■ シーズンは終盤戦に突入J1は残り9節となった。台風の影響で18節の試合が延期になった湘南・川崎F・名古屋・札幌の4チームは残り10試合で、それ以外のチームは残り9試合となるが、長丁場のJ1のリーグ戦も終盤戦に突入している。首位を走る広島がこのまま独走でテープを切るのか?ACLの出場権を獲得するのはどこなのか?名門クラブが巻き込まれている残留争いを制するのはどのチームなのか?が大きな注目点になる。
そろそろ個人タイトルの行方も気になる時期に入っている。得点王争いは19ゴールのFWパトリック(広島)と18ゴールのFWジョー(名古屋)の一騎打ちになっている。3位のFWディエゴ・オリヴェイラ(FC東京)は12ゴールなので差は大きい。絶好調のFWパトリックなのか?ここ6試合で12ゴールのFWジョーなのか?ブラジル人選手の争いになっている。日本人得点王が誰になるのか?も注目すべきポイントになるだろう。
ベストヤングプレーヤー賞に注目するとそろそろ候補が絞られてくる時期に入っている。例年通りと仮定すると有資格者の条件は次の通りである。
・J1で半分以上の試合に出場していること。(=17試合以上)
・その年の4月2日の時点で21才以下であること。
・過去に同賞を受賞した選手は対象外とする。
・2種登録選手でトップチームに出場可能な選手や特別指定選手も受賞対象とする。
■ ベストヤングプレーヤー賞の有資格者は 2つ目に関しては「1997年4月2日以降に生まれた選手」と言いかえることができる。そして、この条件を満たす選手の中で過去にベストヤングプレーヤー賞を受賞した選手はいない。「出場試合数」から有資格者を書き出してみると表1のようになる。1997年4月2日以降に生まれた選手の中でJ1で17試合以上に出場しているのは次の7名である。MF郷家以外の6人は五輪代表でも活躍している選手になる。
表1. ベストヤングプレーヤー賞の有資格者 (2018年)
ポジション | 名前 | 所属 | 生年月日 | 資格 | 試合数 | 出場時間(分) | 得点 | アシスト |
FW | 菅 大輝 | コンサドーレ札幌 | 1998/9/10 | ☆ | 23 | 1,774 | 1 | 3 |
DF | 杉岡 大暉 | 湘南ベルマーレ | 1998/9/8 | ☆ | 20 | 1,722 | 0 | 0 |
DF | 橋岡 大樹 | 浦和レッズ | 1999/5/17 | ☆ | 18 | 1,537 | 0 | 1 |
DF | 立田 悠悟 | 清水エスパルス | 1998/6/21 | ☆ | 17 | 1,285 | 1 | 0 |
MF | 郷家 友太 | ヴィッセル神戸 | 1999/6/10 | ☆ | 18 | 1,258 | 1 | 1 |
MF | 遠藤 渓太 | 横浜Fマリノス | 1997/11/22 | ☆ | 19 | 1,183 | 1 | 2 |
FW | 田川 亨介 | サガン鳥栖 | 1999/2/11 | ☆ | 18 | 901 | 2 | 0 |
また、現時点では17試合以上という条件を満たしていないが、残り試合でこの数字をクリアする可能性があるのは、次の10名である。先のとおり、湘南・川崎F・名古屋・札幌の4チームは残り10試合で、それ以外のチームは残り9試合となるが、15試合のMF安部裕(鹿島)、13試合のMF齊藤未(湘南)については、今後、怪我等で離脱しなかったら、「17試合以上」という条件をクリアするのは確実と考えられる。
アジア大会の銀メダルメンバーの1人であるDF岡崎慎(FC東京)は特殊なケースになる。J1で5試合に出場しているがFC東京は残り9試合。全試合で出場機会を得たとしても14試合にしかならないが、アジア大会に参加したためJ1のリーグ戦は4試合を欠場せざるえなかった。代表召集によって欠場を余儀なくされた4試合は「出場した。」とカウントされるはずなので、有資格者になれる可能性を残している。
表2. ベストヤングプレーヤー賞の有資格者になる可能性がある選手 (2018年)
ポジション | 名前 | 所属 | 生年月日 | 資格 | 試合数 | 出場時間(分) | 得点 | アシスト |
DF | 菅原 由勢 | 名古屋グランパス | 2000/6/28 | ★ | 13 | 1,080 | 0 | 0 |
MF | 齊藤 未月 | 湘南ベルマーレ | 1999/1/10 | ★ | 13 | 921 | 1 | 0 |
