■ 韓国戦を終えて・・・国内最後のテストマッチだった韓国戦が終了。DF闘莉王、MF松井、MF稲本、FW玉田、DF内田ら主力の数名が欠場したとはいえ、この結果と内容に終わっては、ワールドカップ本大会での活躍を期待するのは難しいだろう。予備登録の30人から23人に絞り込む作業が残っていればこれからチームを活性化させることも出来ただろうが、もうすでに23人枠は決定している。
ただ、せっかくのワールドカップ。ここで諦めてしまうのも得策ではない。「無理ゲー」な気もするが、何とかグループリーグで1勝、さらには、勝ち点「4」くらいを目指して戦えるイレブンを考えてみたい。
ゴールキーパー → GKは楢崎、川島、川口の3人がエントリーされている。韓国戦で2失点を喫したが、GK楢崎の実力が抜けているのは事実であり、何もなければ3試合ともGK楢崎がスタメン出場することになるだろう。このポジションはGK楢崎のパフォーマンスに期待する以外には無い。
ただ、あえて言うと、ベテランとして、試合中にもう少しチームを鼓舞したりして、リーダーシップを発揮してほしいとも思う。いまだに今シーズンの出場がなくて、試合に出場できる状態なのかも定かではないものの、「こういう逆境の状況こそ能活の出番!!!」という気がしないでもない。「100」か「0」か、ギャンブルではあるが・・・。
ディフェンダー(センターバック) → DFラインの中央はDF中澤とDF闘莉王に賭けるしかないのが現状である。韓国戦の起用方法から「岩政は4番手以下の存在」というのがはっきりして、ボランチが本職のDF阿部が第3のセンターバックであることが分かった。
この段階で、国際舞台での経験の乏しいDF岩政(積極的にバックアッパーを育てようとしなかったことも問題であるが・・・。)に大きな期待をかけるのは酷であり、本職ではないDF阿部では高さ勝負で厳しい。もはや、DF中澤とDF闘莉王が怪我することなく、また出場停止になることなく、3試合を無事に終えられることを祈るしかない状況だろう。もし、どちらか1人でも欠けるようなことがあれば、大変なことになるだろう。
ディフェンダー(サイドバック) → 唯一の言っていいほど、競争原理が働いているといえるのがサイドバックのポジション。DF長友の起用は確定的だが、韓国戦で右サイドバックに入って評価を高めたこともあって、「左サイドバックでスタメン確定」と考えられていたDF長友が左右のどちらのサイドに入るのか分からなくなった。
サイドバックの候補は、DF今野、DF阿部、DF内田、DF駒野がいるが、この中で、期待したいのはやはりDF駒野ということになる。DF駒野もDF長友と同じように左右両サイドをこなすが、DF駒野の場合は左サイドよりも右サイドでの起用がベターである。DF駒野の右足のアーリークロスは、サイドハーフのサイド攻撃が皆無と言っていいほどの今の日本では大きさ(=唯一の)武器となり得る。相手チームのアタッカーとの兼ね合いもあるが、右サイドバックにDF駒野、左サイドバックにDF長友というのがベストではないだろうか?
ミッドフィールダー(ボランチ) → 最も問題を抱えているのがミッドフィールダーのポジションである。過去の日本代表はどの世代でも中盤が日本代表の最大の武器であり生命線であるが、今年になって全く機能していない。予備登録の30人には、MF香川、MF石川、MF小笠原といった選手が名を連ねているが、怪我人が出ない限り、彼らが召集されることはない。現時点では、このメンバーで戦うしかない。
中盤の中でスタメンが確実と言いきれるのは、現時点ではMF長谷部くらいだろうか。豊富な運動量と献身的なプレー、さらには前に飛び出した時のプレーの有効性を考えると決して外せない。もっと守備力のある選手をボランチで起用して、MF長谷部をもう一列前で起用することも考えられなくもないが、オーソドックスにボランチの1枚目はMF長谷部がふさわしいだろう。
問題はその相方である。コンディションが戻ればチームの心臓であるMF遠藤となるが、彼のコンディションも良くはなく、特に守備面で不安が大きい。守備力を重視すると浦和でも好調を維持する万能型のMF阿部となるが、MF長谷部とMF阿部の組み合わせではボール回しに不安が残る。ということで、MF中村憲を推したい。守備力のある選手を多く起用して相手の攻撃への耐性を高めるよりも、ボール回しの時間を長くして攻撃の時間を増やす方が、結果的に失点の確率は減らすことが出来るだろう。パサーが揃っていながら、なぜか皆無の縦への鋭いクサビのパスも期待出来る。
ミッドフィールダー(攻撃的MF) → このポジションは韓国戦ではMF中村俊、MF本田圭、MF岡崎が起用されたが、想像以上に上手くいかなかった。MF中村俊のコンディションは最悪であり、期待されたMF本田圭もボールを失い続けた。イングランド戦、コートジボワール戦と続く2試合で、本大会でこのポジションに誰を起用するのがいいのか、決めなくてはならない。
