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【女子U-20W杯：日本×イングランド】太JAPANが初の決勝進出。世界一まであと1つ。 | | |　

■　準決勝の相手はイングランド

フランスで開催されているU-20W杯は準決勝に突入した。準々決勝でドイツに3対1で勝利した日本は初の決勝進出を目指してイングランドと対戦した。日本は2大会連続で3度目の準決勝進出となるがる過去2回はいずれも準決勝で敗れている。3度目の正直で初のファイナルの舞台を目指すことになった。イングランドは準々決勝はオランダと対戦して2対1で勝利した。もう1試合はスペイン vs フランスとなる。

日本は「4-2-2-2」。GKスタンボー華(INAC神戸)。DF宮川(日テレ・ベレーザ)、DF高橋(浦和L)、DF南(浦和L)、DF高平(マイナビベガルタ仙台L)。MF林穂之香(C大阪堺L)、MF長野(仁川現代製鉄)、MF宮澤(日テレ・ベレーザ)、MF遠藤純(JFAアカデミー福島)。FW宝田(C大阪堺L)、FW植木(日テレ・ベレーザ)。左SBはDF北村(C大阪堺L)がベンチスタート。レフティのDF高平が初めてスタメンで起用された。

ベンチスタートになったのはGK鈴木(マイナビベガルタ仙台L)、GK福田(日体大FIELDS横浜)、DF牛島(INAC神戸)、DF小野(神奈川大)、DF北村(C大阪堺L)、MF福田(INAC神戸)、MF今井(日体大FIELDS横浜)、MF佐藤(千葉L)、FW村岡(オルカ鴨川FC)、FW児野(日体大FIELDS横浜)の11人。DF北村はここまで4試合連続スタメンだったが初めてベンチスタートになった。DF牛島は初戦と2戦目はスタメンだった。

■　2対0で勝利して決勝進出

高さのあるイングランドに対して日本は臆することなく戦った。MF長野とMF林穂之香のWボランチが試合をしっかりとコントロールして前半は日本が主導権を握る展開になった。前半22分にMF遠藤純のパスを受けたエースのFW植木がコース隅にシュートを決めて日本が先制に成功すると前半27分にはMF宮澤が左足でロングシュート。バーに直撃して跳ね返ったところをMF遠藤純が頭で押し込んで追加点を奪った。

日本が2対0とリードしてハーフタイムに突入する。2点リードで迎えた後半は一転して苦しい時間帯が続いていく。2点を追うイングランドが前がかりになると日本は攻め込まれる展開になった。後半12分に左SBのDF高平に代えてDF北村を投入。DF北村を投入したことでビルドアップ能力が高まってやや盛り返したがシンプルなサイド攻撃を中心に攻撃を仕掛けるイングランドがペースを握る時間帯が続いた。

嫌な時間帯が続いたがGKスタンボー華を中心に守備陣が奮闘。簡単にはサイドからクロスを上げさせない。終盤になるとうまく時間を費やして逃げ切りに成功。2対0で勝利した日本はこの年代の女子の代表チームとしては史上初となる決勝進出を果たした。準決勝の2試合目のスペイン vs フランスの勝者と初の世界一を賭けて対戦することになった。敗れたイングランドは3位決定戦に回ることになった。

■　先制ゴールを決めたのはエースのFW植木

この年代の過去最高成績は2012年と2016年の3位。どちらも世界一を目指せるタレントを有したチームだったがどちらも準決勝で涙を呑むことになった。今大会のメンバーの中ではDF宮川とMF林穂之香の2人が2年前のU-20W杯を(飛び級で)経験している選手になるが見事に準決勝の壁をぶち破った。史上最高成績になることが確定したがここまで来たのだから世界一になってほしいところである。

前半の戦いぶりは素晴らしかった。前半22分にFW植木の個人技で先制に成功すると前半27分にはMF宮澤がドリブルからロングシュート。バーに当たったところをMF遠藤純が頭で押し込んで大きな追加点を奪ったがMF長野とMF林穂之香のWボランチがしっかりとセカンドボールを拾って二次攻撃につなげた。見返してみると2ゴールともMF林穂之香が起点になっている。前半のMF林穂之香のプレーは圧巻だった。

先制ゴールを決めたのはエースのFW植木だったが今大会5ゴール目。ここまでの4試合は(4ゴールを奪っていたが)本来の力を出せていなかった。もどかしいところはあったと思うがこの日は積極的にプレーして大事な先制ゴールを奪った。昨秋に行われたU-19アジア選手権の決勝の北朝鮮戦でも決勝ゴールを記録しているが勝負所でチームを助けるゴールを決めることができる頼りになる選手である。

MF遠藤純はこの日も躍動した。1ゴール1アシスト。今大会はMF遠藤純の突破が日本の一番の武器になっている。MF遠藤純と比べると攻撃的な良さを出し切れていなかったMF宮澤もこの日は好プレーを披露。今大会の中では自己ベストのプレーを見せた。今大会の日本は左サイド中心の攻撃になっているが打開力のある右SHのMF宮澤のところからもチャンスを作れるようになるといよいよ止めようがなくなる。

ファイナルの舞台にたどり着いた時点で女子サッカーの歴史を塗り替えたことになるが「世界一」と「準優勝」では周囲に与える印象は大きく異なる。世界一に輝いて来年に迫ったフル代表のW杯に向けて弾みを付けたい。当然、選手たちの目標は年代別代表で活躍することではない。年齢や実力を考えると全ての選手が2019年の女子W杯を狙える。閉塞感のあるフル代表の高倉監督にアピールしたい。

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　2018/08/10 　【女子U-20W杯：日本×スペイン】欧州女王の壁は打ち破れず。エースのFW植木理子は不発。
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