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はてなキーワード: ガザとは

2026-01-23

anond:20260122060947

やはりナクバを想定して書かれた詩を「2023年からパレスチナで起きていることをきっかけに書かれた詩です」と説明することは問題がある。

『おうちってなに?』がガザ戦争描写していると誤解されることは、倫理的に明らかに不味い。

それはおじさんがお祈りにつかう敷物、冬の夜は何十匹ものアリがその下で休んでいたんだ 盗まれ博物館に入れられる前のこと。

この一節は、イスラエルによる略奪収蔵を描写しているわけだが、ナクバならともかく、ガザ戦争で略奪品が博物館に収蔵されたなどという話は聞いたことがない。

イスラエルがナクバで行った略奪収蔵行為を、ガザ戦争でも行ったものとして想像させて構わないだろうという姿勢は、まさにイスラエルが言うところの「反ユダヤ主義」にほかならない。

こんな姿勢肯定するために出題したわけではないだろう。

『おうちってなに?』はナクバを想定して書かれたことを前提として、ガザ戦争でナクバから連続性を与えられ、再解釈されたのだという文脈は外してはならない。

あとオマケとして試験問題として見るなら、入試世界史の余計な知識ノイズになる問題と同じ構造になっている。

問二 ──線部1「息子が止める」とありますが、息子はなぜ止めたのですか。理由を答えなさい。

「ナクバで自分たち資産破壊され奪われたことを、過去出来事として回想しており、既成事実化するようにきこえたから。」

という回答は何点になる?

もちろん国語試験なんだから、こんな回答はするべきじゃないが、じゃあ朝日で語られた「国際情勢についても日々、興味関心をもってほしいという思いで出題した」という理念はどうなるんだろうね、という疑念は浮かぶ

2026-01-22

灘中入試パレスチナ惨状を表す詩が出題された件について

https://www.asahi.com/articles/ASV1N25FTV1NPTIL010M.html

朝日記事本文と画像から2023年からパレスチナで起きていることをきっかけに書かれた詩です」として、ムスアブ・アブトーハー『おうちってなに?』が出題されていることが分かる。

作者本人もXにて言及しており(https://x.com/MosabAbuToha/status/2013339491868537160)、Mosab Abu Toha “What Is Home?”と同一なのは間違いなさそう。

ところで作者はこの詩についてインタビューhttps://www.instagram.com/reel/DM02VbJMr6b/)で

"When I wrote this poem in 2021, our house still existed. So I wrote about the home that my grandparents used to have in Jaffa, in 1948, before the settlers came and stole everything. And I talked about the fear of my house getting bombed by the Israelis."

と語っており、ナクバを想定して書かれた詩が、ガザで再解釈されたことが分かる。ポエムサイトhttps://poets.org/poem/what-home)のクレジット2022年である


2023年からパレスチナで起きていることをきっかけに書かれた詩」はさすがにちょっと…。

入試問題として不適だとかそういうことを言いたいのではないし、有名学校が取り上げる意義は大変評価したいのだけれど、事実誤認入ってないだろうか。

それとも私の解釈おかしい?

2026-01-21

後で消す  灘中入試パレスチナ惨状を表す詩 教頭に出題意図を聞いてみると 松浦祥子 甲斐里子2026年1月20日

全国屈指の進学校として知られる私立灘中学校神戸市)で17、18両日に実施された入試で、イスラエル軍イスラム組織ハマスによる戦闘により多くの市民犠牲となったパレスチナ自治区を巡る詩が題材として使われ、SNS上で話題となっている。

 

 出題されたのは国語の読解問題。「2023年からパレスチナで起きていることをきっかけに書かれた詩です」として「おうちってなに?」「おなまえ かいて」という二つの詩の日本語訳掲載された。

 

 「おなまえ かいて」からは、「『ママのあしにも/ママのとパパの おなまえかいて』とありますが、この時の家族の状況はどのようなものですか、答えなさい」といった記述問題が出された。この詩の末尾には「ガザでは、自分子どもが殺されても身元がわかるよう、子の名前をその足に書くことにした親もいる」と記されている。

 

 SNS上で問題拡散されると、「解きながら涙が出てくる」「常に世界アンテナを張れというメッセージだ」などと大きな反響を呼んだ。

 

政治信条を問うものではなく・・・」

 どのような狙いがある出題だったのか。

 

 灘中の久下正史教頭に出題の意図を尋ねたところ、「本校の試験科目には社会がない。かといって社会勉強しなくて良いわけではなく、社会的な問題についても日々ニュース新聞に目を向けて関心を持って欲しいという思いがある」と答えた。

