■ キリンチャレンジ岡田ジャパンの2010年の国内での初戦。若手中心のメンバーで臨んだアウェーのイエメン戦は3対2で逆転勝利を飾っている。東アジア選手権を4日後に控えて、26人のメンバーから23人のメンバーに絞られるが、生き残りをかけた戦いも注目される。
日本のスタメンはGK楢崎。DF徳永、闘莉王、中澤、長友。MF遠藤、稲本、小笠原、中村憲。FW大久保、岡崎。<4-2-2-2>に近い布陣。DF内田とFW玉田が欠場し、DF徳永がスタメン。MF小笠原はドイツW杯以来、3年7か月ぶりの代表マッチ。イエメン戦でハットトリックデビューのFW平山はベンチスタート。
■ スコアレスドローほとんどの選手が今年初めての試合であり、コンディションもマチマチ。試合勘も不足しており、立ち上がりから波に乗れなかった。若手中心のベネズエラは守備陣は集中していたが、攻撃は迫力に欠ける。結局、前半は0対0で終了した。
後半も同じメンバーで入った日本は、なかなかリズムに乗れず。後半14分にFW平山とDF駒野を投入。FW平山が入って3トップ気味になってからの10分ほどは押し込むが、決定的に結び付けることは出来ず。FW佐藤寿、MF金崎、MF香川といった途中出場の選手もなかなかボールに触ることは出来ず。
結局、0対0のままで終了した。
■ イマイチの試合若手中心だったイエメン戦を除くと、2010年の初めての代表ゲーム。さらに、FW平山やMF金崎といったイエメン戦のメンバーを除くと、ほとんどの選手が1ヶ月以上のブランクがある中、久々の実戦のゲームであった事など、いろいろと割引いて考える必要もあるが、それにしても今一つの出来だった。
ベネズエラのモチベーションは低くはなく、激しくプレーしてきたが、そこまで難しい相手ではなかったはず。決定的なシュートチャンスも少なく、あわやというシュートも数えるほどだった。
■ 小笠原の加入①最も注目を集めたのがMF小笠原。ドイツW杯以来の久々の代表ゲームとなった。代表でのブランクがありながらもいきなりスタメンで出場。期待の高さを伺わせたが、チームの中で大きな役割を果たすことは出来なかった。前半のミドルシュートやFW岡崎に出したラストパスなど、幾つか見どころのあるプレーはあったが、ボールタッチ数も少なく、大きなアピールは出来なかった。
MF小笠原が入ると、MF中村憲、MF遠藤と3人のJリーグを代表するゲームメーカーがピッチに立つことになる。それぞれに持ち味は異なるので、共存するのが不可能というわけではないが、やはり、残り、数ヶ月で仕チームとして上げるのは難しいだろうという印象が残った。
この3人が中盤に入ると、どこからでもラストパスが出そうな雰囲気になるが、一発のパスだけで相手を崩そうというのは、レベルの高いチームが相手になればなるほど難しくなる。どれだけ、中盤で彼らが融合できるのかが問題となり、うまくかみ合うことが出来れば、相乗効果を生み出すかもしれない。が、この試合に関して言うと、通常、MF遠藤とMF中村憲の2人がいればこなすことの出来る「2人分の仕事」を、MF小笠原を加えた3人でこなしていたような感じであった。必然的に、それ以外の部分でのMF陣の貢献度が下がってしまった。
■ 小笠原の加入②もちろん、MF小笠原だけの問題ではなく、組み合わせの問題が大きいが、今のユニットの中にMF小笠原を加えるというのは、非常に難しい作業であると思われる。また、仮に、時間を費やして、MF小笠原をチームに融合させたとして、どれだけチームとしてプラスに跳ね返ってくるのかも、やや疑問である。
これから先、岡田監督が小笠原をどう扱うのかは、大きなポイントになるだろう。「やっぱりうまくいかないか。」と判断して、この時点で諦めるというのも選択肢の1つではないかと思う。また、どうしても、MF小笠原を起用したいということであれば、MF遠藤のポジションや役割に手を加える必要がある。MF遠藤は絶対的な存在になっているので、ここを動かすというのは、得策とはいえず、岡田監督は、新たな問題を抱えてしまったことになる。
■ 右サイドバックの徳永DF内田がコンディション不良のため、DF徳永がスタメン出場。本大会で対戦する相手チームの攻撃力を考えるとDF徳永の右サイドバックでの起用は面白いが、この日は、今一つだった。
