---関連記事--- オシムジャパン考察(1st Half)→ オシムジャパンの特徴といえる、マンマークと走るサッカーについての考察。オシムジャパン考察(Half Time) → 読者の方に、「オシムジャパンについて」という題目でいくつかの質問をし、その結果を公開。多様な意見が寄せられました。オシムジャパン考察(2nd Half ①) フォワード編→ オシムジャパンのフォワード陣についての考察。選手選考についての言及。
[アンケート] オシムジャパンについて---質問事項---
Q1. オシムジャパンを支持しますか?
Q2. その理由を簡潔に書いてください。
Q3. 今シーズン、代表に定着してほしい選手は誰ですか?
Q4. 海外組で必要だと思うのは誰ですか?(複数選択可能)
Q5. アジアカップのノルマは?
Q6. 当サイトに対するご意見やご要望があればお書きください。
まだまだ募集中。下記のフォームから、送信してください。
http://form1.fc2.com/form/?id=167871
■ 攻撃的ミッドフィールダーの組み合わせ① 山瀬+三都主 (T&T戦)
② 三都主+遠藤 (イエメン戦)
③ 三都主+遠藤 (サウジアラビア戦)
④ 羽生+遠藤 (イエメン戦)
⑤ 遠藤+三都主+山岸 (ガーナ戦)
⑥ 中村憲剛+三都主+山岸 (インド戦)
⑦ 中村憲剛+三都主 (サウジアラビア戦)
多様な人材が揃う攻撃的MF。オシム監督は、本来は左サイドアタッカーの三都主と本来はボランチの遠藤(or 中村憲剛)を中心に据えて戦ってきた。ボランチに小野のようなレジスタタイプを置かないので、攻撃的MFの二人がボール回しの中心であり、非常に重要なポジションだといえる。
選手選考については、「Jリーグで印象的なプレーを見せている選手はひととおり代表に選出し、自分の目で見極めたい」という意向をもっているのだろう。山瀬・梅崎・羽生・二川・中村直・山岸ら代表未経験者を次々と代表に抜擢し、Jリーグを活性化させた。今後の一年間で、メンバーも絞られていくことだろう。
■ 中村俊輔の起用方法は?3月のペルー戦では、海外組の召集が予想されているが、もっとも注目を集めるのが、MF中村俊輔。2年目を迎えたセルティックでチームの大黒柱に成長し、セルティックをはじめてのCL決勝トーナメントに導いた活躍は記憶に新しい。
オシム監督が中村俊輔をどのように扱うのかは非常に興味があることだが、まず間違いなく、特別扱いはしないだろう。「中村俊輔だから」とか、「スポンサーの圧力があるから」とか、「欧州の舞台で活躍しているから」という理由で起用することはないし、その反対で、「中村俊輔だから」とか、「スターだから」とか、「調子に乗っているから」、という理由で起用を見送ることもないだろう。ほかの候補選手と同様に、このチームにプラスアルファをもたらすことができるかどうか、同じポジションのライバル選手よりも効果的な仕事ができるかどうかが唯一の選考基準だろう。
個人的には、昨年の秋頃のような絶好調時の中村俊輔であれば高いテクニックで他の選手との違いをフィールド上で見せつけることができると思うが、今の状態であれば、このポジションにはほかにもタレントが揃っているので、中村俊輔といえども安泰ではないし、試行錯誤を重ねた結果、中村俊輔が代表から外れるようなことになっても決して不思議ではないと思う。Jリーグとスコットランドリーグという舞台は違うが、プレーヤーとしての純な評価をするならば、W杯以後のパフォーマンス自体は、中村憲剛(川崎)や太田吉彰(磐田)の方が、中村俊輔よりも優れている。
■ サイドアタッカータイプの起用遠藤や中村憲剛はパサーに分類される。そして、もうひとりの攻撃的MFには、サイドアタッカーの三都主が起用されることが多かった。おそらく、オシム監督は、縦へのスピードが損なわれるという理由で、パサータイプの選手を、二人以上、中盤に配置することはしないのではないだろうか。したがって、ジーコジャパンでは主力級の扱いだった、小野伸二や小笠原満男が、今後、招集される可能性は、かなり低いのではないかと予想する。
