■ 手倉森JAPANのメンバー23人4月11日(月)から4月13日(水)にかけて静岡県内で開催される手倉森JAPANのメンバー23人が発表された。DF植田直(鹿島)やDF岩波(神戸)やMF中島翔(FC東京)などは招集されたが、本大会のメンバー入りが有力視されるMF遠藤航(浦和)、GK中村航(柏)あたりは招集されず。さらにはFW久保裕(ヤングボーイズ)とMF南野(ザルツブルク)やDFファン・ウェルメスケルケン・際(FCドルトレヒト)の海外組も選ばれなかった。
今回の23名を大きく分けると「ほぼ当確といえる選手(DF植田直、DF岩波など)」、「当落線上の選手(FW金森、MF三竿健など)」、「大逆転でのメンバー入りを目指す選手(MF鎌田、MF野津田など)」、「所属クラブで十分な出場機会を得られていない五輪代表の主力選手(MF中島翔、MF原川など)」、「プラスアルファをもたらすことができる可能性を持った新戦力(FW富樫、MF橋本拳など)」に分けることができる。
この中で「驚きの選考」と言えるのはFW富樫(横浜FM)、MF小塚(新潟)、DF三浦弦(清水)。フォワードの軸だったFW鈴木武蔵(新潟)が怪我で長期離脱するなどCFが不足していることもあって「点取り屋」が必要だったが、手倉森監督はJリーグで結果を残していて勢いに乗っているFW富樫を抜擢。さらにゲームメーカーのMF小塚、ロングスローが武器となるCBのDF三浦弦の招集もやや意表を突く選考だったといえる。
■ 数日前の柏レイソル戦(H)でJリーグデビューそれ以上に驚きだったのはDF三丸(鳥栖)。筑波大から鳥栖に加入して5節の柏戦(H)でJ1デビューを飾ったばかり。鳥栖のレギュラーの左SBのDF吉田豊が怪我で出場できなかったのでJ1のデビューのチャンスが巡ってきたが、デビュー戦での活躍が評価されたのは間違いないだろう。DF室屋(FC東京)とDF松原健(新潟)が怪我をしているという五輪代表のSB事情の厳しさも絡んでアッと驚く大抜擢となった。
4月2日(土)に行われた柏戦(H)で初めてじっくりとプレーを見たが『正統派の左SB』といえる。プロフィールを見ると172センチ/69キロなのでSBであることを考えても小柄な選手である。明治大から名古屋に進んだDF高橋諒(名古屋)が「大学ナンバー1の左SB」と言われており、DF三丸に関してはほとんど注目されることなく鳥栖に加入したが、五輪代表に召集されたことで一気に注目を集める存在になった。
目を引いたのは左足のクロス。直接的にチャンスにつながる場面はほとんどなかったが、得意の左足からはアーリー気味で質のいいクロスが何度も供給された。中央にはFW豊田がいるのでふんわりとした球質のボールであったとしてもチャンスシーンにつながった可能性はあるが相手の守備陣が落ち着く前に狙いを持ったクロスを供給しようとチャレンジした姿勢が好印象だった。デビュー戦としては上々だった。