 

 今回の詩は、「国際情勢についても日々、興味関心をもってほしいという思いで出題した」という。そのうえで、政治信条を問うものではなく、あくまで読解力を問う問題だと説明する。

 

 また例年、詩を出題しているといい、「論理的な読解を超えた感性を問おうとしている」という。「子どもたちには、表面的に読むのではなく、詩の比喩が何を表そうとしているのか、本質を読み取って欲しい」と話す。

 

 同中では、国語科の教員が毎年の入試問題の題材探しをしており、「良いものがないかなと日々、目を光らせている」。灘中が求める生徒像を尋ねると、「自分でいろいろなことを考え、興味をもって、行動できる人」だと話した。

https://digital.asahi.com/articles/ASV1N25FTV1NPTIL010M.html

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武田

学校DE&Iコンサルタント

2026年1月21日10時13分 投稿

視点記事を通して、この2つの詩に触れることができてよかったです。ありがとうございます。涙なしには読めませんでした。詩の力ってすごいですね。

灘中のようなポジション学校がこういう試験問題を出してくれることに、日に日に悪くなっていく世界社会の中で、一縷の望みも感じました。

試験問題も読んでみましたが、結構むずかしいですよね。

情報知識想像力や読解力を補うのだな、学ぶ・考えるって総合的なものなのだなということも確認させられます

江川紹子

ジャーナリスト神奈川大学特任教授

2026年1月21日15時32分 投稿

視点】 灘中の入試問題となれば、これから何年も、過去問として多くの子供たちが、この詩を読み、そこに描かれた状況を想像し、その背景を考えたり学んだりすることになると思います。それがパレスチナを巡る問題に触れる最初の機会となり、関心を広げていく子どもいるかもしれません。

 そういう意味で、この問題を作られた先生方は、子供たちの視野を外に向かって広げる、素晴らしい仕事をされたと思います

2026-01-20

anond:20260120161811

Satoshi Ikeuchi 池内恵

https://x.com/chutoislam/status/2009969889927483780

米欧以外の、決して反米ではなく米国とそれぞれの安全保障関係を結んでいる重要な国々の姿勢根底には、この認識があり、米欧への協力は限定的ものになる。

ガザ虐殺欧米諸国が黙認して以後は、この姿勢がより鮮明になった。

日本が米陣営にいることも、例えイスラエル関係を深めても、それが日本国益安全のためにやっているのであれば、非欧米の国でもイスラーム圏でも実はそれほど批判は受けない(どこの国も国益外交をやることは前提だから)。

批判が向けられるのは偽善とその無自覚に対してである



無自覚偽善ってやつやなあ

2026-01-17

選挙予想具体的な数

自民党 170  ー26

中道  190  +18

維新   30  ー4

国民民主党 40 +13

参政党   15 +12

無所属自民 0  ー7

無所属立民 5  0

れいわ   6  ー3

共産党   6  ー2

マジ無所属 0  ー3

くらいで思う。

中道国民民主党、立民系無所属で何とか過半数

でも参院が弱すぎて マックス248ー142の100ちょっと

これでは何にも進まんわ...

従って、自民国民民主党参政+一部維新、他で安定政権もどき

国民民主党の変わり身の早さと、維新オワコンぶり

やっと作った中道政党が今一つという残念会

ただ、予算ばらまきには完全な準備が整う

中道改革って終わりの始まりしかないという、期待して大損した

もしも、中道が+50とかなら、ねじれても維新の一部と元自民から鞍替え組を衆院参院も吸収して、変わり身の早い国民民主党からは、当然連携をもちかけられて(結果、シンバの思うままに操られて)、安定政権だよー。

そこまで行くには、

1 自民の敵失(新たな賄賂、真っ黒な政治資金発覚)

2 年金法と社会保障制度の安定を成長で保全し、誰にも損させない、というインフレ税でごまかした大看板でみんな鼻薬嗅いでしまう。そのために、温かい人情味のあるストーリー毎日YouTube野田代表の語りで刷り込む

3 アメリカガザ移民等での事件がなく、あれ、みんな世の中ってよくなってるし、良くなるはずだという集団催眠が2月の8日まで効く(不安事件ほとんどないという奇跡)