FW | 安部 裕葵 | 鹿島アントラーズ | 1999/1/28 | ★ | 15 | 813 | 2 | 1 |
MF | 椎橋 慧也 | ベガルタ仙台 | 1997/6/20 | ★ | 11 | 781 | 0 | 0 |
DF | 初瀬 亮 | ガンバ大阪 | 1997/7/10 | ★ | 9 | 716 | 0 | 1 |
MF | 高 宇洋 | ガンバ大阪 | 1998/4/20 | ★ | 8 | 615 | 0 | 2 |
MF | 山田 康太 | 横浜Fマリノス | 1999/7/10 | ★ | 8 | 390 | 1 | 0 |
FW | 中村 敬斗 | ガンバ大阪 | 2000/7/28 | ★ | 14 | 382 | 0 | 0 |
MF | 髙江 麗央 | ガンバ大阪 | 1998/6/27 | ★ | 8 | 378 | 0 | 0 |
FW | 食野 亮太郎 | ガンバ大阪 | 1998/6/18 | ★ | 11 | 291 | 0 | 0 |
DF | 岡崎 慎 | FC東京 | 1998/10/10 | ※ | 5 | 365 | 1 | 0 |
■ 本命は不在。有力候補は4人。MF久保建(横浜FM)やFW小川航(磐田)やDF藤谷(神戸)などはすでに試合数に関する条件をクリアする可能性が消滅した。結局、表1と表2に書かれている18名が現時点での「ベストヤングプレーヤー賞の候補」になるが、2017年のDF中山雄(柏)ほど飛び抜けた選手はいない。大本命不在の拮抗した争いになっているが、有力候補はMF菅大輝(札幌)、DF杉岡(湘南)、DF橋岡(浦和)、DF立田(清水)の4人になる。
守備的なポジションでプレーする選手が多くて、ゴール数やアシスト数といった分かりやすい形でアピールできる選手がいないので、「誰がベストなのか?」は悩ましいところであるが、現時点では高卒2年目のDF杉岡がベストヤングプレーヤー賞に最も近い選手に思える。J1は初挑戦だったが左ストッパーあるいは左WBの位置で存在感を発揮している。ルヴァン杯の準決勝や決勝で活躍できると大きなアピールになる。
次点はMF菅大輝(札幌)だろう。左WBのレギュラーとして活躍している。有力候補に挙げた4人の中では、ただ一人、攻撃的なキャラクターを持った選手である。札幌は現在4位。ACLの出場権獲得のチャンスを迎えているが、ACLの出場権を獲得に貢献できれば相当なアピールポイントになる。MF橋岡はユース出身で高卒1年目でありながら名門クラブでポジションを確保したことが大きなアピールポイントになる。
清水では右SBで起用されているDF立田はアジア大会での活躍が印象深い。当然、年代別代表やフル代表での活躍というのはベストヤングプレーヤー賞とは無関係でなければいけないが代表での活躍は印象に残りやすい。過去を振り返ってみると「多分に代表での活躍が考慮されたのだろう。」と思えるケースが多かった。不在時に台頭してきたDF飯田貴(清水)との競争に勝ってさらに印象を良くしたい。
投票 ・【J1】 2018年のベストヤングプレーヤー賞の有力候補だと思うのは誰ですか? → 50票
・【J2】 2018年のベストヤングプレーヤー賞の有力候補だと思うのは誰ですか? → 1票
・【J1】 2018年のシーズンMVP候補だと思うのは誰ですか? → 2票
・【J2】 2018年のシーズンMVP候補だと思うのは誰ですか? → 1票
★ 現在の投票数 → 50票
→ 最大で8人まで投票することができます。
→ 「コメント」のところは何も書かなくてもOKです。(投票可能です。)
関連エントリー
2008/02/01 こんな選手を岡田ジャパンに・・・
2008/04/17 こんな選手を岡田ジャパンに・・・(その2)
2010/09/02 こんな選手をザッケローニ・ジャパンに・・・。
2011/03/30 こんな選手をザッケローニ・ジャパンに・・・。 (その2)
2012/01/18 こんな選手をザッケローニ・ジャパンに・・・。 (その3)
2013/05/28 こんな選手をザッケローニ・ジャパンに・・・。 (その4)
2015/10/07 こんな選手をハリルジャパンに・・・ (その1)
2015/10/08 こんな選手をハリルジャパンに・・・ (その2)
2018/09/08 【日本代表】 こんな選手をポイチJAPANに・・・ (その1)
2018/09/08 【日本代表】 こんな選手をポイチJAPANに・・・ (その2)
- 関連記事
-