■ 開催国はウズベキスタン 女子のU-20アジア杯のGLの3戦目。ベトナムと中国に連勝して2位以内が確定。早くもU-20W杯の出場権を獲得した女子のU-20日本代表はGLの3試合目で北朝鮮と対戦した。北朝鮮はここまで1勝1分け。初戦は中国を相手に1対1のドロー、2戦目は退場者を出しながらベトナムに6対0で大勝した。2試合を終えて0勝1敗1分けの中国は勝ち点「1」。北朝鮮と中国が残ったW杯の出場権「1」を争う形になった。
日本は「4-2-3-1」。GK鹿島彩莉。DF岡村來佳、白垣うの、米田博美、佐々木里緒。MF白沢百合恵、天野紗、松窪真心、小山史乃観、樋渡百花。FW笹井一愛。すでにGL突破を決めていることもあって出番に恵まれなかったGK鹿島、DF岡村、MF白沢、MF樋渡などを先発で起用した。なでしこジャパンの経験があるMF小山はトップ下で出場。FW笹井が1トップでプレーした。DF白垣はこの日もCBで起用された。
ベンチスタートになったのはGK大熊茜、GK岩崎有波、DF吉岡心、DF林愛花、DF中谷莉奈、MF大山愛笑、MF角田楓佳、MF久保田真生、MF大島暖菜、MF辻澤亜唯、MF松永未夢、FW土方麻椰の12名。2試合で計3ゴールを挙げているFW土方はベンチスタート。第3キーパーのGK岩崎は出場機会を得られていない。キャプテンのDF林愛花はベンチスタート。初戦はCB、2戦目は右SBの位置で先発出場している。
■ 2勝1分けの北朝鮮が首位通過 試合前の時点では日本が勝ち点「6」、北朝鮮は勝ち点「4」、中国は勝ち点「1」、ベトナムは勝ち点「0」だった。日本は引き分け以上で首位通過だったが軽率なミスが多くてリズムをつかめなかった。右SBはDF岡村が初めて起用されたが上手く試合に入れず。SBではなくてトップ下の位置で起用されたMF小山も良さを出せず。フル代表と同じでフィジカルの強い選手が多い北朝鮮を相手に受け身の展開になった。
すると前半22分にゴールキックの場面でキーパーのGK鹿島が近くにいた左CBにパスを出したがDF米田は準備できておらず。前にボールを持ち出そうとしたところを相手に奪われてそのままシュートを決められてしまった。痛恨のミスで北朝鮮に先制ゴールを許した。攻守に機能しない日本は前半36分に早くも選手交代を実施。ミスが目立った右SBのDF岡村を下げてエースストライカーのFW土方を投入する。
この交代によってトップ下だったMF小山が右SBに回った。前半42分には裏を取られて大ピンチ。キーパーのGK鹿島が相手を倒して「PK献上か!?」と思われたがノーホイッスル。リプレーを見るとファールだった可能性が非常に高いシーンだったので「誤審に救われた。」と言える。前半は1対0で折り返した。後半の半ば以降は日本がボールを保持したが攻めきれず。0対1で敗れた日本は2勝1敗。2位通過となった。
■ キーパーからのつなぎのところでミス 日本はGLの1戦目と2戦目もメンバーを入れ替えながら戦ってきたが3戦目もメンバーを大きく入れ替えた。出番に恵まれていない選手をたくさん抜擢したが機能しなかった。中3日となる準決勝の相手はオーストラリアとなったが「GK大熊など何人かの主力を休ませることが出来た点が一番の収穫」と言えるほど内容の乏しい試合になった。北朝鮮の強いプレスに負けて簡単にボールを失う場面が多すぎた。
失点シーンは勿体なかった。キーパーがロングキックを蹴ることは少ないので「近くにいる味方にパスを出す。」という選択は全く間違いではないがDF米田の後ろに相手がいることが見えていなかったのか、キーパーのGK鹿島は難しいところにパスを出した。右方向にいた右CBのDF白垣はフリーの状態だったので「そこに出すのがベターな選択だった。」と言える。キーパーの最初の判断があまり良くなかった。
DF米田も慌ててしまったのか、周りが見えていなかったのか、ドリブルで持ち運ぼうとしてロスト。大ピンチを招いた。DF米田の判断や選択も非常にマズかった。前半の立ち上がりから右SBのDF岡村ならびに右CBのDF白垣のところでのビルドアップのミスが多かった。キーパーのGK鹿島には「危険な右サイドではなくて左サイドから組み立てたい。」という考えがあったのかもしれないが致命的なミスになった。
■ 準決勝の相手はオーストラリア 前半36分に早くも選手交代を実施。右SBのDF岡村を下げてFW土方を投入。MF小山のポジションをトップ下から右SBに移したことでビルドアップの部分での安定感は格段に増したがそれでもなかなかチャンスを作れず。ゴールに迫った場面も後半9分のMF辻澤のヘディングシュート、後半23分のDF小山のミドルシュート、後半のアディショナルタイムのMF松窪のシュートくらい。ほとんどいい形を作れなかった。
課題の多く噴出する試合になったが首位通過の北朝鮮とは決勝で対戦する可能性がある。女子のU-20W杯は今回で11回目になるが日本と北朝鮮はともに7回も決勝進出を果たしている。過去3大会の決勝のカードはいずれも日本 vs 北朝鮮。ただ、決勝戦の成績が6勝1敗の日本に対して北朝鮮は1勝6敗。日本からすると「(北朝鮮は)相性のいい相手」と言えるが是非とも決勝戦で再戦してリベンジを果たしたい。
ただ、先を見過ぎるのは良くない。次の準決勝のカードは日本 vs オーストラリア、北朝鮮 vs 韓国となった。GLの初戦で韓国を2対1で下したオーストラリアは3連勝でA組を首位通過している。全く油断はできない。オーストラリアは高さのある選手をたくさん擁していると思うので技術とクイックネスを併せ持ったMF松窪、MF松永、MF樋渡などに期待をしたい。スピードのある選手が多いのは日本の強みになる。
※ 投稿日:2024年2月16日(土) (総再生数:20,766回) ※ 音声合成ソフトを利用しているのでかなり聞き取りやすくなりました。 → TOP50に入った選手に人数をクラブ別にカウントするとFW有田稜、DF岡本一などを獲得した山形で最多の7名でした。続くのはGKブローダーセンなどを獲得した岡山、MFドゥドゥやGK藤田和輝を獲得した千葉で5名です。MF西川潤、FWブワニカ啓太、MF大迫塁などを獲得したいわきFCも4名がランクイン。 VIDEO 関連エントリー 2024/01/14 【J1:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:344名) 2024/01/09 【J2:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:187名) 2024/01/10 【J3:順位予想】 2024年の予想の受付を開始しました。 (現在の参加者:91名) 2024/02/09 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~1:山形、2:岡山、3:千葉、4:鹿児島、5:群馬~ 2024/02/10 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~6:栃木、7:清水、8:藤枝、9:山口、10:愛媛~ 2024/02/10 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~11:秋田、12:仙台、13:横浜FC、14:長崎、15:徳島~ 2024/02/11 【J2編】 今オフの補強の最終評価 ~16:水戸、17:いわき、18:大分、19:熊本、20:甲府~ 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (前編) 2024/02/21 【生観戦:金沢×富山】 金沢ゴーゴーカレースタジアムのこけら落としに行ってきた。 (後編) 2024/03/03 全エントリーの一覧 (2018年-2023年)
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