必要かと。

個人的には自民又は立民の勝率(=どちらが国民民主党を引き込むか、の確率)は

自民8 立民2くらいと思います

上記の条件の進捗を毎日チェックしま

2026-01-15

ガザ非武装化と再建へ「委員会設立…米ウィトコフ中東担当特使が和平計画第2段階開始を発表

“ ウィトコフ氏は、「米国は、拘束された人質のうち’最後の1人’の遺体返還を含めてハマス義務を完全に履行することを期待している」とし、履行しない場合は「深刻な代償を伴う」と警告した”

https://www.yomiuri.co.jp/world/20260115-GYT1T00082/

2026-01-07

篠田英朗

篠田英朗氏は、東京外国語大学教授国際政治学平和構築論の専門家です。X(旧Twitterアカウントは@ShinodaHideakiで、積極的投稿しており、憲法解釈ウクライナ情勢、ガザ危機などの国際問題について意見を述べています

彼の言動が「攻撃的」と感じられるようになったのは、主に**2023年から特に2023年10月ハマスによるイスラエル攻撃以降のガザ関連投稿**で顕著になったという指摘が見られます。それ以前は、2010年代後半から憲法学者(東大系など)への強い批判で知られていましたが、国際情勢論では比較学術的なトーンが主流でした。

### いつから変化が目立ったか

最近(2025-2026年)の投稿を見ても、皮肉嘲笑を交えた表現(例: 「ウクライナ応援団」「高市応援団」を揶揄相手の主張を「くだらないダジャレ」など)が続き、相手挑発するようなトーンが目立ちます

### なぜこうなったか(推測される理由

全体として、篠田氏のスタイルは元々論争的ですが、ガザ以降の国際的分断トピックエスカレートした印象です。感じ方は人それぞれで、支持者からは「率直で正しい指摘」と評価される一方、批判からは「過激攻撃的」と見られます。最新投稿確認すると、現在も同様のトーンが続いています

篠田英朗氏が**小谷賢**氏(おそらく日本大学教授国際関係安全保障論の専門家、Xアカウントは@kotani61あたりを指していると思われます)に頻繁に「絡んでいる」ように見えるのは、主に2025年末〜2026年に入ってからの国際情勢(特にウクライナ欧米関連の議論)での意見対立が原因です。

### 主な背景と経緯

- 小谷氏が細谷雄一氏の投稿引用しつつ、何らかの分析(おそらくトランプ関連や欧州対応)を「説得力がある」と評価したポストに対し、篠田氏が「根拠が全く示されていない」「小谷教授ポストはだいたいいつもそう」と強く皮肉り、RT拡散

- 篠田氏は小谷からブロックされているため、直接リプライできず、こうした間接的な批判を繰り返す形になっています。これが「絡みまくってる」と感じられる一因です。

### なぜこんなに執着的に絡むのか(推測される理由

支持者からは「的確な指摘」、批判からは「執拗で幼稚」と両極端の評価です。現在も同様のトーンが続いているので、国際情勢が落ち着かない限り収まる気配は薄いかも知れません。

2026-01-05

anond:20260105225211

 「『二つの悪は二つの正義を作らない(Two wrongs don’t make two rights.)』とでもいうべき原理重要です。チョムスキーの主張はその逆。『どちらも悪いのだから互いに相手を責められない』という理屈は、一見誠実ですが、どちらの悪も許してしまっている。つまり自己批判倫理的根拠をも掘り崩しているのです。『米国よ、ロシアを裁く資格があるのか』という主張は結局、強国が他国を抑圧するという悪を容認しあう『悪のなれ合い』です」

 「ハマス民間人虐殺に憤るイスラエル国民の間では、自軍によるガザ住民虐殺を当然の報いと見る者も多い。自国戦争犯罪が敵のそれで帳消しにされるという論理は、それぞれの悪を相乗的に積み重ねることを合理化する危険詭弁です」

 「この倒錯的な『二悪が二正を作る』論は、実は我々人間が陥りやす落とし穴です。とりわけ戦争責任論をめぐる議論に、この自己正当化欲求典型的に表れています

 ――いわゆる「勝者の裁き」批判ですね。

 「そうです。第2次大戦後のニュルンベルク裁判東京裁判に対して、ドイツ日本からいまだに上がり続けています。これは、『何人も自己事件裁判官たりえず』という法原理に反する、という手続き的欠陥の指摘というよりも、『連合国の国々も植民地支配侵略を行ってきたし、原爆無差別爆撃という戦争犯罪も犯したのに、なぜ我々だけ断罪されなければならないのか』という実体的な不満です。敗戦国私たちに強い心理的訴求力を持つ言説ですが、極めて自壊的です」

 「裁く側の二重基準を、裁かれる側が批判するのは正しい。ただ、『お前らが裁かれないなら我々も許される』という二悪二正論に開き直る者は、公正な裁きが依拠する政治道徳原理規範性を否定しているのです。『勝者の正義』の欺瞞(ぎまん)を真に正そうとするなら、この原理尊重し自らの悪を認めたうえで、相手を裁き返さなければならないのです」

