておられるのだと思います。
重心は足心(所謂土踏まず)におちなければならないのですが、動きの硬い方のほとんどは踵に重心を下ろしておられました。その結果、足首・膝・そけい部にゆとりが無く棒立ちになっているので足を動かすたびに自分自身の体の中で体の各部がゴツゴツとぶつかっているのです。
足心に重心が落ちている時には足首・膝・そけい部は弛んでいます。したがって動きもなめらかなのですが、踵に重心を持っていき棒立ちになられている方の多くが性格的に几帳面であるようです。つまり幼稚園や、小学校、中学校で教えられた良い姿勢から離れられないのです。
踵に重心が落ちているといくら稽古を重ねてもどんなに努力しても、澁川一流柔術の技の体系の中では上達は難しいと言わざるを得ません。動きの基本となる自分の立ち姿を確認し、感じながら稽古を重ねてください。
昨日帰宅したら裏山の斜面で乾燥した落ち葉ががさ後そいっているのでなんだろうかと思ってみたら猿達が10匹くらい出ていました。落ち葉の下に埋まっているどんぐりを拾っては食べているようでした。私に気付いた猿達はゆっくり山の奥に帰っていきましたが、小猿が二匹そのまま食事を続けていました。まだ人間にいじめられた経験が無いのでしょう。夕方暗くなって来ていましたので写真の感度を上げねばならず、またシャタースピードも遅くあまりよく写っていませんが・・・。
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- 2011/01/20(木) 21:25:58|
- 居合・剣術・柔術 総論
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渋川一流柔術の形の中で「負投」や「小車」「腰投」「蹴込」などの相手を投げる技は、相手の重心の位置と自分の重心の位置との関係で自然と自分の上を相手が転がっていくようにもって行きます。したがって彼我の重心の位置がわかっていなければ外見上は同じような技を掛けているように見えても、腕力を用いて無理やり投げるしか方法はなくなってしまいます。
「負投」や「小車」「腰投」「蹴込」等の技を掛けるときの状態を感覚で述べると、自分より高い位置にあるものが自分の上をとどまらずにするすると転がって落ちていく感覚ですので、相手が自分の上を越していったとしても、自分は相手の重さをさほど感じることはありません。
したがって相手を投げるときに動きが止まり相手の体重をもろに感じていたり、相手を投げるときに極端に筋肉の緊張を感じているのは正しく技を掛けていないことになります。そのような動きをしている方は稽古において彼我の重心の位置はどうなっているのか感じながら稽古してみてください。
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- 2011/01/21(金) 21:25:28|
- 柔術 業
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渋川一流柔術の礼式はそれぞれの形のグループの前にあり、蹲踞して互いに礼をします。蹲踞するために体を沈めるときも、また礼を終えて立つときも静かに動くように心がけておられると思います。
はじめのうちはぐらつくことがありますが、これは仕方ない事とありのままに受け止めてください。これを体がふらつかないようにと体を緊張させて固めてしまえば反対方向へと稽古をしていることになります。体の緊張を等しく無くしどこにも偏りなくすれば蹲踞するために体を沈めるときにも次第にふらつくことはなくなります。立つときも同じです。体を持ち上げる最低の筋力は用いなければなりませんが、勢いをつけて立ち上がったり、必要以上に床を蹴って立つことはしてはなりません。
体を沈め両拳をたたみにつけて礼をするときには臍下丹田から息を吐きながら、立つときには臍下丹田に息を吸い込みながら静かに動くことが大切です。
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- 2011/01/22(土) 21:25:27|
- 柔術 業
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初心のうちには多くの方がガチガチの緊張した体であるため、無駄な力をなくし体を楽にして動くように指導を受けます。また形の手順もまったく知らないために、形ごとに足はこう出し、手はこう捕り、次にこう動きと事細かに手順を教えられます。
しかし稽古を重ねていて無駄な力みも少なくなり手順も体が覚えているにもかかわらずいつまでたっても、無駄な力をなくすことや手順通りに動くことを念頭において稽古していたら上達することはありません。それでは平仮名を覚えた子供がいつまでたっても平仮名の練習ばかり続けていたり、立てるようになった赤ん坊がいつまで立っても立つ練習をし一向に歩こうとしないのと同じことです。次の段階に進まなければなりません。もちろん平仮名が書けるようになった子供が漢字の練習をしたとしてもより丁寧に美しく平仮名を書く練習を怠るわけでもありませんし、歩けるようになった赤ん坊が立つことを疎かにしているわけではありません。
