アメリカ諜報機関がアサンジに手錠をかけ、アメリカに連行する
2018年11月14日
Consortiumnews
ウィキリークス創設者で発行人のジュリアン・アサンジが結局アメリカ政府の手に落ちる可能性は益々ありそうに見えるとアン・ギャリソンが言う。
アン・ギャリソン
ウィキリークス創設者で発行人のジュリアン・アサンジが結局アメリカ政府の手に落ちる可能性は益々ありそうに見える。
10年間で、他のすべてのメディアを合わせたより多くの機密情報をウィキリークスが発表したことを考えれば、ほとんど驚くべきことではない。ウィキリークスは、未曾有の規模で、人権侵害、政府のスパイ行為、拷問や戦争犯罪をあばいたのだ。
ウィキリークスは、政府や企業や国防総省やFBIやCIAや他の機密情報政府機関に、もう秘密裏に動けると当てにできないことを知らせたのだ。
ウィキリークスは真剣なジャーナリストや研究者が、このあと何年もの間研究するだろう主要基礎資料の宝庫を作り出した。公表したものは、大半の仲介されたニュースよりせ、一次資料を好む読者は、アクセスが可能だ。
ウィキリークスは、ヒラリー・クリントンが冗談半分に、アサンジをドローン-爆破すると提案したように、アメリカの最も暴力的で不正で犯罪的体制を、それほど激怒させたのだ。他のアメリカ政治家たちは、他の手段による彼の処刑を要求した。
民主党が下院を奪還し、下院諜報委員会委員長になったカリフォルニア28区のアダム・シフ下院議員は「彼がアメリカに拘留される前ではなく、拘留された後」、アサンジと話をすると述べた。
シフは、ナチ・ドイツの占領軍と、利敵協力者ビシー政権と戦うため、第二次世界大戦時にフランスで組織された地下運動の名前を汚す民主党の「抵抗」グループの騒々しく、この上なく独善的なリーダーだ。
「抵抗」はたった一つの真実と忠誠しか認めない。ロシアは、シリアやウクライナやアメリカ選挙やにさえ干渉する敵だ。ウィキリークスの手助けで、ロシアはトランプを選出した、と「抵抗」は言う。反対側にあるNATOのミサイルに反撃するため、ロシアはミサイルを、あえて自身の国境に置いているとも主張している。アメリカは、ロシアとその同盟国中国からヨーロッパを守るため、更なるミサイル、更なるドローン、更なる核兵器や他のすべての武器を製造しなければならない。
道義的、人種的優越
道義的、人種的優越が、世界を軍事基地で占領するアメリカ覇権に異議を唱える全ての国に対し、軍用機、戦艦、攻撃車両や軍監視で、アメリカが包囲する権利を与えるのだ。道義的、人種的優越が、政府スパイ機関に、政府言説から逸れている情報へのアクセス封鎖の、従ってジュリアン・アサンジを逮捕し、引き渡す権利を与えるのだ。
共和党も民主党と同様、この上なく不寛容な性質を共有しているが、ロシアは敵だが、2016年大統領選挙を横取りするため、ドナルド・トランプがロシアと共謀しなかったことを強く主張して、自身を差別化している。
共和党は同様に、ウィキリークス創設者を沈黙させ、組織を閉鎖させる方法を見つけたがっている。トランプの前CIA長官と、現国務長官マイク・ポンペオは、ウィキリークスを「ロシアのような国家に、しばしば、けしかけられている非国家の敵対的諜報機関」と呼び、アサンジを追い詰め捕まえると誓った。
時間切れ?