 「弱き者は強き者が作る秩序に従え、という『力の論理』に迎合するシニシズムをこれ以上、広げないためには、ウクライナ戦争もガザ戦争も、正義回復されるかたちで終結させなければなりません」

法は「正義への企て」 では「正義」とは…

 ――力の支配ではなく、法の支配によって実現すべき「正義」とは、いったい何でしょう。

 「その前に、法とは何か、そして法は正義とどう絡むのか、考えてみましょう。すなわち『悪法も法なのか』という問題です。これをめぐっては、法実証主義自然法論の伝統的な対立があります。前者では、法を実定法限定し、正義とは切り離します。そのため、それぞれの社会価値観に基づく法が制定され、調停不能に陥って『文明の衝突』を招きかねません。一方で後者は、客観的正義たる自然法に反するものは法ではない、と主張します。こちらはこちらで、無政府主義を呼び込みかねません」

 「私はどちらでもなく、『法は正義への企てである』と規定します。法は正義真摯(しんし)に追求している限りにおいて法たり得る、という立場です。その意味では国際法も、世界正義への企てだと捉えます

 「それでは『正義』とは何でしょうか。一口正義といっても、それを全体利益の最大化と見なす功利主義や、個人自由権利絶対視するリバタリアニズムなど、その具体的基準に関し、様々な思想対立競合しています。ただ、これらはすべて『正義の諸構想(conceptions of justice)』です。様々な立場が競合できるのは、それらに通底する共通制約原理があるから。それが『正義概念(the concept of justice)』です」

 「私が考える正義概念規範は、『普遍化が不可能差別禁止する』です。分かりやすく言えば、『得するのが自分からいい』『損するのが他者からいい』という要求や行動を排除せよ、ということです。この規範は『自分の行動や要求が、他者視点立場を反転させても正当化できるかどうか吟味しなさい』という、反転可能テスト要請します」

 「この正義概念は、何が最善の正義構想かを一義的特定しませんが、およそ正義構想の名に値しないもの排除する消極的制約原理として強い規範的な統制力をもちます。それは『正義レース』の優勝者を決める判定基準ではなく、このレースへの参加資格テストするものです」

 「他者負担ただ乗りするフリーライダーや、ご都合主義的なダブルスタンダードは、この厳しいテストが課すハードルを越えられません。外国人に正当な権利保障せずに労働力搾取する。民主主義人権を掲げてイラクに侵攻しながら、専制首長国家のクウェートサウジアラビアとは友好関係を維持する。ハマス戦争責任は問うのに、イスラエル蛮行は座視する――これらは明確に正義概念に反しています

 「自らの正義構想に照らして正当性(rightness)がないと見なす政治的決定でも、共通正義概念に照らして公正な政治競争ルールに従ってなされたのなら、正統性(legitimacy)あるものとして尊重しなければならない。このルール保障するのが『法の支配』です。立憲主義とは、この『法の支配』の理念を、成文憲法なかに具現化するものです」

 「正義の諸構想が国内社会以上に鋭く分裂し対立する国際社会においても、『正義概念』の共通原理に基づいて、安全保障体制法秩序が築かれる必要があります。例えば、人道的介入をうたいながら大国の友好国か敵対国かによって選別的武力行使を発動するのでは、正統性調達することはできないのです」

 「米国バイデン政権時代イスラエル戦争犯罪を追及する国際刑事裁判所ICC)がネタニヤフ首相らへの逮捕状を発行したことを強く非難しました。一方で、ロシア報復措置まで取ったプーチン大統領への逮捕状は正当とし、自らはICCに加盟していないにもかかわらず、各国に逮捕への協力を求めました。このあからさまな二重基準は、誰の戦争犯罪であれ厳正に裁くというICCに託された国際法の使命をおとしめるものです」

されど国連 夢の断片を回収し修復を

 ――世界正義を貫徹し、実現するには、どのような具体的措置必要ですか。

 「世界では今、欧州連合EU)のような『超国家体』や、巨大多国籍企業や国際NGOなどの『脱国家体』の存在感が増していますしかしどちらも、民主性や説明責任の欠如といった欠陥を抱えている。私は、やはり主権国家を中心にしたシステムを再評価すべきだと考えます

