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2016年10月30日 (日)

クリントンに投票する場合、アメリカ人は本当は一体誰を選ぶことになるのだろう?

 

Dmitry MININ
2016年10月28日
Strategic Culture Foundation

アメリカ大統領選挙の本当のドラマは、民主党員は、本当は一体誰に投票しているのか?ということだ。ヒラリー・クリントンの健康が、実にひどい状態なので、彼女は文字通り、強引にホワイト・ハウスに送り込まれつつある。彼女を、他の人物で置き換えようと考えている人は皆無だ - もう遅すぎる。残された選択肢は、たった一つ。おそらく、政権の始めに、彼女の権限を、副大統領候補の民主党議員ティム・ケインに譲ることだ。これについては様々な風説がある。しかも、それは、本当にそのような権限委譲がおこりうるのかという疑問ですらなく、タイミングだけの問題だ。就任前か後か? これは評判の悪い“満州帰りの候補者”を、明らかな類似として思いおこさせる。

1959年のリチャード・コンドンによる同名ベストセラー小説によって、この概念は、アメリカ政治の単語となった。小説では、朝鮮戦争の際“ソ連”に捕獲されたアメリカ人軍曹が、中国の満州に移送され、そこで洗脳される。彼の役割は、副大統領候補ジョン・ヤーキス・アイスリンを当選させる陰謀に加わることだ、この政治家は、彼がそう装っている右翼狂信者ではなく、実際には“共産主義者の傀儡”なのだが。

この小説を基にした映画『影なき狙撃者』が、フランク・シナトラも出演して、1962に制作され、2004年にも『クライシス・オブ・アメリカ』という名前で再度映画化された。いずれも大成功したおかげで、“満州帰りの候補者”という考え方は広く知られている。より一般的には、一見そう見えているのとは違う人物や、“ダークホース”を表すのに使われているが、厳密に言えば、この単語は、外部勢力に支配されている秘密の傀儡を意味している。

“満州帰りの候補者”は、選挙で権力の座にはついたが、有権者が選んだと思っている候補者とは実際には全く違う人物を意味すると解釈することも可能だ。この意味では、皮肉に使われることが多い。2008年、オバマ最初の大統領選挙戦の際、彼は生粋のアメリカ国民ではないと非難する連中によって、しばしばこのレッテルが使われた。

現在の副大統領候補、あるいは実際には“本当の”大統領の仕事のためのティム・ケインの経歴には、実に謎めいた出来事があるのだ、正反対であるとは言え、アメリカ大統領選挙活動を巡る現在の具体的な状況との奇妙な類似を比べることが容易だ。

若い頃、アイルランド伝来のカトリック教徒のケインは、イエズス会と彼らが中南米で説いていた解放の神学と密接なつながりがあった。1974年、イエズス会高校二年生の時に“人々を助ける”修道士たちと一緒に働くため、北ホンジュラスに初めてでかけた。当時は、南ホンジュラスのCIAが、この地域を、当時ニカラグアとエルサルバドルで起きていた左翼革命に対する作戦の主要なセンターに変え、支配的な立場にあった。ケイン自身認めている通り、現地住民の中には、彼にはCIAとのつながりのではと疑う人もおり、イエズス会の宣教師たちは、若い修道士に、他のアメリカ人と親しくするのには注意するよう助言さえした。

この時代を説明する際、アメリカ政府の代表たちが、時として外国で大変な悪行を犯していることを、この時に確信した、と彼は書いている。しかし、もしこうしたものが彼の本当の信念で、彼の人生に関する最初の説明が本当なら、彼はこの言葉の本当の意味で“満州(ホンジュラス)帰りの候補者”ということになる。このような人物が、f権力を握った暁に、一体何ができるのか、あるいは、どのような前もってプログラムされた狙いを追求し始めるか、一体誰が知ろう?

