■ J2の第8節J2の第8節。4勝3分けで2位と好位置に付ける水戸ホーリーホックはホームのケーズデンキスタジアムで徳島ヴォルティスと対戦した。7節を終えた時点で無敗をキープしているのはJ2の22クラブの中では水戸と甲府の2チームのみ。7試合でわずか2失点とGK松井を中心とした守備陣の奮闘が目立っている。一方の徳島は3勝3敗1分けで9位。まずまずの位置に付けている。2連勝中で水戸に乗り込んできた。
ホームの水戸は「4-2-2-2」。GK松井。DF岸田、伊藤槙、細川、志知。MF白井永、前寛之、茂木駿、木村祐。FW黒川、清水慎。3連戦の3試合目。基本となるメンバーは変わらなかったが売り出し中のDFンドカ・ボニフェイスはベンチスタート。ベテランのDF細川がスタメンで起用された。右SHのMF茂木駿は7試合に出場して2ゴール2アシスト。FW清水慎は6試合で3ゴール。新しい得点源になっている。
対するアウェイの徳島は「4-2-2-2」。GK梶川。DF藤田征、内田航、ヨルディ・バイス、内田裕。MF小西、岩尾、野村直、清武功。FW岸本、押谷。今シーズンも徳島はチーム状態や相手チームに合わせていろいろなシステムを採用しているがこの日は「4-2-2-2」を採用。FW押谷が2トップの一角で起用された。五輪世代のFW岸本はここまでの7試合で3ゴール。昨シーズンは水戸でプレーしたので古巣対決となる。
■ 終了間際に徳島が追いついてドロー試合はどちらかというと静かな展開になった。ここまでの7試合でわずか2失点とJ2屈指の堅守を誇る水戸の守備を徳島は崩しきれない。7試合で3ゴールと好調のFW岸本もなかなかいい形でボールを受けることができなかった。7試合負けなしの水戸は新・エースのFW清水慎にボールを集める。前半44分にはヘディングシュートを放ったが決めることはできず。前半は0対0で終了。ハーフタイムに突入した。
迎えた後半20分に徳島がCKを獲得すると水戸の選手のクリアボールがゴール方向に飛んで行って「あわやオウンゴール」というシチュエーションになったがバー直撃。水戸は命拾いした。すると後半32分にバイタルエリアでFW清水慎のパスを受けたFW黒川がドリブルで自ら仕掛けてキーパーと1対1の決定機を作ると落ち着いて流し込んでホームの水戸が先制に成功する。FW黒川は今シーズン初ゴールとなった。
1対0と水戸がリードして後半のアディショナルタイムに突入する。逃げ切りたい水戸だったが後半49分に右SBのDF藤田征のクロスからゴール前に上がっていたCBのDFヨルディ・バイスに決められて失点。土壇場で徳島が1対1の同点に追いついた。新加入のDFヨルディ・バイスは今シーズン2ゴール目となった。試合は1対1のドローに終わった。水戸は開幕から8試合負けなし。徳島は4試合負けなしとなった。
■ 覚醒しつつある東京世代のFW黒川水戸は目前まで迫っていた勝利を逃した。1点リードを守り切れなかったが開幕からの無敗記録は「8」まで伸びた。4節以降は1勝4分けなので開幕当初と比べると勢いは弱まっているが依然としてJ2の上位争いの中心になっている。3位に転落したが首位の山形との差は「2」のみ。これまでのシーズンは昇格争いに絡んだ経験すらほとんどない水戸がどこまで食らいつくことが出来るのか?は興味深い。
0対0の時間帯が続いたが21才のFW黒川が均衡を破るゴールを奪った。オフにFWジェフェルソン・バイアーノやFW伊藤涼が抜けた水戸は攻撃の中心になれる選手を必要としていたが東京世代のFW黒川が覚醒しつつある。試合前の時点では6試合に出場して0ゴール0アシスト。分かりやすい結果は残せていなかったが今シーズンの水戸の攻撃を引っ張っているのは期限付き移籍中のFW黒川であることは明らかである。
徳島の守備も堅かったので水戸もそれほど多くのチャンスを作れなかったがゴールシーンは独力でこじ開けた。言うまでもなく、1人で局面を打開することが出来る選手の価値は高い。FW黒川はドリブルが出来て、パスも出せて、シュートも巧み。運動量の多さにも定評のある選手なのでアタッカーとしての資質は高い。エース格になった今シーズン、水戸でどのくらいの数字を残せるのか?に注目したい。
東京五輪まであと1年と少し。メンバーはある程度は固定されてきた。彼のようにこれまでほとんど or 全く代表に絡めていない選手がここから代表に招集されて試合に出場するのは簡単なことではないがこの活躍をシーズンを通して続けることができると五輪代表入りも不可能ではない。そのためには、やはり、分かりやすい数字を残したい。「森保監督が五輪代表に呼ばざる得なくなるほどの圧倒的な数字」を残したい。
■ 大きな補強になったDFヨルディ・バイス後半49分に何とか同点に追いついて勝ち点「1」を獲得した徳島は4試合負けなしとなった。こちらは開幕5試合は1勝3敗1分け。出遅れてしまったが6節から2勝1分け。3連戦で勝ち点「7」を獲得したことで柏やFC琉球など上位陣との差を縮めることが出来た。この日は水戸の堅い守備をこじ開けられずになかなか見せ場を作れなかったがCBのDFヨルディ・バイスが敗戦の危機からチームを救うゴールを決めた。
徳島は最終ラインの要になれる選手を必要としていたがオフに実績十分のDFヨルディ・バイスを獲得できたのは大きかった。CBの人材は決して豊富なチームではないので本職はボランチのDF内田航をCBの位置で起用するケースが多くなっているがDFヨルディ・バイスとのCBコンビになると「高さ不足」などの弱点は露呈しにくくなる。開幕戦は鹿児島を相手に4失点したが2節以降は安定した守備を見せている。
徳島にとっては大きな勝ち点「1」になったが新加入のDF藤田征は早くも3アシスト目。チャンスメーカーとして欠かせない戦力になっている。当初は控えだったがたくさんのチャンスに絡んでチーム内での地位を確立しつつある。FW岸本も、FW押谷も、MF清武功も、MF野村直も、FW河田も、高さのある選手ではないので精度の高いクロスが求められるがDF藤田征の右足のキックの精度はJ2では屈指と言える。
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