 「国内で至上の権力もつ危険である主権国家は、個人人権保障するという責任を果たすことによってのみ承認され、存在し得ます世界は『諸国家のムラ』であり、その基本原理は、国力格差にかかわらず平等に扱う『主権対等原則』です。もちろん、これは一つの虚構です。しか虚構からこそ、巨大な力の格差という現実補正し、大国の横暴に抗する規範として意義を持ちます。このムラでは、どの国も他の国に依存せずには生き残れない。国際法というおきてを破った国は、この互酬性ネットワークから村八分制裁が科されるからです」

 「国連現在、様々な欠点があるとはいえ国際的正統性調達し、諸国家や超国家体、脱国家体などが連携し調整を図る上で、最も広範な包含力を持ちます。もちろん、戦勝国支配残滓(ざんし)である常任理事国拒否権を制約するなど、安保理改革必須です。そのための国連憲章改正にも、5大国拒否権行使できます。でもそれは結局、自分たちの国際的威信を低下させ、軍事力経済力以上に重要正統性調達力というソフトパワー毀損(きそん)することになる。他の国々が団結して非難の声を上げれば、国際的圧力に耐え続けることは難しいはずです」

 「先ほど私は『国連の夢は破れた』と言いました。人類が自らに加えた殺戮(さつりく)と迫害の罪業はあまりに巨大で、それを克服する試みは20世紀中に達成できなかった。21世紀の四半世紀が過ぎても、克服できていません。しかし、夢は消えたわけではない。破れた夢の断片を再回収し、修復し、より強靱(きょうじん)なものに再編する――その地道な努力を続けなければなりません。私たちに、他に選択肢はないのです」

井上達夫さん

 いのうえ・たつお 1954年まれ。95年から2020年まで東京大学大学院法学政治研究科教授を務め、現在東京大学名誉教授。「法という企て」「現代貧困」「世界正義論」「立憲主義という企て」「普遍再生」「規範と法命題」「ウクライナ戦争と向き合う」「悪が勝つのか?」など著書多数。

あとで消す ”法と正義世界はどう取り戻す 危険詭弁が許す「悪のなれ合い」 法哲学者・井上達夫さんに聞く 聞き手石川智也2026年1月3日 16時30分

 世界のたがが外れつつある。

 2度の世界大戦を経て国際社会が築いてきた規範や秩序を、大国公然蹂躙(じゅうりん)し、自国中心主義を振り回している。

 「法の支配」は「力の支配」の前に無力なのか。人類が互いの利害を公正に調停し、戦争を一掃する未来は、見果てぬ夢なのか。

 法哲学者の井上達夫東大名誉教授は、法とは正義を追い求めそれを体現すべきもの、と説く。それなら、世界が見据えるべき「正義」とは何か。私たちの飽くなき挑戦は、どこを目指すべきなのか。

国連による平和」の夢は破れた

 ――人類が戦乱の歴史を経て曲がりなりにも築いてきた国際秩序が、崩れかけています

 「国際社会の法と秩序、その基礎にある人権尊重や戦力乱用の禁止という『正義』の原則が、危機に瀕(ひん)しています。これらを公然蹂躙(じゅうりん)する国家による暴力が荒れ狂っているからです」

 「もちろん無法な戦乱は今に始まったことではなく、集団間の殺し合いがなかった時代はない。特に20世紀は、史上最も陰惨に血塗られた世紀でした。だからこそ人類は自らの蛮行を制止すべく、戦争を統御する様々な試みを続けてきました。第1次大戦後に国際連盟を結成し、1928年パリ不戦条約で、国益追求と紛争解決手段としての戦争違法化します。第2次大戦後には、戦争を抑止できなかった反省から国際連合をつくり、国際法の諸原則を再確立させました」

 「自衛権行使であっても正当な理由意図などを求める『戦争への正義(jus ad bellum)』つまり開戦法規』と、無差別攻撃禁止捕虜処遇など『戦争における正義(jus in bello)』つまり交戦法規』を強化します。また、武力行使に代わる平和手段による紛争解決を促進する努力もなされてきました。冷戦終結後の一時期、世界はありありと『国連による平和』の夢を見ました」

 「しかし、この夢は破れました。武力行使規制する国際法秩序に責任を負うべき国連安全保障理事会常任理事国ロシア公然ウクライナ侵略し、民間施設への攻撃を続けています。これは明白に開戦法規及び交戦法規違反です。ロシアは開戦時ドンバス地方の親ロ派政府との安全保障条約に基づく集団自衛権だと説明しましたが、この傀儡かいらい)政府に対するロシア承認は旧満州国への日本承認と同様、国際法無効です」

