■ 開幕前の順位予想いつになく、華やかなJリーグの移籍市場。目立った傾向は、J2に降格したクラブの主力が、そろって移籍を希望したこと。降格クラブは、いわば草刈場になってしまった。
そろそろ、選手の動きも落ち着いてきたところで、現時点での戦力分析みたいなものをしてみたい。
1位は、(現時点では、)文句なくレッズ。ワシントン、相馬、黒部の補強でもうおなかいっぱいのところに、小野伸二が加入。戦力の面でも、人気の面でも他チームを圧倒する陣容となった。田中達也、永井雄一郎、相馬崇人といった選手ですら、レギュラーかサブか微妙な立場。果たして、これだけのメンバーを揃えて、ギドうまくが使いこなせるのか?心配はこの点だけ。
2位は、ガンバ。大黒柱のアラウージョの退団は痛いが、幸運にも、マグノ・アウベスの獲得に成功。アラウージョと似たタイプの選手で補充できたので、ダメージは最低限で抑えられそうだ。そして、待望の右サイドアタッカーに、日本代表の加地を獲得。昨シーズンは、渡辺や松下、森岡が務めることが多く、チームで唯一のウィークポイントのポジションにだったが、一気にストロングポイントとなった。ほかにも、播戸、明神、手島という、バリバリの実力者を補強して、ACLでも躍進の期待がかかる。
3位は、ジュビロ。今オフは目立った補強はなかったが、昨シーズン飛躍した、前田、カレン、太田といった選手が、攻撃の中心。そこに、成岡、菊地、金といった、次代を担う若手が出番をうかがう。ベテランの域に入った、名波、田中、川口、福西がフルシーズン戦えれば、当然のように優勝候補の一角になるだろう。問題は、監督采配か。
4位は、サンフレッチェ。ただし、ウェズレーが、みんなの知っているウェズレーのままで日本に戻ってくることが前提の話。チアゴ、ガウボンと過去2年のFWは、期待通りの働きとはいかずに、得点力に泣いただけに期待は大きい。もう一人の期待の新戦力は元日本代表の戸田。おとなしいチームに、闘争心が加われば、上位進出の可能性は高まる。年々存在感を増している、森崎和にとって、飛躍の一年になるだろうと予想する。
5位は、ジェフ。オシム監督と主力の残留で、ほとんど、昨シーズンと同じ面子でシーズンに挑む。水野、水本らの若手の飛躍に期待がかかるが、不安材料は、キャプテンの阿部の去就。ボクは、この選手が、ワールドカップで活躍して、海外のチームに引き抜かれると予想する。そのために、順位を下げた。
6位は、セレッソ。チームの心臓、ファビーニョを失ったが、相変わらず、西沢、森島、古橋の魅惑のトライアングルは、Jリーグ最高のユニット。弱点の右サイドには、山田卓也を加えるという的確な補強も見せた。ただし、昨シーズンがやや出来すぎの感もあるので、本当の力はこのあたりだと見る。
7位は、エスパルス。天皇杯での躍進は記憶に新しいところだが、長谷川監督2年目、上位に進出してくると考える。優良助っ人、マルキーニョスが怪我なくシーズンを戦えれば、面白いチームだと思う。
8位は、アントラーズ。ずっとチームを支えてきたのは79年組みだが、中田浩二が移籍、小笠原、本山にも海外移籍の希望があり、チームは転換期に入っている。柳沢が復帰すれば大きな戦力となるが、優勝争いに食い込むのも難しい状況だと思う。
9位は、フロンターレ。昨シーズンは、見事なサッカーで上位に食い込んだチームだが、キープレーヤーのアウグストが退団して、まだ、穴埋めに成功していない。そうはいっても、現有戦力でも、十分に戦えるだけの戦力が揃っている。今シーズンも、ダークホースとして、リーグをかき回す存在になってほしい。
10位は、FC東京。原監督が退団して、新監督にガーロ氏が就任して、新たな時代を迎えた。チームの中心、石川の離脱が痛いが、徳永、伊野波という即戦力の補強に成功。梶山、馬場、増嶋、鈴木規、といった、スター候補生が、新監督の下、どの程度使われて、どの程度のパフォーマンスをみせるかが楽しみ。それでも、未知数のため、順位はこの程度になった。
11位は、ヴァンフォーレ。昨シーズンの入れ替え戦を見れば分かるように、J2の上位と、J1の下位チームの戦力差はほとんどない。昨今のサッカー界のトレンドは、どの国でも、自分たちのサッカーを貫いたチームが、リーグ戦では上位に食い込んでいる。そういった意味で、甲府には期待したい。スモールクラブの躍進は、胸躍るものだしね・・・。
12位は、マリノス。鹿島と同様に、このチームにも、世代交代の波が押し寄せている。そして、今のマリノスには、現有勢力を蹴落とすだけの能力と気概を持った若者が見当たらない。中澤、松田のセンターラインは、依然として日本最高峰のコンビであるが、奥と山瀬の二人が割くシーズンのような出来に終始すると、降格圏内での戦いも余儀なくされるだろう。
13位は、トリニータ。シャムスカ旋風が吹き荒れた昨シーズン後半だった、その立役者のマグノ・アウベスと吉田孝行を失った穴はあまりにも大きい。高松にエースの座を託すには、まだまだ不安。ただし、それ以外のメンバーはほとんど残っており、シャムスカが腕を奮えるだけの面子は揃っている。
14位は、アルビレックス。柏から、永田と矢野を獲得して、将来にむけて、大きな戦力を手に入れたが、現段階では、それほどの戦力アップにはならいと思う。エジミウソンとファビーニョの残留は大きいが、カリスマ監督の退団の影響は大きいと見る。
15位は、サンガ。J2を圧倒的な成績で勝ち抜いたチームは、J1でもそれなりに戦えることは、過去の昇格チームが示している。パウリーニョとアレモンの2トップは、J1でも上位クラスで、攻撃力には不安はないが、守備の中心、手島を失った最終ラインは不安が大きい。個人的には、柱谷監督に注目してみたい。
16位は、アルディージャ。吉原、小林大、小林慶、土屋、波戸といった、歴戦の戦士を手に入れたが、まだまだ、J1で上位に進出するには、インパクト不足。ただし、獲得がうわさされている、ホンジュラス代表のスピードスター、マルティネスが加入すれば、一気にジャンプアップできる。
17位は、グランパス。かつては、豪華な陣容を誇ったが、相次ぐフロントの失態で、J1残留を見据えての戦いになるだろう。本田、角田、杉本、豊田ら、有望な若手も多く在籍するが、チームの心臓、クライトンの退団の影響は大きいと思う。
18位は、アビスパ。戦力的には、かなり厳しい戦いが予想される。J2で猛威をふるった、ブラジルトリオもJ1では未知数。ただし、熱狂的な博多のサポーターの声援が選手を後押しできれば、面白い試合が出来るかもしれない。
あくまで、シーズン前の予想なんで。多分、プレシーズンが始まったら、「レッズは全然機能してないな、何してんだ、ハハハ。」とか言ってそう。でも、ホントに今年のJ1は楽しみな要素が多いですね。
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