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2024年9月10日 (火)

トランプ党対チェイニー党



 世界で最も邪悪な生物の一人、ディック・「ダース・ベイダー」・チェイニーが、カマラ・ハリスを大統領候補として正式に支持した。

ケイトリン・ジョンストン
2024年9月7日

 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。

 世界で最も邪悪な生物の一人、ディック・「ダース・ベイダー」・チェイニーは、大統領候補としてカマラ・ハリスを公式に支持した。彼の娘リズ・チェイニーもハリスを支持している

 「我が国の248年の歴史において、ドナルド・トランプほど我が国にとって脅威となる人物はいなかった」と元副大統領は声明で述べ、更に「国民として、我々はそれぞれ党派心より国を優先し、憲法を守る義務がある。それが私がカマラ・ハリス副大統領を支持する理由だ」と付け加えた。

 チェイニーは悪名高いネオコン・シンクタンク「新アメリカ世紀プロジェクト設立署名者で、副大統領として、最も有名なイラク侵攻を含むジョージ・W・ブッシュ政権の戦争煽動、軍国主義、権威主義の急激な高まりにおいて主導的役割を果たした。彼の手には何百万人もの人々の血がついており、残りの惨めな人生を檻の中で過ごすべきだ。

 彼の娘リズも同様に血に飢えた戦争狂で、あらゆる機会を利用して軍による大量虐殺を推進してきた。昨年イスラエルのガザ攻撃が始まった後、彼女はCNNに出演し、攻撃で発生した全ての死は「ハマスの責任」で、イスラエルの行動に対する抗議は本質的に「反ユダヤ主義」で、イスラエルに対する敵対姿勢を理由に、アメリカはイランとフーシ派に対する攻撃をエスカレートさせるべきだと発言した。

 チェイニー夫妻は、ハリスを支持するために民主党に大挙して移籍している元共和党の戦争屋連中のリストに加わった。先月、共和党のジョージ・W・ブッシュ、ジョン・マケイン、ミット・ロムニーの下で働いた数百人のスタッフがハリスを支持する書簡に署名し、「トランプ大統領の再選はわが国にとって大惨事になるだろう」と述べた。

 「トランプとその支持者J・D・ヴァンスが、同盟国に背を向けながらウラジーミル・プーチンのような独裁者に屈服するにつれ、海外の民主化運動は取り返しのつかないほど危険にさらされるだろう」と同団体は記し「そんなことは許されない」と付け加えた。

 ここで注目すべきは、主流の民主党系メディアと主流の共和党系メディア両方で流布されている物語とは反対に、ドナルド・トランプは実際は任期中ずっとロシアに対する攻撃を強化しウクライナ戦争への道を開くのに協力していたのだ。彼はまた、イラン、シリア、ベネズエラなど、アメリカ帝国の公式の敵に対する長年の戦争煽動計画を数多く推進した。だが、トランプの異常なタカ派的姿勢でさえも、これら変人には不十分なのだ。

 2022年6月、作家のサラ・ケンジオールは、Gaslit Nationポッドキャストで下記の予測をした
 
「最後に警告しておくが、既に崩壊している二大政党制に新計画がある。計画とは、二大政党制を作ることだ。一つはトランプかデサンティスが率いる狂ったMAGA党で、あなた方の権利を強引に押しつぶす。そしてもう一つはリズ・チェイニーが率いる極右の「立派な」党で、これもあなた方の権利を強引に押しつぶす。彼らはチェイニー党を民主党と呼び、右翼政策に徐々に屈服することが超党派主義を癒す行為であるかのように装うだろう。」

…  「私がツイッターでこの可能性について言及した際、ある人が『リズ・チェイニーは民主党員にはならない』と私に書いた。私は『同感だ。民主党員がチェイニー派になりつつあるのだ』と返信した。」


 多かれ少なかれ、これが起きているように見えることで、実際は数年前から始まっていた。2016年のトランプ選挙運動中、ネオコン戦争屋の一団は、ジョージ・W・ブッシュを聖人として擁護し、オバマをアヤトラ愛好家として非難する姿勢から、ヒラリー・クリントンを支持する姿勢に転じた。トランプが勝利した後、この民主党とブッシュ時代のネオコン連合は、ビル・クリストルのようなイラク強姦ネオコンが率いる新しい民主党シンクタンク・プロジェクト創設により、更に強固になった。

 つまり、現在、最も最低な連中の指導の下で、二つの好戦的寡頭政治政党が、容認可能な意見のオーヴァートンの窓を、帝国主義、軍国主義、専制政治の方向に可能な限り押し進めようとしているのだ。こうすることで、こうした問題が決して選挙の対象にならないようにし、選挙対象が、常に権力者には全く関心がない問題、たとえば中絶やトランスジェンダーの権利に関するものになるようにしているのだ。

 医療とガザでの停戦を求める進歩主義者は退けられ、無視される一方、世界で最も血に染まった帝国主義者たちと同盟が結ばれている。事態は余りにも右傾化しており、今回の選挙はトランプ党とチェイニー党の対決で、どちらが勝っても帝国が勝つことになる。

 11月に結果が発表された後、おそらく不正選挙について大騒ぎになり、敗者が誰かに応じて、結果はロシアの干渉、またはディープステートによる投票操作の結果だと敗者は宣言するだろう。しかし、覚えておいて頂きたい。どちらの結果でも寡頭政治家や帝国経営者が満足できるようにするために、最悪の不正選挙が公然と行われていることを。

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注目の画像はGage SkidmoreとWikimedia Commonsより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/09/07/its-the-trump-party-vs-the-cheney-party/

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 毎回読んでいるMoon of Alabmaも本記事を絶賛。

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