 「パレスチナ自治区ガザでは、前世紀の『人道に対する罪』の最大の被害者であるユダヤ人国家イスラエルが、パレスチナの民に対してこの罪を犯していますイスラム組織ハマスの侵攻に対する自衛措置として攻撃を開始した時点では、イスラエル開戦法規に反してはいませんでした。しかし、民間人への無差別攻撃難民キャンプへの空爆自衛範囲はるかに超え、ハマス住民を『人間の盾』に使ったのと同様、交戦法規蹂躙しています。また、ヨルダン川西岸への入植拡大を同時に進めたことは、不純な政治意図を含んでいるという点で開戦法規にも違反しています停戦合意から2カ月以上が経つのに、ガザへの散発的な攻撃をやめていません」

力による現状変更許す冷笑主義

 ――「法の支配」をあざ笑うかのような「力の支配」の論理跋扈(ばっこ)しています

 「『法の支配』の危機は、単に強国が国際法秩序を侵しているというだけではありません。より深刻なのは法と正義原則規範権威のものを掘り崩す、シニシズム冷笑主義)が広がっていることです」

 「それが端的に表れているのが、欧米日本でも唱えられている対ロ宥和(ゆうわ)論です。戦争長期化の責任を、ウクライナの抗戦と西側諸国支援転嫁する言説です。知識人にも多い対ロ宥和主義者は、ウクライナ支援を停止してロシア領土的譲歩をすべきだとして、侵略したロシアではなくウクライナ停戦圧力をかけることを実質的に説いています。中には、北大西洋条約機構NATO)の東進ロシアを刺激し戦争を誘発したという誤った歴史観に基づくものも多い。実際には冷戦後、NATO集団自衛体制から地域的な集団安全保障体制に変容しており、旧東側が『西進』して新加盟国になったというのが事実です。ロシアも一時、準加盟国になりました。その友好関係を、南オセチア紛争クリミア侵攻で悪化させたのは、他ならぬロシアです」

 ――トランプ米大統領も、ロシア一方的に有利な和平案をウクライナ押し付けようとしています

 「これでは持続可能平和を実現できないことは明白です。ウクライナ中立化(NATO非加盟)だけでなく非軍事化固執するプーチン大統領の狙いが傀儡国家化にある以上、仮に一時的停戦のんでも、再侵攻に走ることは必至です」

 「こうした対ロ宥和論は、武力で現状を自国に有利に変更できる、侵略はペイする、というメッセージ世界に発しています侵略を抑止するどころか、武力による現状変更を望む他の潜在的侵略者、例えば台湾南沙諸島に野心を持つ中国イエメン触手を伸ばすイラン韓国を標的にする北朝鮮などに、実行のインセンティブを与えてしまう。ドイツへの宥和政策第2次大戦を招いた、1938年ミュンヘン会談の教訓を忘れたのでしょうか?」

 「強者支配を排し、武力による現状変更を禁じるという国際法原則尊重するならば、国際社会が協力して、ロシア軍事的経済的圧力を断固として加えることが必要です。それができずに弱小国にだけ譲歩が押しつけられるなら、国際法強者支配イデオロギー的隠れみのとみなされ、規範権威喪失します」

 ――米国が主導したガザの和平計画も、ハマス武装解除抵抗する構えで、暗雲が垂れこめています

 「長年の紛争解決平和構築のためには、90年代オスロ合意道筋を引こうとした『二国家解決しかありません。すなわち、ガザヨルダン川西岸分断統治を解消してパレスチナ統一的に統治する国家樹立し、イスラエル相互承認共存する体制です。しかし、イスラエルネタニヤフ首相は『パレスチナ国家いかなる試みにも反対する』と二国家解決強硬拒否し、トランプ大統領もイスラエルパレスチナ支配強化を支持するかのような発言を繰り返しています

 「停戦後の暫定的統治機関平和評議会』のメンバーは未定ですが、米国イスラエルガザ復興を主導するなら、ハマス殲滅(せんめつ)できたとしても、第2、第3のハマスゲリラ抵抗を続けるでしょう。パレスチナ国家樹立をゴールに掲げたうえで、暫定的にはアラブ諸国を中心にガザ治安維持住民保護を委ね、現在の腐敗したパレスチナ自治政府統治能力ある組織に改編する。国際社会はそのためのロードマップ支援する――。それしかガザ戦争の出口はありません」

 「『法の支配』は規範的な理念ですが、自動的に実現する力を持っているわけではない。理念を実現するのは、それを順守しようとする様々な行動主体が、協力して行う実践です。強者の力を抑える、いっそう大きな『力』を協働して組織し、行使しなければならないのです」

