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無双神伝英信流 大石神影流 渋川一流 ・・・ 道標(みちしるべ)

無雙神傳英信流抜刀兵法、大石神影流剣術、澁川一流柔術を貫汪館で稽古する人のために

上段

 大石神影流の上段は初め「附け」と同じ軌跡を通りますが、附けが切先を相手の左目につけるために下りていくのに対し、さらに上方へと上昇します。臍下丹田を中心として上昇したのちしかるべきところに落ち着くために少し沈み上段の構えとなります。上段という言葉にとらわれて上に上がりっぱなしでは上段の構えにはなりません。

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  1. 2016/11/01(火) 21:25:00|
  2. 剣術 業

小太刀

 小太刀は前に前に進まなければ(入身)しなければ勝機はありません。前に進むためには二つの方法があります。間に入るやいなや間髪を入れずそのまま前に進んでいく方法と、間に入り相手が斬りかかる(前に出てくる)ところを前に進む方法です。大石神影流の手数の中でどの手数がそれにあたるかはそれぞれ考えてみてください。
 さて手数の稽古で打太刀が行うべきことは仕太刀が前に出ていく稽古をさせることです。ここを考え違いすると後進を導くことができなくなってしまいます。

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  1. 2016/11/02(水) 21:25:00|
  2. 剣術 業

鼠径部のゆるみ

 大石神影流剣術の稽古で鼠径部が緩まないのは床を蹴って動こうとする気持ちが強いからです。床を蹴ろうとすれば足のばねを使わざるを得ず、そのためには緊張させておかなければならないのです。
 自分自身で緩んでいると思っていても切り込んだ写真を見れば蹴って出たときには半身に構えていたものが正対しています。できていると思っていても自分に油断できないものです。

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  1. 2016/11/03(木) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

くせ

 一度身につけた癖は簡単に直るものではありません。1年かけて身につけた癖は1年以上、2年かけて身につけた癖は2年以上それぞれの期間直し続けなければ、元には戻らないものです。
 自分の癖がわかったから、その場で直しそれで良しとすれば身に付いたものはいつでも出てきます。安易に何とかなると考えたら大きな間違いです。稽古のたびに毎回毎回気を付けて自分の動きを改めなければなりません。

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  1. 2016/11/04(金) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

前膝

 大石神影流の構えでは前膝はまっすぐに相手に向いておく必要があります。これが内に向いている場合半身を無理にとろうとして体をひねっている、つまり下肢が緩んでいないことが原因となっている可能性があります。自分の構えを確認してください。

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  1. 2016/11/05(土) 21:25:00|
  2. 剣術 業

片手に抜きはなす

 「極満」のように右片手に抜きはなすとき、多くの方が木刀を上から握ってしまい親指側の筋が死んでいます。このような持ち方をすると後の変化は腕の動きに体がとられるようになってしまいます。
 車の構えのように正しく下筋が働いているかどうか(四指で握っていないかどうか)確認してください。

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  1. 2016/11/06(日) 21:25:00|
  2. 剣術 業

上がるのは下がるから

 例えば刀を振りかぶるときや上段に構えるとき、体の一部が上がっていくときには均衡を保つために同時に他のどこかの部位が沈んでいきます。
 この理を体得できていないうちには正しい動きが身に付いているとは言えません。といっても無理やりどこかを沈めようとすれば無理が増えるばかりです。

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  1. 2016/11/07(月) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

広げると開く

 大石神影流の脇中段や車は真剣の構えから形の上では右足を後方に引きます。この時大きく見て二つの引き方があります。
 一つは左足で床を蹴り腰をわずかに上げて(高くして)右足を後方に広げるやり方。もう一つは両方の鼠径部の力を抜き、したがって腰は少し沈みながら脚が自由になって体を開くやり方。両方とも結果は同じように見えますが前者は形を作っているため動くには再び蹴って区切りを付けなければならず、後者は結果としてそうなっているだけですので自由なままです。
 自分の動きを確認してください。

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  1. 2016/11/08(火) 21:25:00|
  2. 剣術 業

小手を斬る

 大石神影流では小手は全て小さな動きで斬ります。しかし小さな動きと言っても振りかぶって切る動きを小さくしただけであり、小手の部位の上に剣を乗せに行ったり、手首のスナップで動かしたりするわけではなく肩・腕の重さが加わるように斬っています。
 工夫してください。

