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【W杯アジア最終予選：日本×オマーン】黒星発進。ここ10年ほどの代表戦の中ではワースト級の試合。 | | |　

■　アジア最終予選がいよいよスタート

カタールW杯のアジア最終予選がいよいよスタートした。7大会連続のW杯出場を目指す日本代表はパナソニックスタジアム吹田でオマーンと対戦した。日本の入ったB組は日本・オーストラリア・サウジアラビア・オマーン・ベトナムの5か国で構成されている。ロシアW杯のアジア最終予選は初戦でUEAに敗れたことで苦しい戦いを強いられた。序盤はアウェイ戦が多くなるので「勝たないといけない試合」である。

日本は「4-2-3-1」。GK権田(清水)。DF酒井宏(浦和)、DF植田直(ニーム・オリンピック)、DF吉田(サンプドリア)、DF長友(無所属)。MF遠藤航(シュツットガルト)、MF柴崎岳(CDレガネス)、MF伊東純(ゲンク)、MF鎌田(フランクフルト)、MF原口(ウニオン・ベルリン)。FW大迫(神戸)。夏に欧州から日本に戻って来たDF酒井宏とFW大迫はスタメン出場。マルセイユを退団したDF長友は現在は無所属となる。

ベンチスタートになったのはGK川島、GK谷、DF室屋、DF山根視、DF昌子、DF佐々木翔、DF中山雄、MF南野、MF堂安律、MF久保建、FW古橋の11人。欧州の移籍市場のデッドラインで名門クラブのアーセナルへの移籍が決まったDF冨安、8月30日(月)に所属クラブの試合があったMF守田は初戦のオマーン戦は不参加。2戦目の中国戦のみの参戦となる。また、DF板倉が怪我で離脱してDF昌子が緊急招集された。

■　後半43分にまさかの失点

大雨の中での試合になったが予想に反してオマーンに攻め込まれる展開になった。怪我の影響でエースのMF南野がベンチスタートになった日本はなかなかチャンスを作れない。逆にオマーンは鋭いカウンターとセットプレーからチャンスを作っていく。攻め手が見つからなかった日本は前半28分にCBのDF吉田のロングフィードからMF伊東純にチャンスシーンが訪れたがシュートはキーパーの正面に飛んでしまった。

後半開始から日本はMF原口を下げて移籍先のセルティックで絶好調のMF古橋を投入する。そのままMF古橋は左SHでプレーしたがなかなか良さを出せず。勝ち点「3」が欲しい日本は後半18分にMF伊東純を下げてMF堂安律を投入。さらに後半25分にはMF鎌田を下げてMF久保建を投入する。東京五輪で息のあったプレーを見せた2人のレフティに期待が集まったがオマーンを相手にほとんど決定機を作れなかった。

スコアレスドローで終わりそうな雰囲気だったが後半43分に左サイドを崩されて失点。土壇場で先制ゴールを許した。同点ゴールを狙った日本だったが残り時間でビッグチャンスを作ることは出来ず。オマーンとは通算すると11試合目だったが初黒星を喫した。通算成績は8勝1敗2分けとなった。まさかの黒星スタートとなった日本は前回大会に続いて厳しいスタートを切った。次の2節は中国戦(中立地)となる。

■　エースのMF南野を欠いた影響

パナソニックスタジアム吹田は強い雨が降っており、水たまりが出来ている場所もあった。パスを回したい日本にとっては好ましくないピッチコンディションだったが「完敗だった。」と言うしかない試合になった。シュート数は日本が9本、オマーンは12本。CKの数も日本は3本のみ。オマーンは6本だった。後半6分には「あわやPK献上」というシーンもあった。大事な試合だったが日本は攻守とも著しく精彩を欠いた。

「ここ10年ほどの代表戦の中でもワーストクラスの試合」と言っても過言ではないほど酷い試合だった。決定機はほとんど作れず。「日本が圧倒的に攻め込みながら決定力を欠いてゴールを奪えず。その隙にセットプレーやカウンターから失点して0対1や0対2で敗れる。」というのはアジア予選でも稀に発生するが今回のオマーン戦は相手が試合の主導権を握って日本はほとんど自分たちの良さを出せなかった。

エースのMF南野を欠いた影響は大きかった。何だかんだで森保JAPANを引っ張って来た選手である。これまで大事なところでゴールを決めてチームを助けてきたがこの日はベンチスタート。こういう展開でありながら最後までピッチに立つことはなかったので「プレーできる状態ではなかった。」と考えられる。代わりに起用されたのはベテランの域に入って来たMF原口だったが前半のみでベンチに下がった。

■　次の中国戦は「Must winの試合」

夏の移籍市場で神戸に加入したFW大迫もコンディションが良くないのか、精彩を欠いた。トップ下のMF鎌田はドイツで活躍を続けて「このチームの顔の1人」になったが大事な試合でほぼ消えてしまった。後半25分までプレーしたが「ピッチ上のどこにいたのか？分からなかった。」と言えるほど存在感はなかった。「存在感はゼロだった。」と言える。頼みのFW大迫とMF鎌田がこういう出来ではチャンスすら作れない。

守備陣は難しい対応を強いられる場面が少なくなかったが後半43分までは何とか耐えた。オマーンの攻撃もラストの精度は低かったので「GK権田がビッグセーブで防ぐ。」というシーンはほとんどなかったが失点シーンはサイドから素晴らしいクロスを入れられて中のマークは外れてしまった。ファーサイドにいた2人に対してDF酒井宏とDF植田直が対応したがシュートの前の「相手の消える動き」が巧みだった。

何と表現していいのか分からないほどの最悪の試合だったがまだ1試合が終わった段階である。それなりに長丁場の戦いなので挽回は可能である。先のことを考えすぎても仕方がないのでとにかく次の試合である。中国戦に勝利して1勝1敗になれば状況は大きく変わる。逆に中国戦でも引き分け以下に終わるようだと黄色信号が灯る。幸いにして中国開催ではなくてドーハでの試合になるが「Must winの試合」である。

　→　2013/09/10 　2020年の東京五輪の開催決定に思うこと

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