コンディションを崩している選手が多くてなかなか厳しい状況であるが、個人的にはFW岡崎はフォワードの一角でプレーさせるべきであると思うので、このポジションは2名を選択。その中でも、MF本田圭佑とMF松井大輔の二人がベターではないかと思う。もちろん、韓国戦でいいプレーを見せたMF大久保でも問題はない。
いずれにしても、MF本田圭とMF中村俊を同時に起用するのは厳しく、岡田監督は、早急に選択すべきだろう。まず、チームを落ち着かせるために必要である。もちろん、コンディションや周囲との連携を見て、両方ともベンチという可能性も十分にある。
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岡田監督は各ポジションの本質を見失っているのでは無いかと思う。
よくFWについて献身的な守備について海外の事例を出し論じられるが、それはスペシャルな存在だからこそ、攻守において高いレベルのプレーが出来るのであって、攻撃へ移る局面で、適切な位置にいなければFWとしての役割を十分に果たせるものではないと考える。簡単な話でJリーグで後述の選手が怖いプレーをする場面はゴール付近にいる場面であり、引いて守備をしている場面ではない。(CLバルサインテル戦のエトーの守備は素晴らしかったが)
岡崎にせよ前田にせよ寿人にせよ、本来得意とするプレーが出来ていない(チーム戦術としてさせてもらえないのに)それで判断されてしまうのはとても悲しい。それでも岡崎は岡田戦術に適応できていると言えるが。
岡田監督はまず選手個々の持ち味を引き出す工夫を講じるべきであり、自分の戦術が正しいと考えるのなら、その戦術にあった選手起用をするべきだと思う。選手個々の持ち味を消して戦えるほど、平均レベルが高い選手はそれほど多くはいないのだから。
管理人さんの見方はとてもまっとうですね。
期待のもてない選考の中で現状でのベストを探すとほぼこういう考えになるのが普通でしょう。
唯一、長谷部の相方については意見が割れそうなところではあるが。
確かに選手をシステムにあてはめるだけで成果が上がるなら苦労しない。
岡田は戦術優先で選手選考を行ってきたおり多少の選手の入れ替わりが発生しても根本的な戦術に大きな変化は必要ないはず。
にもかかわらず本田が入っただけで守備、攻撃ともに機能しなくなった。これは本田が悪いわけでなく本田がピッチにいる上での守備組織の構築、攻撃戦術の確立がなされていないことだと推測する。
ただ私としては中盤より前の選手がもっとずっと前掛かりにポジショニングできなかった原因を分析する方が先だと思うが。
ちょっと唐突に聞こえるかも知れないが・・・。
野球ではポジションごとに一番上手い選手を選び続け、それを9回続けるとそれがそのままベスト・ナインとなる。もちろん野球にだって攻撃(バッティング)があるので、ポジション毎に上手い選手といっても、そこにはバッティングとの兼ね合いが必然的に生じるのであるが、それでもその攻撃力と守備力の兼ね合いだけを考慮してポジション毎に人材を選べば、それがベストナイン(≒最強チーム)になることには変わりない。
だがサッカーではそうはならない。ポジション毎に一番上手い選手を選ぶことが、即、最強チームを編成することに、サッカーではなってゆかない。
野球は、個人プレイ(を集めたもの)に極めて近い。野球をチームプレイのスポーツだと形容する/思い入れをこめる向きも多いが、野球というスポーツが求めるチームプレイとは、正確な歯車のようなプレイだ。正確な判断・正確な処理・正確な対応。プレイに於ける「正解」が各局面でほぼ一つだけ存在する、そういうスポーツなのだ。
いっぽう、サッカーはそのような競技ではない。サッカーだけではない。ホッケーやバスケットや水球や、敵味方がゴチャゴチャに入り乱れるスポーツは全てそうだと思うが、これらの競技に共通するのは、それぞれの局面のそれぞれの瞬間に、唯一解などという解が存在しない、ということだ。あるいは「正解」が存在したとしても、それは各瞬間で8つも10も存在するということである。
そのようなスポーツに於いて、各ポジションでどの選手を起用するのがベストか、等と静的な(スタティックな)人選を問うのはあまり意味がない。その起用した選手らで、どのような戦術を用いて闘うのがベストか、この事を論じない限り、それは単なるオールスター投票以上の意味を持ち得ない。
たとえば今のところ酷評されている中村俊輔だが、中盤より前の選手が先日の試合よりももっとずっと前掛かりにポジショニングする、という方針をチームとして選択すれば、中村というプレーヤーはもっと遙かに活きる。
中村を酷評するな、中村を使え、と主張しているのではない。そうではなく、誰を使って「どのように」闘うか、を詳しく論じなければ、サッカーのような敵味方ゴチャゴチャなスポーツでは、戦術論として意味がなく、従ってチームの強弱を議論する価値が薄れるのだ。
そういうことを判って欲しいと思う。
あの韓国戦で、本田がボールを失う回数が多かったのは仕方のない気がしますが…
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