稽古も同じことです。初心の段階を一通り身につけたら、相手の起こりを読む稽古をし、相手の動きを読み取る稽古をし、変化を利用する稽古を重ねていかなければ上達はありません。勿論その中で無理無駄をなくし,手の内を稽古することは言うまでもありません。次の段階の稽古をしながらよりしっかりした基本も身に着けていくのです。
新たな課題は次々と与えられていきますが、それを解決する前向きな努力が自分自身を上たちへと導きます。
昨日の稽古の後、裏山のはっさくを収穫しました。15年位前に裏庭から裏山に移し、それが原因で数年前まで実をつけなかったのですが今年も実りました。何の手入れもせず、農薬も肥料も使いませんので売り物のように綺麗な果実と言うわけにはいきません。何故か猿達ははっさくに興味が無いようです。
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- 2011/01/23(日) 21:25:30|
- 居合・剣術・柔術 総論
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「流刀」では斬撃の後、膝に刀を位置させますが、この動きの中で体の中心線が偏ってしまうことがあります。
表面上は切先を右にまわし、切先が右下方に降りたところから柄頭を左へ引き上げるように見える動きですが実際には表面上のうごきと体の動きとは異なっています。
「流刀」は斬撃の後に右足をそのままに位置させ体を開き脚も開くため体の中心は斬撃時からみると左に動いています。当然体の中心に位置している刀も下半身の動きとともに左へ動いていきます。つまり刀の中心は自分の中心と一致しているということは変わらないのです。刀を横に位置させるために柄頭を引き上げたように見えますが体の開きに伴ってそこに位置したに過ぎません。
それを柄頭を引き上げると勘違いしてしまうと体の中心線を左にぶらせてしまう動きにつながってしまいます。動きの基本はどこも歪ませない事におき、体が歪んでしまった時にはどこに原因があるのかを探求してみてください。
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- 2011/01/24(月) 21:25:10|
- 居合 業
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大森流の血振いは斬撃したところから切先が地を這うように低い位置を通り、刀を後方に吊り下げた状態となり、すこし柄が真上に上がってから刀が下方に下りることによって行われます。
この血振いの動作では腕力を用いる事はありませんが、血振いを誤解されてしまうと、肩を中心にして刀を振り回してしまう事になり、重心も上ずり血振いの後には体が固まってその状態のままでは動けない体勢になってしまいます。
血振いの前に体を開き、切先が地を這うように低い位置を通り、刀を後方に吊り下げた状態となるまではほとんどの方は臍下丹田を中心に動作が行われていますが、血振いの時にそのような悪い状態となってしまうのは「刀を振る」という思いに囚われてしまっているからです。
臍下丹田を中心に刀を後方につるす事が出来たならそのまま少し柄頭を真上に引き上げ臍下を中心として背中肩肘がおりれば体の一部である刀もおり結果として血振いが行われるものです。決して刀を片手で振り回す事はありません。従って右手の筋肉が緊張してしまう事もありませんし、動きの悪い方に見られるように肩や背中まで固まってしまう事もありません。
また正しく血振い行われたならば刀が下りるときに体は軽くなり浮きます。その結果として膝立ちであった姿勢から膝が床からはなれすこし腰の位置は上になります。決して脚力を用いて体を持ち上げるわけではありません。下半身も固まる事は無いのです。
血振いは直接、相手を倒す動きではありませんが、様々なヒントが隠されています。しっかり工夫してください。
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- 2011/01/25(火) 21:25:29|
- 居合 業
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一人稽古の大切さは述べてきている通りですが、一人稽古といっても稽古着に着替えて稽古できる場所で稽古を行う事のみを一人稽古というわけではありません。
先日の土曜日に初段の試験をしましたが、月曜日の稽古ではどうなる事かと思っていたの方が土曜日には見違えるように上達しておられました。この間には柔術の稽古日はありませんので一人稽古で上達された事になります。そして、その一人稽古はイメージトレーニングです。