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  1. 2016/11/09(水) 21:25:00|
  2. 剣術 業

気先をかける

 「気先をかける」は文字通り相手の気が起こる前に抑えて追い込んでいくことを言います。しかし、これを形だけで覚えた方は(つまり方の意義を理解していない方は)その場で気先をかけたふりだけして追い込んでいくという大事な意味合いを忘れています。相手を追い込んでいくという事はどういうことなのか答えが出るまで工夫を重ねてください。相手と自分を置き換えてみると答えは出やすいと思います。

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  1. 2016/11/10(木) 21:25:00|
  2. 剣術 業

千鳥

 千鳥の打太刀は仕太刀が附けに構えるところを仕太刀の脛に斬りこまなければなりません。単に手数の手順を考えれば仕太刀は太刀を巻き上げるので打太刀は脇中段からそのまま仕太刀の脛に切り込めますが仕太刀が附けに構えたままであると下手に切り込めば仕太刀の切先が自分の顔に刺さってしまいます。何も考えずに斬りに行くのではなく仕太刀の切先の下を通れるように腰を沈めながら斬りこまなくてはなりません。

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  1. 2016/11/11(金) 21:25:00|
  2. 剣術 業

肘通りを斬る

 肘通りを斬る場合、切先上がり手許下がりに斬ります。これができないのは手首のスナップを使って当てているためで体で引き切りをしようとすれば切先と手許の高さが同じになることはありません。
 千鳥の場合には打太刀が切り上げてきますので手許が上がっていれば切り上げてきた太刀を防ぐことはできずタイミングが悪ければ肘通りを斬ろうとした自分の方が脇を斬り上げられてしまいます。

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  1. 2016/11/12(土) 21:25:00|
  2. 剣術 業

蹴らない

 前に出るときに床を蹴って進めば体は正対してしまいます。大石神影流であれば「太陽剣」の仕太刀が床を蹴って進むと打太刀の切先に正対した体が迫ってしまいますので、自分がどのように動いているか確認しやすいと思います。
 大森流は座していますが、刀を抜く前に腰を上方に浮かせているのは、座しているから床を蹴っていないと思っていても足で蹴るのと同じ動きを脛でして、体は正対しようとしているのです。したがって長めの刀が抜けないので柄頭を右に持って行き抜こうとしてしまいます。これではせっかく長い刀を使っても近くしか斬ることができません。
 立っていても座っていても床を蹴って動くことがないよう工夫してください。

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  1. 2016/11/13(日) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

中段に戻る

 稽古が少し進んだ方は、中段に構えた時に腕で構えるのではなく臍下丹田から柄頭、切先までつながっているのを感じることができると思います。
 振りかぶって斬り下ろした時に中段の状態が感じられず、両腕で刀を持っていると感じたら、それは臍下丹田を中心に振ったのではなく肩腕で刀を振ったことを意味します。
 自分がどのような状態にあるのか確認してください。

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  1. 2016/11/14(月) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

切先の高さ

 大石神影流でも無雙神傳英信流でも通常正面を斬撃した刀や木刀の高さはおおむね中段に構えた位置から床に水平くらいまでの高さに納まります。
 しかし、低いところを斬った場合には切先はそれよりも下がります。大森流の斬撃の多くは抜き付けたのち相手が倒れるところを斬撃します。したがって切る高さが低いために斬撃後の切先は低い位置にあります。また大石神影流の「正当剣」は胴を斬りますのでこれも切った後の切先の高さは低くなります。
 当然の理ですが、頭に入れておいてください。

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  1. 2016/11/15(火) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

振りかぶりの手の内

 大石神影流の「勢龍」「左沈」は片手で刀を使った後両手に振りかぶります。また無雙神傳英信流の抜付け後の斬撃のための振りかぶりも同様に片手で刀を使った後両手に振りかぶります。
 この振りかぶった状態でははじめから両手で振りかぶったのと同じ状態になっていなければなりませんが、先を焦る心が左手が不十分なまま斬り下ろさせてしまうことがあります。
 自分の動きを確認してください。

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  1. 2016/11/16(水) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