また、これまで中心としてプレーしてきた三都主がザルツブルグに移籍し、三都主は新チームに慣れるためという理由で、当分の間は代表に選出されないだろう。三都主のポジションが一時的に空白になるので、三都主の代役探しが大きなテーマとなる。
■ 召集選手・大予想◎ 中村憲剛(川崎)オシムジャパンでは、攻撃的MFとして起用されて持ち味を発揮している。遠藤と似たタイプだが、低い位置からでも決定的なキラーパスを出せる能力とミドルシュートの精度の高さは、遠藤を上回っている。
◎ 三都主アレサンドロ(ザルツブルグ)全試合に出場した左サイドのキーマン。主力としてアジアカップでの選出は濃厚だが、移籍して間もないという理由で、当分の間は、代表に呼ばれることはないだろう。三都主の代わりになれる選手を探すのが、今シーズンの一番初めの課題となる。
○ 中村俊輔(セルティック)日本最高のファンタジスタ。オシムジャパンの目指すサッカーと合致するかは不透明だが、チームを異次元の段階まで引き伸ばすだけの才をもつ。召集が予想されるペルー戦で、どんな化学変化が起きるのか、楽しみに待ちたい。
○ 羽生直剛(ジェフ千葉)オン・ザ・ボールでのプレーが著しく向上し、昨年で大きく飛躍したMF。ホームでのサウジアラビア戦の後半途中に投入されて、劣勢ムードを跳ね返したプレー振りが印象に残る。オシム監督の信頼も厚く、代表定着の可能性は高い。
▲ 遠藤保仁(ガンバ大阪)病気で代表を外れているときに中村憲剛が台頭し、立場は苦しくなった。中盤でボールを受けてリズムを作りタメを作る能力は中村憲剛よりも優れているが、オシム監督の好むのは、遠藤よりも中村憲剛のスタイルなのかもしれない。
▲ 本田圭祐(名古屋グランパスエイト)天性の左足をもつレフティで、左足の威力は日本最高クラス。左サイドバックもこなすユーティリティな選手ではあるが、ベストポジションは攻撃的MFだろう。サイドアタッカー的な選手を置くオシムジャパンで、三都主不在の間は、重宝される可能性も十分。
△ 長谷部誠(浦和レッズ)オシムジャパンでは、ダブルボランチの一角として起用されることがあったが、やはり長谷部の能力をフルに生かすならば、もっと前目のポジションで使いたい。オシムジャパンにはドリブルを得意とする選手は少ないので、長谷部の長距離ドリブルはチームの重要なオプションになるかもしれない。ボランチとしてプレーしているだけに、守備面での不安も少ない。
△ 山瀬功治(横浜Fマリノス)昨シーズン、ネガティブな話題が続いた横浜Fマリノスの中で、唯一の明るい話題が山瀬の活躍。長期離脱から復帰してすぐだった、T&T戦でスタメン二抜擢したという事実から分かるように、オシム監督が山瀬に大きな期待をかけていることは容易に想像がつく。シーズン終盤に調子を落としてオシムジャパンから外れてしまったが、好調時のパフォーマンスは十二分に代表クラスだった。
× 小笠原満男(メッシーナ)メッシーナでレギュラー獲得には至っておらず、苦しい状況が続く。メッシーナでは、ときおり光るパスを出すものの、守備的なチームスタイルとの相性が良くない。ジーコジャパンでは主力選手だったが、オシムジャパンで代表に呼ばれることはないかもしれない。
× 松井大輔(ルマン)海外組のひとりだが、腰の影響もあり調子が上がらず思うようなプレーが出来ていない。ルマンでのポジションも危ういだけに、今、代表に召集されるのは、非常にリスクが大きく、召集を見送った方がいいのではないだろうか。
注 藤本淳吾(清水エスパルス)ミスターエスパルス・沢登の後継者といわれるが、左利きで桐光学園出身ということもあり「中村俊輔の後継者」と表現した方がしっくりくる。ボールの持ち方や、タッチの仕方は、中村俊輔を髣髴とさせる。シーズン終盤に見せた驚異的な活躍が印象的で、本家よりも守備で貢献ができて得点能力があって体の強さも備える、現代版・俊輔。俊輔を代表から追い出すのは、もしかしたら・・・。
注 太田吉彰(ジュビロ磐田)昨シーズンの中盤戦以降の働きを見る限り、代表に選出されてもおかしくないし、今シーズン、代表でポジションを確保したとしても全く不思議ではない。本来もっていた、尽きることのない運動量と強引なドリブルに加えて、冷静な判断力を加えて大きく飛躍した。
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