正しい動きが理解できていながら自分ではそのイメージと異なった動きをしてしまう場合、体の各部がそのように動く準備が出来ておらず気ばかりが焦って体がばらばらになっているいる状態です。そのよう時には稽古以外のときに実際に体は動かさなくても心を鎮めて体の各部が調和して働く事をイメージする稽古を重ねるだけでも次に実際に動いた場合には確実に上達しています。
稽古時間がとれず、一人稽古もままならない方は僅かの時間でもイメージトレーニングをされる事をお勧めします。
ただし、今までも述べているように正しい動きが理解できておらず、投げつけるとか、体をしっかり固めてとか、ぱっと動くなどという間違った動きのイメージがこびりついている方には逆の効果しかもたらしません。つまり下達してしまいます。指導を正しく理解しておられないのですから仕方ない事です。そのような方は先入観をもたず見とり稽古することから始めねばなりません。
久留米道場の稽古記録が更新されています。お読みください。 無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場の稽古は毎週水曜日 城南中学校剣道場 19時~20時45分です。興味のある方は 無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場の《稽古日時・場所》に記してある連絡先からご連絡ください。
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- 2011/01/26(水) 21:25:47|
- 居合・剣術・柔術 総論
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柔術の昇級審査の作文を紹介します。今日は5級を受けた男の子の作文です。
「柔術で今自分ががんばっていること」
「ぼくは「呼吸投」と「柔返」がにがてでした。でもしけんではできたのでうれしかったです。「落投」は練習の時、力まかせにひっぱっていたからダメでした。受身は頭の中心でくるっと回ることができるようになりました。
棒の練習の時、前は一回一回止まっていました。でも今はスムーズに回せるようになりました。
これからも稽古をがんばります。」
子供たちは教えられたことを素直に吸収しようとします。したがって大人がどのように指導するかが非常に大切です。指導するものが手順を間違わずにということばかりを指導してしまうと子供たちは御遊戯のように「いち、に、さん」と角をつけて動くようになってしまいます。これではいくら形を間違わずに行えたとしても武術にはなりえません。止まったところが全て好きになってしまいます。たとえ手順を間違えたとしても力まず臍下を中心に滑らかに動けることが子供たちを指導する上で最も大切なことです。指導において何が大切かを考えて指導されてください。
無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場の稽古は毎週水曜日 城南中学校剣道場 19時~20時45分です。興味のある方は 無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場の《稽古日時・場所》に記してある連絡先からご連絡ください。
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- 2011/01/27(木) 21:25:01|
- 昇級審査作文
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今日は小学校5年生の男の子の2級の作文です。
「柔術で得たもの」
「ぼくは二級の試験で十一個の形の試験を受けました。その後、ぼくは何を得たかを考え、三つ思いつきました。
まず一つ目は集中力です。何事にもじっと待つことができるようになり勉強でも集中できるようになりました。
次に二つ目は身を躱すことです。友達が何かやろうとした時すぐに身を躱すことができるようになりました。
最後に三つ目はあきらめずにやることです。何にでも積極的にがんばろうと思うようになりました。むつかしくても頑張ろうと思います。
がんばって柔術を続けようと思います。]
この作文に書かれている「集中力」「身を躱す事」「あきらめずにやること」いずれをとっても子供たちが正しく身につけるように導くのは指導者の責任に責任があります。だらだら稽古する環境を作ってしまえば集中力は身につきませんし、「いち、に、さん」と角をつけて動く癖をつけてしまえば身を躱こともできません。努力して行えば習得できるように教え導くのも指導者がなすべき事です。
子供の指導は大人の指導の何倍も大変な事なのです。
無双神伝英信流抜刀兵法 久留米道場の稽古は毎週水曜日 城南中学校剣道場 19時~20時45分です。興味のある方は 無雙神傳英信流抜刀兵法 久留米道場の《稽古日時・場所》に記してある連絡先からご連絡ください。