ところが、若者時代に激しく非難した、まさにその政府のために働いているケインのそれ以降の目まぐるしい経歴は(おそらく、彼自身の目的を追求するために)最初の説明に対して、深刻な疑念を投じる。だが、もし洗脳が逆の方向で起きていたとすれば - マルクス主義者から権力者の座への転向ではなく、権力の座からマルクス主義への転向であれば、あらゆることの辻褄がずっと合ってくる。例えば、ケインの愛読書の一つは『ワシントンのスパイ』で、創業まもないアメリカ諜報機関と、その若い主人公に関するこの小説に基づくテレビ番組 TURNを、彼と妻は楽しんでいるのを彼自身認めている

しかし、若い頃のティム・ケインを一体誰が教育したのかという疑問 - 狡猾なイエズス会なのか、それとも、ひねくれたスパイなのか - は答えられないままだ。どうすることもできない。歴史とアメリカの政治文化の気まぐれとは、そういうものだ。

11月8日以降、この話は一体どのように展開するのだろう? 人々はヒラリー・クリントンの綱領に投票するだろうが、“満州の”筋書きで、おとり商法作戦でヒラリー支持者を誘惑している“ホンジュラスの候補者”ティム・ケインの綱領に投票した結果になろう。例えば、クリントン最大の支持基盤は、女性有権者であることが知られている。アメリカ人女性は“家庭を計画する完全な自由”(つまり、妊娠中絶)と、銃販売に対する規制という彼女の約束に大いに惹きつけられている。ところが、ケインは、カトリック教徒として、妊娠中絶には反対で、この姿勢を放棄するわけには行かない。アメリカ人に武器を携行する権利を保障する合衆国憲法修正第2条に対して、彼は大統領候補より忠実だ。アメリカ人女性は全くだまされているのだ。

この民主党の二人の候補は、他の重要な問題でも対立する立場にある。例えば、二人の大企業に対する姿勢も、そうした一例だ。ケインの公式経歴では、彼は“労働者階級”の家庭に生まれたことになっているが、実際には、父親は溶接工場のオーナーだった。これは、トラクター製造工場所有者の息子を“トラクター運転手の家庭”出身というのと同じようなものだ。大企業の“再配分”に関するどのような考え方も、ケインにとっては、全く異質だ。結局、全く違う人物の綱領が、連中にとって遥かに快適な綱領が発動されることになっているのを連中が知らない限り、ウォーレン・バフェットやジョージ・ソロスなどのクリントンを支援する大立て者連中が、選挙運動の最終局面で、彼女がバーニー・サンダースから借用したポピュリスト原則を説くのを許すはずなどあるだろうか?

人的カリスマも問題だ -ケインは、唯一、テレビで放映された共和党副大統領候補マイク・ペンスとの討論で破れており、アメリカではさほど好評ではなく、民主党のなかでさえもそうだ。視聴者の三分の二が民主党で、クリントンが対トランプ政治決戦で、いかに支持を急増させているかばかり報じるCNNさえもが、ペンスの方が、ケインより、48%対42%の差で好まれたと推計している。ケインは、女性の気分を害することなく、女性を大いに利用している。彼がヒラリー・クリントンと組んだのは、ケインにとって女性の助力の世話になった経歴として、初めてのものではない。バージニア州知事リンウッド・ホルトンの娘とまんまと結婚して、彼は政治の頂点へと登り始め、後に義父の仕事を受け継ぐことになった。

しかし、永劫回帰の原理によれば、現状は、ウォーターゲート後のアメリカの雰囲気を彷彿とさせる。当時、もし読者が覚えておられれば、ニクソン大統領が、弾劾の脅威から突然辞任し、副大統領ジェラルド・フォードが大統領になった。指摘する価値があるのだが、フォードは選挙で選ばれて副大統領の座についたわけではなく、スピロ・アグニューが収賄容疑に直面して辞任した後、副大統領の座についたのだ。その結果、この人物は、民主的選挙制度を全く巧みに避けて、大統領の座にまで昇進した。これはアメリカの政治制度の威信にとって、実に手痛い打撃だったが、現在の政治環境にあっては、この影響は一層厳しいものとなろう。

クリントンからケインへの権力移行手法は、フォードの場合にそうであったのと良く似た形で行いうるだろう。ケインは、クリントンの座を引き継ぎ、次に、選挙を必要とせずに、誰かを副大統領に指名することが出来る。それから先は、ホンジュラでの曖昧な過去から、一体何が突然浮かび上がるかを知るのは困難だ。またしても、国民が自分の意見を表現することが許されないままに、後に“新フォード”自身を置き換える必要性が生じるやも知れない。

現在の選挙運動が“満州的な”結果に終わるようなことになれば、アメリカの政治制度は、更に危機状態に陥るのは確実だろう。全世界の模範たろうと目指しているアメリカ民主主義は、民主的理想から離れ、異なる方角、ホンジュラスの方向へと向かいつつある。

