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【モンテディオ山形×いわきFC】夏の新戦力のDF堂鼻起暉は満点デビュー。J2初ゴールも記録。 | | |　

■　J2の第24節

J2の第24節。8勝10敗5分けで勝ち点「29」のモンテディオ山形はホームのNDソフトスタジアム山形でいわきFCと対戦した。山形は開幕から低迷。大きく出遅れたがここに来て2連勝。プレーオフ圏内のクラブとの勝ち点差が一気に縮まってプレーオフ出場の可能性が出てきた。6位の仙台との差は「9」となった。いわきFCは8勝8敗7分けで勝ち点「31」。快進撃を見せて上位争いに参加しているがここに来て3連敗中。

ホームの山形は「4-2-1-3」。GK後藤雅。DF岡本一、西村慧、安部崇、吉田泰。MF高江、小西雄、國分伸。FWイサカ・ゼイン、ディサロ・燦・シルヴァーノ、坂本亘。J2は今節から夏に獲得した新戦力を起用することが出来る。1年半ぶりの復帰となったFWディサロ・燦・シルヴァーノがさっそくスタメン出場。2022年の後半戦は山形でプレーしたが17試合で8ゴール。山形のプレーオフ出場に大きく貢献した。

対するアウェイのいわきFCは「4-1-4-1」。GK立川。DF石田侑、生駒仁、堂鼻、五十嵐。MF山下優、棚田、山口大、加瀬、谷村海。FW有馬幸太郎。レフティのMF西川潤はベンチスタート。MF大迫塁もベンチスタートになった。今シーズンは3バックで戦っているがこの日は4バックを採用した。MF谷村海は左SHでプレーする。こちらも夏の移籍市場で獲得したCBのDF堂鼻(福島)がいきなりスタメンで起用された。

■　11位の山形 vs 8位のいわきFC

試合は立ち上がりからアウェイのいわきFCがペースを握る展開になった。ロングスローやCKを中心にゴール前のシーンをたくさん作った。劣勢の展開になった山形は新戦力のFWディサロ・燦・シルヴァーノが前線で孤立。ほとんどいい形を作れなかった。前半42分にいわきFCが左サイドでスローインを獲得するとDF五十嵐のロングスローからニアサイドに入ってきたDF堂鼻が頭で合わせて先制に成功する。

J3の福島から完全移籍のDF堂鼻は新天地のいわきFCでのデビュー戦でゴールを奪った。前半は1対0で折り返した。迎えた後半開始からいわきFCはシステム変更を実施。慣れ親しんだ3バックに変更した。後半11分にFKを獲得するとこぼれ球を拾ったMF谷村海が右足であまり角度のないところからシュートを決めて2対0と突き放した。チームの顔に成長したMF谷村海は今シーズン11ゴール目となった。

2点を追う山形は途中出場したMF横山塁、FW氣田、FW高橋潤が存在感を発揮。終盤は立て続けにチャンスを作った。後半48分に左サイドのFW氣田のクロスからFW高橋潤がヘディングシュートを決めて1点差に迫ったが追いつくことは出来ず。2対1で何とか逃げ切ったいわきFCは連敗を「3」で止めた。いわきFCはプレーオフ争いに踏みとどまった。逆に山形はホームで痛恨の敗戦。連勝は「2」でストップした。

■　1年半ぶりの復帰のFWディサロ・燦・シルヴァーノは不発

J2は今節から夏の移籍市場で獲得した新戦力を起用することが出来る。山形は待望のストライカーのFWディサロ・燦・シルヴァーノがいきなり先発でプレーした。2022年の後半戦も山形でプレーしたので連携面などの問題はそこまで大きくないと思われる。MF國分伸、MF南、MF小西雄、MF横山塁など山形で一緒にプレーした選手も何人かいるがこの日はほとんど良さを出せず。シュートチャンスはほぼ無かった。

山形は24試合で23得点のみ。チャンスメイクの出来る選手はたくさんいるがFW藤本佳は怪我がち。フィニッシャーになれる選手が少なかった。J2では実績十分のFWディサロ・燦・シルヴァーノを獲得できたのは非常に大きいが初戦は不発に終わった。「裏への飛び出し」を得意にしているストライカーなのでいいパスが出てこないとキツイ。自らのドリブルでシュートチャンスを生み出すタイプのCFではない。

1失点目はセットプレーだった。前半の序盤からいわきFCはサイドの奥付近でロングスローを獲得するシーンが多かった。何度目かのロングスローだったが山形は対処できず。ゴールが決まった直後、山形の選手やスタッフは「ファールがあった。」とアピールしたが認められず。リプレーを見ると確かに押し合いはあったが許容できる範囲内だった。このレベルの攻防でファールを取る主審はあまりいないだろう。

ポジティブなのは途中出場したMF横山塁が終盤に立て続けにシュートチャンスを迎えたこと。後半36分には左足でシュートを放って、後半40分には同じく左足でポスト直撃の惜しいシュートを放った。さらに後半41分には右足でシュート。右利きなので3つ目のシュートは得意の形だと思うが力んでしまった。後半48分にゴールを決めたFW高橋潤はFWディサロ・燦・シルヴァーノというライバルが加入。燃えているはず。

■　夏の新戦力のDF堂鼻起暉は満点デビュー。

いわきFCは守備の要であるDF照山をJ2の長崎に引き抜かれてしまったが、すかさず、J3の福島からCBのDF堂鼻を獲得した。「同県のライバルクラブである福島の主力選手の引き抜き」なのでかなり話題になったが攻守に大貢献。これ以上ないほどの素晴らしいデビュー戦となった。FWディサロ・燦・シルヴァーノとマッチアップする機会が多かったが要注意人物にほとんど仕事をさせなかった。完封に近かった。

この日のいわきFCは前半は4バック、後半は3バックを採用した。前半はDF生駒仁とCBコンビを組んだが大きな問題は生じなかった。DF堂鼻はCBでありながら177cm。かなりの低身長と言える。アンダーサイズのCBになるが福島時代は「高さでやられる場面」はあまりなかった。177cmではあるが「ヘディングはむしろ得意」と言える。J2初ゴールはヘディングシュートだったが相手との勝負に勝ってネットを揺らした。

「DF照山の後釜」なのでハードルは非常に高い。攻守に渡って大きな存在感を発揮したDF照山の穴を完全に埋めるのは難しいが新天地で最高のスタートを切った。プロ入り後、これまではずっとJ3の福島でプレーしていたので「初のJ2挑戦」になるが「J2でも十分にやれそうな手ごたえ」はつかんだだろう。7月9日(火)にいわきFCへの加入が発表されたので「合流して間もない時期の試合」だったがほぼ完璧だった。

2点目を奪ったMF谷村海は今シーズン11ゴール目となった。こちらは序盤からコンスタントにゴールを生み出している。あまり角度のないところからシュートを放ったが見事にネットを揺らした。いわきFCの課題を挙げると「試合の終わらせ方」になる。山形は途中出場した選手が活躍して後半の終盤は圧倒的に押し込んだがいわきFCは戦い方がはっきりせず。防戦一方の展開に。追いつかれていても不思議はなかった。

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