倒錯的な「二悪二正論

 ――プーチン大統領2014年クリミアを「併合」した際、西側諸国過去侵略軍事介入と同じことをやっているだけだ、という趣旨発言をしています

 「他者の悪が、自己の同様の悪を免責する――。これは開き直り詭弁(きべん)ですが、問題は、西側の多くの『批判知識人』までもが、この思想のわなにはまっていることです」

 「例えば、03年のイラク侵攻など米国軍事介入を強く批判してきた米国思想ノーム・チョムスキーも、このプーチン大統領欧米批判擁護してしまっています自国戦争犯罪を追及すること自体は、間違ってはいない。しかし、それゆえに他者の罪を許容するのは、論理的にも倫理的にも倒錯しています


https://digital.asahi.com/articles/ASTDM4V8YTDMUPQJ00FM.html

2026-01-04

anond:20260103204230

正義か悪かの話じゃなく、日本中国に勝てないから、俺が生き残るためには中国を刺激してほしくないってだけ。

ベネズエラがどうなろうが知らん。

ガザベネズエラウクライナ南スーダンアメリカ中国もどうでもよく、とにかくこの俺が死にたくない。

2001年の9月11日の時もそうだったが、ウクライナでもガザでも今度のベネズエラ空爆でも

正直あまり同情する気になれないんだよな

どうせ被害者とされる人々も当たり前のように恋愛結婚して子供を持って生活してるんだろうし

実際そういう報道ばかりだし

結婚子供どころか友達すら年々いなくなるばかりの孤独自分の方がずっと不幸なので

いちいち同情してやる必要を感じないし

寧ろ罰が当たってざまあくらいに思っている

力による現状変更を行なった国一覧

直近の事実関係に基づけば、**「実際に力による現状変更を行った国」**として挙げられるのは、現状、以下の4か国と整理できます

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■ 実際に「力による現状変更」を行った国(直近の事実に基づく)

1. ロシア

ウクライナへの軍事侵攻および占領行為が、国連安保理でも「力による現状変更」と明確に非難されている。1

2. 北朝鮮DPRK

北朝鮮軍がウクライナ戦闘に加わっている事実が指摘されており、これはロシア侵略による現状変更実質的支援する武力行使評価されている。1

3. アメリカ

2026年1月3日未明ベネズエラに対して大規模な軍事攻撃を行い、ニコラス・マドゥロ大統領とその妻を拘束し国外移送した。これは明白に既遂武力による現状変更23

4. イスラエル

ガザ地区における長期的な大規模軍事攻撃インフラ破壊支援団体の排除ガザ事実上の分断、また西岸での拘束や家屋破壊など、既にパレスチナ側の生活環境・支配状況を実力で変更している現実確認されている。45

マドゥロ拘束でマチャド歓喜、というニュースを見て。

これで答え合わせ完了って感じだわ。

結局、ノーベル平和賞って「西側特にアメリカ)にとって都合の悪い独裁者と戦った人」に贈られるただの政治的勲章なんだよな。

チャドが昨年の受賞直後に何言ったか覚えてる?

イスラエルは同志」「大使館エルサレムに移す」だぜ?

ガザであれだけのことがあってもネタニヤフと電話してキャッキャしてる奴が「平和賞」って、何の冗談だよ。

今回のマドゥロ拘束だってトランプ米軍使って強行した作戦だろ。

それを手放しで喜んでる時点で「平和」とは程遠い。

まあ、今に始まったことじゃないけどな。



要は「西側の秩序を守るのに貢献しましたね賞」なんだよ。

敵の敵は味方、その味方にはとりあえず箔をつけておこう、という浅はかな戦略

マドゥロを力技で引っこ抜いたトランプが、今年の平和賞最有力候補になったりしてな。

独裁を終わらせた」とか理由つけて。

もう笑うしかないわ。

2026-01-01

悲惨人生を送っている人を見かけると

「その人たちは最初からまれてこなかった方が良かったのではないか」とふと心の中で思ってしまうことがある。

まれてこなければ痛みや悲しみを感じることもないのではないか

地震被害にせよ、海外の大規模戦争にせよ、何にでもそうだ。

そもそも親は危険なこの世界子供を無理やり誕生させるなよ。

ウクライナロシアガザ子供を作ったり、これから作ろうとしている人って一体何を考えているのかな。

そうか、これが「反出生主義」の本質か。

2025-12-30

anond:20251230095806

まあ、諸々同意だが最後結論は違う。

どこまでも先細りながら永く続くだろう。

そういう需要ゼロになることはないから。

なんかガザ虐殺に反対して日本でスタンディングしてるやつ

我々はイスラエルをどうにもできないし日本看板持って立ったところで意味ないのを重々承知の上で、それでも何もしないでいるのが苦しいからという、やむにやまれずの行動なのかとばかり思ってシンパシー持ってたんだが