写真: motherjones.com

記事原文のurl:http://www.strategic-culture.org/news/2016/10/28/whom-americans-actually-electing-if-they-vote-clinton.html

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この記事を外国の知人にも読んでもらった。彼は笑ってしまったと書いている。二人の子供が、筆者は間違っている、党派的だと批判したのだという。二人ともゴリゴリのクリントン支持派。エリートなのだから、納得できる反応ではある。親子はBrexitでも、大論争をしたという。彼はBrexit派、子供たちは残留派。

大本営広報部は、日本の姿を全く変えてしまう主権喪失条約TPPについて、徹底的な報道管制。

TPPの危険性を早くから指摘し、「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」弁護団代表もされている岩月浩二弁護士が、
月曜(31日)には衆院TPP特別委員会の参考人質疑に出席します。

参考人質疑は月曜の朝9時からです。
テレビ中継はないですが、インターネット中継はありますから、応援してくださいな♪

テレビ中継がない陰険さ。大本営広報部ではないIWJの日刊IWJガイドを冒頭を今日もコピーさせていただこう。

■■■日刊IWJガイド・日曜版「今週いよいよ衆院でTPP強行採決か!? そうはさせじとIWJは徹底レジスタンス!! 怒りの『TPPエンドレス配信』をスタート!/TPPと無関係ではない!? 岩上安身による『英語化は愚民化』著者・施光恒氏インタビュー再配信!/IWJは民進・野田幹事長の『白紙領収書』問題にも迫ります!」2016.10.30日号~No.1507号~■■■
(2016.10.30 8時00分)

 おはようございます!IWJで記者をしております、原佑介と申します。

 日刊IWJガイド・日曜版をお送りします。

 だいぶ寒くなってきましたが、いよいよ今週から11月がスタートします。

 今週は、TPP承認案・関連法案が衆院で採決されるのではないかとみられています。衆院を通過した条約案は、30日以内に参院が議決しない場合、自然承認となります。

 つまり、ここが本当の正念場です。TPPに断固反対しているIWJでは、本日13時から、怒りの「TPPエンドレス配信」をスタートさせます。

 IWJが約6年間にわたって取材してきたTPP問題に関する映像を、今日からしばらくIWJチャンネル9で、エンドレスで配信し続けます。24時間いつでもご覧いただけますので、時間が空いたとき、夜中目が覚めてしまって眠れなくなったとき、移動中の電車などでもご覧になってください。

【IWJ Ch9】

http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=9

★本日の日刊IWJガイドは以下の内容でお届けします!

┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■【中継番組表】
┠■今週の中継予定一覧
┠■先週アップした記事をご紹介!
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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◆中継番組表◆

**2016.10.30 Sun.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【録画配信・Ch4】12:00~「軍学共同反対連絡会発足シンポジウム―軍に奉仕する科学になるのか―」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※28日収録の「軍学共同反対連絡会」主催のシンポジウムを録画配信します。講演は山崎正勝氏(東京工業大学名誉教授)、シンポジストは池内了氏(名古屋大学名誉教授)、井原聰氏(東北大学名誉教授)、杉原浩司氏(武器輸出反対ネットワーク NAJAT代表)。

【IWJ_EHIME1】12:30~「NO NUKES サウンド・デモ #ハロウィンパレード」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=ehime1
※「NO NUKES サウンド・デモ #ハロウィンパレード実行委員会」主催によるパレードの模様を中継します。

【録画配信・Ch4】14:30~「歴史は削除できない ―横浜市副読本問題の5年 出演:後藤周氏(歴史を学ぶ市民の会・神奈川)、中沢けい氏(作家)、加藤直樹氏(フリーライター)」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※28日収録の「歴史は削除できない」実行委員会の主催で開催されるイベントを録画配信します。横浜で外国人児童の支援に取り組むかたわら、虐殺の史実を発掘してきた後藤周氏のお話、聞き手は『九月、東京の路上で』の加藤直樹氏、作家の中沢けい氏。

【再配信・Ch1】17:00~「『英語化』の裏にあるビジネス利権!米国の属国だった日本はこれから植民地になっていく!? ~『英語化は愚民化』著者・施光恒氏インタビュー第1弾!」
UST視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
※2016年1月収録の岩上安身による施光恒氏インタビューを再配信します。
[掲載記事はこちら] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/284349