DF徳永には守備はもちろんのこと、少ないチャンスの中でタイミング良く攻撃に参加して、精度の高いプレーが求められるが、この試合では、肝心の精度が今一つだった。守備力を考えると、現状、ファーストチョイスかもしれないが、DF内田のコンディション不良で巡って来たチャンスでアピールしきれなかった。
一方、逆サイドのDF長友もパフォーマンスもイマイチだった。ボールコントロールでミスをするシーンも多く、攻撃に参加して効果的に絡むシーンもほとんど見られみられなかった。左サイドに関して言うと、DF長友以外には選択肢はないといってもいい状況。オフ明けという理由もあったので心配はないのかもしれないが、少し気になる出来だった。
■ アピール出来たのは?オフ明けということもあってほとんどの選手はパフォーマンスが低調だった。特に攻撃陣はダメな選手が多かったが、FW大久保のプレーは及第点以上だった。特に、後半にFW平山が入ってからの時間帯は、プレーは効果的なものが多く、代表戦では期待に応えられない試合が続いていたが、この日は、悪くはなかった。
川崎Fに加入したばかりで、久々に国内組となったMF稲本のプレーは、ギリギリで及第点といえるプレーだった。当たりの強さは日本の中ではトップクラスであり、ここからコンディションが上がっていけば、本大会でも期待出来る。
■ 代表2試合目の平山相太昨シーズンに代表でブレークし、すっかりエース的存在となったFW岡崎。彼がスタメンに名を連ねる可能性は非常に高いが、そのパートナー候補は誰がふさわしいのかは、答えは出ていない。
怪我がなければFW玉田が第1候補かもしれないが、FW玉田は怪我がち。本番までもパートナーが確立されないと、本大会では3試合ともに、違う2トップが先発することになるかもしれない。そうなると、厳しい結果になるだろう。
注目したいのは代表で2試合目となったFW平山で、彼の高さはやはり大きな武器となる。先発した2トップのFW岡崎とFW大久保の2トップは共に背が低くて、コンビネーションも悪かった。それが、後半14分にFW平山を投入し、3トップ気味の布陣に変更したことで、日本は少しだけ流れをつかんだ。先発2トップの時は、全く前線にクサビのパスが入らなかったが、FW平山が中央に入って、上手く中央で受けるようになってからは、リズムもよくなった。
今のメンバーの中で、劇的にチームを変えられる可能性を持つ選手というとFW平山になるだろう。東アジア選手権は3試合行われるが、1度、先発で起用してみてほしい。
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だいたい、日本がワールドカップでベスト4などと、大それた目標を立てるべきではありません。元々の立ち位置に帰って1勝を目標にすればいいのです。それにはカウンターに適したメンバーを連れていくべきです。私なら中村俊輔は連れていきません。何故かと言えば、ヨーロッパでのプレーを見る限り、チャンピオンズ・リーグなど格上の相手とやると、殆ど彼は消えてしまうからです。彼はカウンター戦術では生きられないと思います。このチームの中盤は、遠藤、長谷部が引っ張るべきです。
大久保が及第点というのは如何かと
平山が入るまで、何か出来たかといえば疑問符がつきます。
それに彼は危険なファールが多すぎるでしょう。
前半開始早々から幾度もFKのピンチを作っていた彼に及第点をあげるのはどうかと
カードが出なかっただけで良かったと思いますよ
本番ではそれが原因で戦犯になりかねない
むしろ彼を使うのなら何故最初からターゲットとなりうる平山を使わなかったのか
パサータイプの4人なら何故オーバーラップが持ち味でない徳永を使ったか
サイド攻撃を意図するならスペシャリストの石川を何故使わないか
香川を終了五分前に使う理由は?
監督は思うところがあったのでしょうが
コンディション云々以前に素人目に見ても色々と呆れる試合だったとも思えますよ
今からコレじゃ本番は全く期待出来ないですね
選手じゃなく恐らく監督が試合を壊すだろうし
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