■ 準決勝の1戦目アジア杯は準決勝に投入した。ここまで5連勝。苦しみながらも勝利を積み重ねてきた日本は「アジア最強」とも言われるイランと対戦した。FIFAランキングは日本が50位であるのに対してイランは29位。アジアの中では1番上の順位になる。ロシアW杯はスペインならびにポルトガルと同居する難しい組に入ったが1勝1敗1分け。GLの初戦でモロッコに勝利してポルトガルとはドロー。大きなインパクトを残した。
日本は「4-2-3-1」。GK権田(鳥栖)、DF酒井宏(マルセイユ)、DF冨安(シントトロイデン)、DF吉田(サウサンプトン)、DF長友(ガラタサライ)。MF遠藤航(シントトロイデン)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、MF堂安(フローニンゲン)、MF南野(ザルツブルク)、MF原口(ハノーファー)。FW大迫(ブレーメン)。怪我のため4試合連続でベンチスタートだったFW大迫がスタメンに復帰。それ以外の10人はベトナム戦と同じとなった。
ベンチスタートになったのはGKシュミット・ダニエル(仙台)、GK東口(G大阪)、DF三浦弦(G大阪)、DF槙野(浦和)、DF佐々木翔(広島)、DF室屋(FC東京)、DF塩谷(アル・アイン)、MF乾(ベティス)、MF伊東純(柏)、FW北川航(清水)、FW武藤嘉(ニューカッスル)の11人。FW武藤嘉は出場停止明け。FW北川航はベンチスタートになった。ボランチのMF青山敏は怪我のためすでにチームを離脱している。
■ 3対0の大勝で決勝進出を果たす。試合の序盤は日本ペースになった。攻守にアグレッシブなプレーを見せて試合の主導権を握ることに成功する。ただ、前半20分辺りを過ぎるとイランがロングスローを中心にたくさんのゴール前のシーンを作るようになった。やや押し込まれる展開になった日本だったがDF吉田とDF冨安を中心に何とかしのいだ。前半22分にはFWアズムンが抜け出して決定機を迎えたがGK権田がビッグセーブで防いだ。
0対0で迎えた後半の立ち上がりもイランが優勢だったが後半11分に左サイドを抜け出したMF南野が右足でクロスを入れるとFW大迫が頭で合わせて日本が先制に成功する。イランの選手はMF南野が倒れたプレーに対して審判に詰め寄ってアピールをしたが仇となった。さらに後半18分にもMF南野がエリア内で相手のハンドを誘ってPKを獲得。これをFW大迫が落ち着いて決めて大きな追加点を奪った。
さらに後半47分にはMF南野のパスを受けたMF原口が得意のドリブルから左足で決めてダメ押しの3点目を奪った。3対0で勝利した日本は決勝進出が決定。ザッケローニ監督が率いるUAEか、3年後に自国開催のW杯を控えるカタールのどちらかと対戦することになった。ここまで5試合連続で1点差の勝利だった森保JAPANにとって「今大会のベストゲーム」と言える完勝。アジア制覇まであと1つに迫った。
■ 3ゴールすべてに絡んだMF南野拓実戦前の予想は「アジアの国との試合は39試合負けなし」と無類の強さを発揮するイランが優勢だった。日本の識者の中にも「日本がイランに勝つのは難しい。」と考える人が少なくなかったがまさかの大勝。攻め込まれる時間帯もあったが文句なしの勝利となった。公式戦なので「とにかく勝つことが大事」ではあるが「1点差の勝利」と「3点差の勝利」は同じではない。アジア中に衝撃を与える大勝劇だった。
過去5試合と比べると段違いでいい内容のサッカーを見せたが試合の入り方が最高だった。「イラン有利」という声が多かった中、日本ペースで始まったのでイランは焦っただろう。イランはロングスローという飛び道具を持っているので押し込まれる時間帯もあったがDF吉田とDF冨安のCBコンビがしっかりと跳ね返した。特にFWアズムンとマッチアップする機会が多かったDF冨安の活躍は目立ちに目立った。
攻撃陣はここまで不発だったMF南野がついに覚醒。3ゴールすべてに絡む活躍を見せた。とにかく大きかったのは1点目になる。イランの選手が5人も同時に審判に詰め寄ってアピールをし始めた中、1人だけプレーを続けて先制ゴールをアシスト。「プレーが止まらない。」というMF南野の良さがフルに発揮されたプレーだった。2点目のPK奪取もそもそもはMF南野の守備から始まっている。守備での貢献度も高かった。
GLの2戦目のオマーン戦ではたくさん決定機を迎えながらシュートを決められず。批判の声が集まっていたがついに大舞台でチームを勝利に導く活躍を見せた。今回のイラン戦は「キャリアの中で分岐点になる試合」になるかもしれない。足りないのはゴールである。誰よりも「ゴールを決めたい。」と考えていると思うが決勝戦でチームを優勝に導くゴールを決めることが出来たら最高のエンディングになる。
■ 過大評価されていたイラン代表5試合ぶりのスタメンとなったFW大迫はまたしても2ゴールの活躍。さすがの活躍を見せた。1点目も、2点目も、FW大迫のポストワークが起点になっており、周りの選手を生かすプレーも秀逸だった。先制ゴールの場面は相手の集中力が切れたことにも助けられたが見事なヘディングシュートでネットを揺らした。満身創痍の状態だと思うがアジア制覇まであと1つに迫った。決勝戦での活躍も期待したい。
一方のイランはまさかの完敗と言える。戦前は「日本よりも格上のチーム」という声が多かったが結果は0対3。W杯で決勝Tに3度も出場している日本と未だにゼロ回のイランを比べて「イランの方が上」と評価するのはあまりにも日本代表を過小評価し過ぎている。アジア勢を相手に6年間無敗というのは素晴らしい成績と言えるが最後にアジア杯を制覇したのは39年前。「イランは過大評価されている。」と言える。
イランは攻撃のバリエーションが豊富なチームではないので「エースのFWアズムンをどのようにして止めるのか?」がポイントになったがマッチアップする機会の多かったDF冨安がほぼ完封。大会前は「DF吉田のパートナーは誰になるのか?」が注目点に挙げられていたがすっかりレギュラーに定着した。仮に決勝戦でカタール or UAEを相手に日本が勝利した場合は「DF冨安が大会MVPの最有力候補」と言える。
イランにとっては期待のストライカーであるFWアズムンは期待を大きく裏切った。前半22分にMF柴崎岳をかわして決定機を迎えたシーンは「さすが」と言えたがポジティブな印象を残したのはこのシーンくらい。空中戦の勝負もほぼDF冨安が制した。名古屋グランパスでも監督を務めた経験のあるケイロス監督になって8年目。集大成のアジア杯と言えたがイランはまたしてもアジア制覇を達成することはできなかった。
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