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◆中継番組表◆

**2016.10.31 Mon.**

(「日刊IWJガイド・日曜版」では、翌日の予定は、以下の「◆◇◆今週の中継予定一覧と今週注目のできごと~What’s on this week? ◆◇◆」よりご確認ください)

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「災害をダシにして憲法を変えてはいけない!」――災害対策のプロ・永井幸寿弁護士が「緊急事態条項」をテーマに超党派の議員と市民の勉強会で講演~安倍政権をナチスになぞらえる指摘も

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341762

どうなる!? TPP、宮崎県で地方公聴会が開催――与党が公述人として推薦した河野俊嗣・宮崎県知事を直撃!「農業者に不安が広がっている」「国は万全の対策を」~会場周辺では市民による抗議も

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341756

歌劇、講談、浪花節・・・そして「萌えミリ」から『シン・ゴジラ』まで!? 日本軍が注目した「たのしいプロパガンダ」、その実態とは? 岩上安身が近現代史研究者の辻田真佐憲氏に訊く!前編

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341950

「租税逃れは、人権、資金の流れ、そして社会全体を不安定にさせる」――「タックス・ヘイヴン」問題の第一人者、ジョン・クリステンセン氏が講演~国際的な税逃れの実態を指摘

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/341766

TPP承認案強行採決「Xデー」は10月31日か!? TPPでタミフル一本7万円、がん治療は3~4倍に?
山田正彦元農水相らが抗議の座り込み!「日本の国民の7割はまだTPPを理解していない」

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/342176

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コメント

女性有権者は、どうしても同姓を支持する傾向にありますね。
「女性だから同じ女性有権者を騙す事は無いだろう」とか「過激な事はしないだろう」との思い込みが、そうさせるのだと思います。
加えて、大統領選の結果が世界の運命を左右する、という認識が欠如している為、無邪気な人気投票へと走ってしまうのでしょう。

日本のヒラリーこと小池婆も同様で、政治塾に応募者殺到とか、完全に狂ってます。
新自由主義の何たるかを全く理解していないから、その脅威を知らず、ただそれが流行りだからとの理由だけで洗脳されに行くのです。

さて本日は、自民党員のお宅を訪問してみました。
以前住んでいた町内の人に署名を願って回ってみた序でに寄ってみたのです。
大半の家は自民党支持派で、自民党員と学会員の家は避けたいところだったのですが、様子を知る為に一軒だけ寄ってみたのです。

自民党がそうである様に、以前のその人物とはまるで別人ではないかと思える程、変貌していた様に感じられ、以前より洗脳状態が深化しているのには愕然とさせられました。

それとも私が変ったのでしょうか。
私はこの5年余り、反TPPに専念してきて、相当な知識を蓄え、物事に対する考え方や価値観の捉え方が大きく変った事は自覚しているつもりでした。
なので世間一般の人々との政治感覚や社会観などは乖離していても不思議ではないな、とは思っていました。

ところが自民党員の場合、別な意味で異様なのです。
彼らは、なまじ政党に属している分だけ、安倍政治の異様さにも気づかず、洗脳が深化した事にも気づかない為、異様な洗脳状態に陥っているのかもしれません。

彼らの政治感というのは自民党が全てなのであり、全ての政治に対する判断は自民党を基準として考えている様です。
テレビや新聞の報道が最も正しいと信じて疑わなず、常に安倍や自民党が活躍している場面だけを追いかけ、失政の部分は脳内で自動的に削除してしまうのです。
そうして自ら洗脳状態を強固なものに創り上げている訳ですから、もはや彼らの洗脳を解くのは不可能なレベルに達していると言えるでしょう。
つまりネトウヨ安倍信者の心理と全く同じなのだと判りました。

それと、これは学会員でも同様なのですが、彼らは党員である事に誇りを感じており、また、党員であれば地元議員に対して、何かと便宜を図って貰い易い為、他を見下す傾向にあるのだという事も判りました。

西日本は全般に、自民党員や自民党支持派が多く、これがまた田舎の場合は特に村社会の名残があって、自民党支持派でなければ村八分になる様な雰囲気が未だに蔓延している為、自民党の政策を批判する事は暗黙のご法度であるかの様になってます。

これでは安倍政治を終わらせるのは到底無理だな、と感じた次第です。

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