そういう人とXで喋ったら、何のひねりもなく「自分は行動しててえらい」「みんな無関心でけしからん」っていうシンプル脳みそで拍子抜けした。

anond:20251230112522

ガザで散々暴れた後から「なぜユダヤ人が嫌われるのか! それは選民思想からです!!」とか言われたところで

なんかもう今更感しかないんだが

2025-12-15

anond:20251215132905

それ言うならガザで飢えてる子供支援しろとかって話になるじゃん

キリがない

なぜ国内同胞を先に助けないのかと言っている

2025-12-12

新疆ウイグル自治区人権問題って、ぶっちゃけ"盛ってる"でしょ?

Wikipedia読んだんだけど、中学生妄想で書いたような雰囲気

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E7%96%86%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%83%AB%E8%87%AA%E6%B2%BB%E5%8C%BA

また、全面的管理統制が強化され[30][31][32]、新疆ウイグル自治区ウイグル人住民QRコード管理され[33][34]、自動車の全車両メッカへのハッジの際には追跡装置が装着され[35][36]、モスクなどに張り巡らしたAI監視カメラによって人種プロファイリング識別され[37][38][39]、様々なハイテクで顔認証虹彩指紋DNA[40][41][42]・声紋・歩容解析など一挙手一投足を監視される「世界でも類のない警察国家」[43]「完全監視社会の実験場」[44]が構築されたと欧米メディア人権団体批判した[40][45]。 2024年1月1日モスクなどの宗教施設新築・改築する際に、「中国様式」にすることなどを義務づける改正宗教事務条例」が施行された[46]。

出典42なんか週刊プレイボーイだし。

ガザと同列にしたいんだろうけど、それは無理があるっしょ。

テロ多発したか治安維持は厳しいと思うけど、しゃーないんじゃね?

少なくともジェノサイドは言い過ぎだと思う。

新疆ウイグル自治区で作った製品は買わないとか、言いがかりにもほどがあると思うんだが。

2025-11-28

香港火事

なんでこんなに連日トップニュースなの?

そりゃ被害は大きいかもしれないがしょせん普通火事じゃん

海外大地震みたいに津波の影響があるわけでもない

ガザウクライナのほうがニュースバリューはあるんじゃない?

anond:20251128103403

読書した内容はだめで、実体験でしか語らないってこと? 

 

はあまあじゃあとりあえずお前はガザに行って空爆を受けた方が良いんじゃない?

2025-11-25

どこか間違ってる気がする。

世界 家計金融資産は98兆3000億ドル2022年

アメリカ 世界資産総額の45%は米ドル家計金融資産28ドル2022年)。AI戦争で電力を消費して産油国ロシアイスラエルを支持。イスラムテロはうれしくない。

イスラエル アメリカに言われて、ロシア石油を消費するのでイスラム戦争もする。そのためにポーランドドイツから引っ越し建国した。2005年だけガザ撤退した(日本の敵条項廃止のため)

日本 家計金融資産は2239兆円(15兆ドル金融資産全体は9704兆円、2022年)。原油は輸入。官僚医療制度中華氏族込み)の支配環境汚染だらけ。男尊女卑が長かったし資源は輸入したいほうなのでイスラムは割とOK

 検察弁護士会 親米

 裁判所 親米だが中華系と医療も怖い。人権意識なし。

 環境庁 弱い

中国 ドル準備額がすごくある。鉄道敷設時代の縁で実はアメリカとはわりと仲良し。昔から日本は警戒しているので日本途上国支援してくれ。ロシア北朝鮮から圧力かかるのは嫌。

イギリス連邦 個人金融資産が7,506億ポンド(9832億ドル2022年)。海上紛争があれば保険で儲かるんだけどな。部外保険タンカー経済制裁逃れは許さん。

インド 先進国の人もしり込みする高度IT人員提供できます

ドイツ 医療制度支配なら任せなさい。南ドイツ新聞寄付よろしく

EU 環境庁強い。NATO使いたくない。ウクライナはやっぱりロシア側の国だと思う。

アフリカ 鉱山教育を開発中 原油輸出はできるよ。

南米 農林水産業鉱業機械工業。産油もできるよ。

2025-11-23

2023年の新グーグルサイトというサービスを今ごろ知った

グーグルサイトは知らないが、グーグル社員の頭の良さが分かる

ちょうどロシアウクライナ侵攻したりイスラエルガザ空爆したってとき

サイト移行の手間で多忙になるじゃん

 

それ考えるとなぁ

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