小手落

 大石神影流の鞘之内「小手落」は相手の小手に抜き付け、すぐに上段にとります。これは単に残心というよりも、相手の次の動きに備える意味合いが大きいため上段にとる動きがもたつけばそれが隙となってしまいます。
 後方に下がるときに足で下がると思わず上段にとる刀が体を後方に移動させる遣い方をしますが、小手に斬り込んだ状態から感覚的に僧帽筋や広背筋を沈めるつもりで行います。試みてください。

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  1. 2016/11/17(木) 21:25:00|
  2. 剣術 業

下半身で斬る

 全身を統合して用いるのではなく、上半身の筋肉を単純な決まった作業で使う動きに習熟された方にあることですが、大石神影流の手数や無雙神傳英信流の太刀打などで切り込むたびに上半身が固まる傾向にあります。斬り込むたびに固まっていると、動きが連続する場合には斬り込むたびに固まってしまうので次の動きがスムーズに出なくなってしまいます。
 このような傾向にある方は下半身を繊細に使うことに努め、上半身はたとえ弱々しく感じようとも下半身の動きに任せる稽古を重ねてください。癖は早いうちに直す必要があります。

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  1. 2016/11/18(金) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

 「脇が締まっていない」という言葉を用いた指導をあまりしないのは言葉によって誤解を招く可能性があるからです。「脇を締める」と言ってしまえば軽く力を用いて肘を体につけるというイメージが生じてしまい、力みが生じてしまいます。
 体の力みがなくなり肩・肘・腕も自然に引力に引かれて下方に下りると脇は自然に体側につきます。
 これはすべての動きに言えることで、居合の抜き付けで右脇があく、上段に構えるときに肘が開きすぎて脇があくといったダメな動きも心と体の力みが原因になっています。

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  1. 2016/11/19(土) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

体が一つになっていない

 大石神影流で切り込んだ後にさらに変化する形や無雙神傳英信流の抜き付けの後の斬撃などの動きがスムーズに行かない方は、最初の動きで体のまとまりがなくなり手足が勝手に動こうとしてしまうところに原因があります。
 これを解消するためには自分の最初の動きを正さなければなりません。なぜ体がばらばらになってしまったのか、どの時点でそれが起こっているのかを確認し正す稽古をしてください。

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  1. 2016/11/20(日) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

手首

 大石神影流や無雙神傳英信流で斬り下ろした時、最後に手首を使って(伸ばして)切先を下してしまうことがありますが不必要な動作です。
 手首を伸ばしてしまえば次の動きで、再び伸ばしたものを元に戻す必要があり無駄な動きです。体を使って斬り下ろせばそれで終わりということをしっかり自分に言い聞かせ、癖を直していかなければなりません。

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  1. 2016/11/21(月) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

二刀

 大石神影流の二刀で構えずに両刀をただ下におろした状態のときに、柄を握ろうという意識は後の動きを邪魔してしまいます。
 脇があき、親指以外の四指が強くなると太刀または小太刀で相手の刀を受け止める場合に刀が寝てしまい両手で斬り下ろしてくる相手の刀に押されてしまいます。稽古で上位者である打太刀が打込みを合わせてくれなければ、実際には斬られてしまいますので自分がどのような状態であるかを確認してください。

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  1. 2016/11/22(火) 21:25:00|
  2. 剣術 業

「清風」

 昨日述べたように手の内に心掛けたうえで「清風」の手数をすれば打太刀に押し込まれることはありませんが、二刀で受け止めようという思いがあると正しい動きにはなりません。
 「清風」は打太刀を押し込んでいく手数ですので、相手が斬り降ろしてくるところを受けるのではなく打太刀の動きを読んでこちらから押し付けていく心を以てでなければなりません。

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  1. 2016/11/23(水) 21:25:00|
  2. 剣術 業

「紅葉重」

 「紅葉重」は左右同時に遣う手数です。
 左は受け右は突くと考えるのではなく、左右同時に相手の起こりを突く心がなければ良くて相打ち、悪ければ斬られてしまいますので心して稽古してください。

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  1. 2016/11/24(木) 21:25:00|
  2. 剣術 業

