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2024年3月11日 (月)

帝国の弱点は、歯車を回すために依然普通の人々を必要としていること

 現在、帝国主義プロパガンダ・メディア、ニューヨーク・タイムズは、10月7日の集団強姦を主張する報道をめぐる大規模スキャンダルに巻き込まれているが、このスキャンダルは、部分的に、自社社員の漏洩によって煽られている。

ケイトリン・ジョンストン
2024年3月2日

 この英語記事の朗読を聞く(ティム・フォーリーによる朗読)。

 現在、帝国主義プロパガンダ・メディアのニューヨーク・タイムズは、10月7日の集団強姦を主張する報道をめぐる大規模スキャンダルに巻き込まれているが、このスキャンダルは、部分的に、自社社員の漏洩によって煽られている。

 ご存じない方のために説明すると、昨年12月、タイムズ紙は「『言葉なき叫び』:10月7日、いかにハマスが性暴力を武器にしたか」と題する記事を掲載したが、この記事はグレイゾーンや、エレクトロニック・インティファーダや、モンドワイスなどの報道機関の調査により、明らかな矛盾だらけだったことが暴露された、その後、zei_squirrelという匿名ツイッター・アカウントの助けによって、このニューヨーク・タイムズ記事の著者三人のうちの一人、アナト・シュワルツは、ジェノサイドを支持するイスラエル諜報機関のベテランで、これまでジャーナリズムで働いたことがなく、記事のもう一人の著者アダム・セラという名の料理記者は彼女の連れ合いの甥であることが明らかになった

 1月下旬、「言葉なき叫び」報道の説得力を巡りニューヨーク・タイムズ紙内で大きな内部対立があり、この記事を対象とするタイムズ紙ポッドキャストが延期され、元の報道に固執して、撤回という恥ずかしいリスクを冒すのか、あるいは、あまり確実でない形で提示し、彼らが報道に自信を持っていないのを暗黙のうちに告知するかどうかに関し、スタッフの意見が一致せず、結局放棄されたことをインターセプト紙報道が曝露した。

 先日、ニューヨーク・タイムズ紙情報源からの更なる情報と、イスラエルのポッドキャストで「言葉なき叫び」の出版過程についてヘブライ語でシュワルツがした忌まわしい告白を含む続報をインターセプト紙が掲載した。調査開始当初、どこを見ても性的暴行の証拠は見つからず、超正統派集団「ザカ」のような全く信用できない情報源で、始めて「証拠」を見つけただけだったことをシュワルツ発言は明らかにしている。また「言葉なき叫び」の執筆を手伝ってほしいとシュワルツに持ちかけたのがニューヨーク・タイムズだったことも明らかになっている

 インターセプトの最初の漏洩記事に対して、ニューヨークタイムズは、誰が紙の内部抗争に関する情報を外部情報源に開示したか特定するため大規模漏洩調査を開始した。そのような審問は以前行われたことは記憶になく、当惑していると複数の匿名ニューヨーク・タイムズ紙スタッフたちがヴァニティ・フェア誌のシャーロット・クラインに語った

 「我々はそういうことはしない」と情報筋はクラインに語った。「このような魔女狩りは本当に憂慮すべきことだ」

 つまり、新聞社の舞台裏で内部抗争に関する情報をニューヨーク・タイムズ社員が漏らしているだけでなく、それら漏洩に関する調査に関する情報も漏らしているのだ。

 そして今、タイムズ・ギルドは、ニューヨーク・タイムズ発行人(彼の家族が1世紀以上にわたり同紙を発行している)AGサルツバーガーにNYT経営陣がアラブ人とイスラム教徒社員を情報漏洩の容疑で尋問のため選別していると主張する書簡を送った。イスラエルに関する記事を巡り、この報道機関が、その利益を裏切った容疑で、ユダヤ人をあからさまに名指しで非難したら、一体どれほど怒りが湧くか想像願いたい。

 これは、活発な大量虐殺を隠蔽するのに必要なプロパガンダが、ジャーナリストが報道機関に期待するよう訓練されてきたものとあまりに大きく乖離しているため、主流マスコミ体制にかなり忠実な社員でさえ、それに警戒し始めているためだ。イスラエルによるガザ破壊に関するニューヨーク・タイムズ報道は、アメリカとイスラエルの情報権益に有利なように余りに露骨に偏向しており、報道機関自体の内部で、アメリカに中央集権する帝国のプロパガンダを書くのが非公式の仕事である人々を揺さぶり始めているのだ。

 これは帝国の弱点の一つだ。体制の歯車を回すことは普通の人々に依存しており、それら普通の人々は、それらの制度が何か、そして彼らがしていることについて嘘をつかれてきた。これは最近、アーロン・ブッシュネルの焼身自殺で明らかになったが、友人のリーバイ・ピアポントによれば、彼は当初、アメリカ空軍に入隊し、外に出て世界を見たが、アメリカ戦争機構の内部で見たものによって急速に過激化した。また、CNN社員が、同ネットワークの親イスラエル的偏向政策に関する情報を他の報道機関に提供してきたことや、ガザをめぐるバイデン政権内の抗議や辞任にも、このことが表れている。

 欧米帝国は(A)普通の人々と(B)絶え間ない嘘とプロパガンダなしには機能せず(B)がより露骨で無様になればなるほど、必然的に(A)の必要性と衝突することになる。自分たちの社会やメディアや政府や世界に関して欧米人が信じ込まされてきたことと劇的に矛盾するような行動を帝国がとり続ければ、爆弾を投下し、戦争機構を動かし、プロパガンダを大量に流し、政府機関を運営する人々を駆り立てるのに苦労することになる。

 それが時に帝国が恐ろしい行動をやめてしまう理由だ。帝国が道徳的だとか親切だからではなく、帝国の堕落にあまりに多くの人々を目覚めさせるわけに行かないためだ。それが、この5ヶ月、帝国が綱渡りをしてきた綱で、帝国の行動と、帝国自身の言説との矛盾に我々一般市民が注意を向ければ向けるほど、帝国の足がバランスを取ろうともがいている細い綱を、我々が一層揺することになる。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/03/02/the-empires-weakness-is-that-it-still-needs-normal-people-to-turn-its-gears/

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 Duran ウクライナを使うロシア攻撃から、中国攻撃へ。ウクライナの後釜。

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 東日本大震災から13年

 植草一秀の『知られざる真実』

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 能登地震に3.11化重ね

 「避難できるのか」ぬぐえぬ不信と恐怖

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「イスラエルとハマスの停戦協議は10日までに進展なく合意せず! ガザではすでに死者が3万人を超え、脱水症状や飢餓で20人が死亡!」

はじめに~イスラエルはラマダン(断食月)が始まる3月10日までに人質解放がなければ、ラファに侵攻すると明言! しかしイスラエルとハマスの停戦協議は進展なく合意せず! 避難民が集まり、ニューヨークの2倍の人口密度のラファをイスラエルが攻撃すれば、大惨事に!! ガザではすでに死者が3万人を超え、脱水症状や飢餓で20人が死亡! バイデン米大統領は、ラファ攻撃を「レッドライン」だと警告しておきながら、同時に「イスラエルから離れることは決してない」と明言! イスラエルによるガザ支援妨害を止めないバイデン大統領の偽善!? 米主導の援助物資のエアドロップで、落下した物資の直撃を受け、5人が死亡!

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