アサンジは6年以上、エクアドルのロンドン大使館での亡命者だ。2012年8月から。
しかしながら、エクアドルとイギリスは、彼に大使館からの安全通行を許す合意に全く歩み寄ろうとしていない。最近のビデオ会議で、 #Unity4Jのまとめ役、スージー・ドーソンは、アサンジと、彼を自由にしようと努力している人たちが時間切れになっているのを恐れると述べた。
「今時間は我々の味方ではありません。我々が大規模抗議行進をするのを期待すると文句を言っている人々がいます。そうしたタイプの行動をする際、組織するのに2ヶ月か3ヶ月必要です。それには組織委員会が必要です、町にポスターを貼る必要があります。それをする特定の日を決める必要があります。1トンも広告をする必要があります。すべての組合や種々の他組織に参加させる必要があります。それで行動日が設定できるのです。
「そこには、いくつか問題があります。まず第一に、我々に3カ月の時間があるとは思えません。もし我々がジュリアンを支持する2月大行進のスケジュールを立てても、正直に、2月までもつとは思えません。私が間違っていることを祈ります。我々が近い将来に、数日中か、数週中にする行動が、ジュリアン用の時間を稼げると思いますが、そういうものはありません。」
政府機関の拷問使用を公表したかどで、2年の禁固刑を過ごしたCIAの内部告発者ジョン・キリアコウが言った。もしアサンジが安全通行の保証なしで大使館から立ち去れば、彼は手錠をかけられ、アメリカに引き渡されるだろう。
「我々全員、なぜイギリス人が大使館が包囲しているか知っています。それは彼を捕らえて、彼をアメリカに引き渡すためです。もしそうなれば、CIAとFBIは共にその飛行機に搭乗し、共に、少なくとも遥々本国まで戻って彼を尋問しようとしています。彼らは手錠をかけて、彼をアメリカに連れ戻すでしょう。」
ドーソンは、FBIとCIAは、ウィキリークスを破壊するのを可能にする情報を得ようとして、アサンジを尋問し、拷問にかけるだろうと感じている。彼女は彼が何年もの間、この万一の場合のために準備していたことに疑いを持っていない。彼は、組織が彼自身が知らない暗証番号と基準を採用したことを確認しているはずで、従って、たとえ拷問にかけられたとしても、彼は開示することができないと彼女は信じている。
「彼らは例えば、セキュリティー・ファイルを知りたがっています。彼らはウィキリークス内部のプロセスや動き方を知りたがっています。彼らはジュリアンの脳の中にある知識にアクセスしたがっています。彼らは彼を拷問にかけるでしょう。彼らはそうしたものを得ようとして、彼を尋問するでしょう。
「今私はジュリアンが彼自身さえ、確実にそうした知識の多くを持たないようにするくらい賢いと信じています。ジュリアンは、これら様々な万一の場合に備え、計画を立てて何年も過ごしてきました。だからといって、彼らが試みるのを阻止することにはならないだろうというの私の個人的意見です。」
諜報機関は彼を罰することを強く望んでいると、ドーソンは言った。「結局、彼らの汚職と犯罪を暴露した彼を罰することを、彼らは望んでいるのです。彼らは今まで8年間、そうするのを待ち構えていました。イギリスが彼を拘留し、アメリカに引き渡す見通しに、彼らは歓喜でもみ手をしているでしょう。」
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アン・ギャリソンはサンフランシスコ湾エリアを本拠とする独立ジャーナリスト。
2014年、アフリカ五大湖地域での紛争についての報告に対して、彼女はVictoire Ingabire Umuhoza Democracy and Peace Prizeを受賞した。彼女は[email protected]で連絡できる。彼女はGlobal Researchの常連寄稿者。
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記事原文のurl:https://consortiumnews.com/2018/11/14/us-intel-will-bring-assange-to-us-in-chains/
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The Moon of Alabamaの16日記事も、話題はアサンジ氏。
The White House Spat With Jim Acosta Is Not A First Amendment Issue, Julian Assange's Indictment Is One (ホワイト・ハウスでの、ジム・アコスタとの口論ではなく、ジュリアン・アサンジ起訴こそが憲法修正第1項「言論の自由」条項問題。)
植草一秀の『知られざる真実』の昨日の記事は下記。
2019年衆参ダブル選へ本格始動すべき時機
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