入身

 鎗合は短いものが長いものに対する手数ですので、常に前に出る心がなければなりません。受けたのち入るのではなく入りながら受けて張ります。心が受け身になっていたら必ず遅れてしまいます。
 手数の手順としては打太刀が突いてくるので入りますが、打太刀の心に突こうとする心が起こった時には入るつもりでなければなりません。但し単なる「突撃」にならぬよう、どのようにでも動ける心身で入らなければなりません。

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  1. 2016/11/25(金) 21:25:00|
  2. 剣術 業

槍の稽古

 鎗合の打太刀を務める者は少なくとも基礎的な槍の用い方を体得していなければなりません。
 ひとつには仕太刀にとって高いレベルの鎗合の稽古をするため、もう一つには仕太刀がミスをした場合、怪我しないように槍を止めたり引いたりするためです。
 先日の講習会に参加された方には基礎的なことはお教えしましたが、それをもとに自分で稽古を重ねていく必要があります。

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  1. 2016/11/26(土) 21:25:00|
  2. 剣術 業

形・手数の手順の覚え方

 初心者の方が形や手数の手順を覚えるのは難しいことです。今は無雙神傳英信流抜刀兵法の形すべてをおさめたDVDもあり大石神影流も陽之裏までを続けておさめたDVDもありますので、以前ほど苦労されないとは思いますが、自宅での一人稽古で覚えるにはコツがあります。
 自分の動きの手順の身を覚えようとして、こう動いたら次はこう、その次はこうと自分にのみフォーカスを当てて覚えたら打太刀がついた時には打太刀の動きに惑わされてしまい、自分の動きが出てこなくなります。かならず素抜き抜刀術と同じように生きて働く相手をイメージして相手が斬ってくるから、こう動く、また相手がこう動くから、自分はこう動くと相手をおいて手順を覚えるようにしてください。

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  1. 2016/11/27(日) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

古武道

 ある年下の知人に明治神宮の古武道の演武会にくるように誘ったところ次のような答えが返ってきました。
 「古武道の演武会を見に行っていい思いをしたことがない。いつもいやな気持になってしまう。」
 その言葉の後ろには古武道を演武する者のいい加減な行動が目に余ったということがあるようです。
 一般の人とすれ違っても、自分は古武道という特別なものをしているという顔で、お前が道を譲るのが当然だという態度。道を譲っても会釈もしない。
 一般の人がそばにいるのに稽古場所でもないところで、万が一のことがあるかもしれないのに見せつけるかのように稽古を始める。
 その他諸々。普通の人と比べてもとても心の修業をしている人たちのようではなく、まるで多くの生臭坊主の集まりをみるような感じなのだそうです。

 私たちは絶対にそうあってはなりません。

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  1. 2016/11/28(月) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

心の力み

 初心者の方が最も気を付けなければならないのは心の力みです。
 上級者のように動くためには実際にはゆっくりと静かに無理無駄のないことを心掛けた稽古の積み重ねが大切なのですが、どうしても一足飛びに上達しようとするために何とかしようという思いが無理無駄な動きを生み出し結果として逆に上達しなくなってしまいます。
 心は静かに自分に油断なく稽古を重ねていけば基本が身に付きます。

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  1. 2016/11/29(火) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

外国人は上達しない?

 かつて外国人は日本人とは生活習慣も考え方も異なるので古武道は上達しないといわれたことがあります。
 しかし、私の経験からすると上達しようと思う外国人はむしろ自分を無にしてゼロから習おうとし、生活習慣などの違いについても「知らない事が多くあるので遠慮なく指導してほしい。」と言います。したがって普通の日本人よりも上達が早く、工夫研究をよくします。
 これは心構えの問題で、古武道を習おうとする日本人よりも外国人の方が真剣に取り組む人の比率が高いのかもしれません。

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  1. 2016/11/30(水) 21:25:00|
  2. 居合・剣術・柔術 総論

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プロフィール

貫汪館館長(無雙神傳英信流 大石神影流 澁川一流)

Author:貫汪館館長(無雙神傳英信流 大石神影流 澁川一流)
無雙神傳英信流抜刀兵法、大石神影流剣術、澁川一流柔術 貫汪館の道標へようこそ!
ご質問のある方は記事へのコメントではアドレスが記されてないため返信ができないので貫汪館ホームページに記載してあるメールアドレスからご連絡ください。よろしくお願いします。

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