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- 2011/01/28(金) 21:25:50|
- 昇級審査作文
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初心者の方は体を開くことによって抜付けが行われると云う事がなかなか理解できないようです。したがって右手で刀を抜こうとするために、抜き付けたときには体は正対してしまい、切先の軌跡も自分の近くを通り敵に届く軌跡を通りません。
英信流表の基本といえる形は「横雲」「虎一足」「稲妻」の三本ですが大森流と並行して指導すると大森流の「初発刀」「左刀」「右刀」「当刀」では体を開くことによって抜付けが行われ右手は使わないということがなかなか理解できないものの、英信流表では「虎一足」で理解し始め「稲妻」で無意識のうちに体を開くと云う事が体得できる方がおられます。またこの時に刀の柄を握り締める癖も矯正されています。
形の順番というものは非常によく体系立てられ、まんべんなく正しく稽古することによって自然に上達するように組み立てられてします。なかには「初発刀」が基本だからといつまでたっても「初発刀」ばかり繰り返して稽古される方もおられるようですが流派の形は教習体系として組み立てられているものですからどの形にも偏るべきではありません。
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- 2011/01/29(土) 21:25:19|
- 居合 業
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同じ形稽古をしても上達する稽古をされる方と下達する稽古をされる方がおられます。何が異なるのかと言うと上達する稽古をされる方は一足飛びに上達しようと言う欲を持たず自分のもつ課題を克服しながら着実に上達されますが、下達する稽古をされる方は一度形を行うたびに完結を求めておられます。
つまり下達する稽古をされる方は、一回毎に速く抜けた(つもりで実際は手抜きで敵を斬ってはいませんが)、強く振れた(つもりで腕力で振って実際は刀は生きていませんが)、体が定まった(つもりで実は固めているに過ぎませんが)という事を求める方です。
上達する方は刀が速く働き強く働くのは動きが良くなった結果であり速さ強さに実感は伴わないと言う事を知っておられるので直接的な結果は求められません。一つ一つ積み重ね、速くと思わなくても速い、強くと思わなくても強い動きを身につけられます。
上達する稽古をされる方は最後にはどのようにでも動ける体を得られ、下達する稽古をされる方はそのようにしか動けない体となってしまいます。
自分自身がどのような稽古をしているか、振り返ってください。
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- 2011/01/30(日) 21:25:07|
- 居合・剣術・柔術 総論
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武術の修行と言うと何か堅苦しく考えて、日常生活を犠牲にしなければ成就しないものと考えられる方も居られますが、そのような考え方はすべきではありません。
現代において武術を稽古する意義は「守る」という一言に尽きると思います。「守る」といっても護身術という意味に限定するのではありません。武術で身につけた考え方、対処の仕方等々を全て用いて親子・兄弟・妻・家族の全てをあらゆる事から守る事です。
家庭を犠牲にしなければ武術の稽古はできないと考えるのは本末転倒です。演武会があるまでは日常生活を犠牲にしてと考えるのも違います。そのような考え方からは何も生まれません。
稽古は日常生活において十分に可能ですし、日常生活が実践の場だという事も出来ます。時間が無いから工夫も出来ます。酒を断つとか、好みの飲食物を断つということであるならば害は無いかもしれません。しかし、家族を犠牲にしてとか、自分自身の幸福をたってなどと言う考え方からは上達は生まれません。
もっとも「趣味」として楽しむという程度の考え方であっては上達が難しいのは言うまでもありません。
久留米道場の稽古記録が更新されています。お読みください。 昨日の雪景色です。携帯で撮ったものですから、それほど鮮明ではありませんが広島もほんの少し海岸から遠ざかると雪がよく降っていました。高速道路の写真は次男の撮影です。
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- 2011/01/31(月) 21:25:31|
- 居合・剣術・柔術 総論
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