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【福岡×清水】残留争いの大一番を制したのはアビスパ！FW山岸祐也が2ゴールの大活躍！ | | |　

■　J1の第30節

J1の第30節。6勝13敗10分けで勝ち点「28」のアビスパ福岡はホームのベスト電器スタジアムで清水エスパルスと対戦した。清水は7勝11敗11分けで勝ち点「32」。J1の残留争いは稀に見る大混戦になっているが清水は12位、福岡は17位に位置する。その差は「4」のみ。福岡が勝利するようだとG大阪や神戸などを抜いて暫定ながら降格圏を脱出することが出来る。残留争いの行方を大きく左右する大一番と言える。

ホームの福岡は「4-2-2-2」。GK村上。DF前嶋、ドウグラス・グローリ、宮大樹、志知。MF前寛之、中村駿、ジョルディ・クルークス、金森。FWルキアン、山岸祐。7試合連続でベンチ外だったMF中村駿が復帰してスタメン出場。MF前寛之とWボランチを組んだ。FWフアンマ・デルガドやFWジョン・マリはベンチスタート。チーム最多の7ゴールを挙げているFW山岸祐のパートナーにはMFルキアンが起用された。

アウェイの清水は「4-2-2-2」。GK権田。DF原輝綺、立田、鈴木義、山原。MF白崎、ホナウド、ヤゴ・ピカチュウ、乾。FWチアゴ・サンタナ、カルリーニョス・ジュニオ。ボランチはMF松岡大がベンチスタート。ブラジル人のMFホナウドがスタメンで起用された。夏に獲得したMFヤゴ・ピカチュウとMF乾はスタメン出場。FW北川航はベンチスタートになった。怪我明けのFW鈴木唯はこの日もベンチスタートになった。

■　逆転勝利のアビスパ福岡は13位に浮上！

大一番は激闘になった。この試合を担当したのはW杯レフェリーの西村雄一さんだったがお互いにファールが多くてプレーが止まる場面が多かった。両チームとも判定に対してナーバスになってリズムをつかめなかったが前半29分に左SBのDF山原が縦に仕掛けてから右足でシュート性のクロスを入れるとこれがそのまま決まってアウェイの清水が先制に成功する。GK村上にとっては判断の難しいボールが入って来た。

先制された福岡だったが前半36分にゴール前の絶好の位置でFKを獲得すると復帰戦となるMF中村駿が鮮やかにネットを揺らして1対1の同点に追いついた。MF中村駿はJ1初ゴールとなった。さらに前半42分にはMFジョルディ・クルークスのCKからDF志知が競り勝って落としたボールをFW山岸祐がシュート。最初はオフサイドと判定されたがVARで確認した結果、ゴールが認められた。福岡が逆転に成功する。

2対1で迎えた後半4分にはFWルキアンのポストプレーからMFジョルディ・クルークスが飛び出して絶妙なパスを出すと上手くボールをコントロールしたFW山岸祐のトーキック気味に放ったシュートが決まって追加点を奪った。2点を追う清水は後半15分にFWチアゴ・サンタナのPKで1点差に迫ったが追いつくことは出来なかった。3対2で勝利した福岡は7月10日(日)の京都戦(H)以来。約2か月ぶりの勝利となった。

■　悪い流れを一掃する価値ある逆転勝利！

ミッドウイークに行われた未消化分の試合で神戸が勝利したことで福岡は17位に転落した。自動降格圏に落ちてしまったがホームで残留争いのライバルである清水を下した。注目が集まる神戸 vs G大阪は日曜日に行われるので順位が下がる可能性はあるがそれでもこの段階で13位まで浮上できたのは大きい。8試合勝ちなし中だったので9試合ぶりの勝利になるがJ1残留に向けて価値ある勝利となった。

この間、いろいろなことが起こった。DF柳は飲酒運転で契約解除になってFWルキアンの非紳士的なプレーは大きな批判を浴びた。鳥栖とのダービーでの一部のサポーターの振る舞いも大きな批判を浴びた。1つ前の横浜FM戦(A)でのDF奈良のプレーも大きな批判を浴びたが一連の悪い流れを一掃する勝利となった。福岡は次節も残留争いの大一番。神戸戦になるがこちらもホームで戦えるのはプラスと言える。

大一番でヒーローになったのはMF中村駿とFW山岸祐の2人だった。MF中村駿は久しぶりの出場だったが彼が不在の時期は全く勝てなかったことを考えると福岡にとっては不可欠な選手である。鮮やかなFKだった。2ゴールのFW山岸祐は通算9ゴールとなった。得点力不足に苦しむ福岡の中で大奮闘している。自身の1点目は最初はオフサイドと判定されたがリプレーを見ると全くもってオフサイドではなかった。

■　3試合勝ちなしの清水。再度、J2降格の危機。

敗れた清水はこれで3試合勝ちなしとなった。FC東京とG大阪に連勝して京都にも勝利。残留争いから抜け出しかけた時期もあったがまたしても大ピンチを迎えた。清水も同じように次節が磐田戦(H)。こちらもホーム戦になるが静岡ダービーは1999年のCSの2試合に匹敵するレベルの激闘になるだろう。次週は日本代表戦があるのでJ1はお休みになるが重苦しい空気の中で次節のダービーを迎えることになった。

DF山原のファインゴールで先制に成功したが守り切れなかった。24節のFC東京戦以降の4試合は3勝1分け。4試合でわずか1失点のみだったが28節の広島戦(A)以降の3試合は0勝2敗1分け。3試合で計6失点となる。守備の堅いチームではないが失点が増えている。1失点目と2失点目はともにセットプレーから喫したが1失点目の直接FKは日本代表のGK権田でもどうしようもなかった。シュートが巧みだった。

攻撃陣はこの日も2ゴールを奪ったが一時と比べると新戦力のMFヤゴ・ピカチュウとMF乾の存在感が薄れてきた。ともにスタメンで起用されたが大きな見せ場はなかった。チームが好調だった時期は怪我で欠場していたFW鈴木唯が戦列に復帰したので「FW鈴木唯をどう起用するのか？」は大きな注目点になる。ここ最近はメンバーが固まっていたが静岡ダービーまでの2週間でテコ入れをして修正を図りたい。

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