この作家の作品には猟奇的で不道徳なことが書かれています。 白井作品を開いたまま席を離れたら大変なことになる可能性があります。 |
白井智之(しらい ともゆき)とは、日本のR-18Gなミステリ作家。
2014年、『人間の顔は食べづらい』で第34回横溝正史ミステリ大賞の最終候補に残る。藤崎翔『神様の裏の顔』に敗れて落選したものの、選考委員の有栖川有栖と道尾秀介の猛プッシュを受け、同年に単行本化されデビュー。
続く第2作『東京結合人間』が日本推理作家協会賞候補(道尾秀介ひとりが強く推したがあっさり落選)、「本格ミステリ・ベスト10」8位、「このミステリーがすごい!」16位など話題を呼び、第3作『おやすみ人面瘡』で第17回本格ミステリ大賞候補。
2022年には『名探偵のいけにえ』で「本格ミステリ・ベスト10」1位、「このミス」「週刊文春」2位などランキング上位を席巻し、翌年の第23回本格ミステリ大賞を受賞した。
2023年も『エレファントヘッド』で「本格ミステリ・ベスト10」1位を獲得し連覇達成、米澤穂信『可燃物』の四冠達成を阻止。
特殊設定と多重解決を得意とする、新世代の本格ミステリ作家のひとりとして活躍している。
最大の特徴はそのグロテスクでアンモラルな奇想と、本格ミステリとしての論理性と意外性を両立した作風。たとえば『人間の顔は食べづらい』は食用クローン人間が生産されている世界、『東京結合人間』は男女が身体を結合して手足が4本ずつある「結合人間」になる世界を舞台に、その異様でグロテスクな設定でなければ成立しない事件と謎解きが繰り広げられる。
『東京結合人間』の帯に綾辻行人が寄せた《鬼畜系特殊設定パズラー》という言葉にその作風は象徴され、現在の特殊設定ミステリブームを牽引する作家のひとり。
他にもタイトル通り作中で14歳の少女100人が殺される連作『少女を殺す100の方法』、この作風で「食」をテーマにしているという時点でヤバいとわかる短編集『ミステリー・オーバードーズ』など、いろんな意味で強烈な作品ばかり。健全で良識的で道徳的な人にはとてもオススメできないが、単にグロテスクで悪趣味で非倫理的なだけでなく、どの作品もきっちりとした本格ミステリとして高い水準を誇る。この非倫理的な論理性が生み出す異様な読感が白井作品の最大の魅力。
どれもこれもR-18Gのタグがつく作品ばかりなので読む人を選ぶが、試しに読むなら比較的マイルドな『そして誰も死ななかった』か『名探偵のはらわた』あたりで様子を見るのもいいかもしれない。
作品名 | このミス | 週刊文春 | 本格ベスト10 | ミス読み |
---|---|---|---|---|
人間の顔は食べづらい | 圏外 | 圏外 | 2015年版21位 | 圏外 |
東京結合人間 | 2016年版16位 | 圏外 | 2016年版8位 | 圏外 |
おやすみ人面瘡 | 2017年版8位 | 圏外 | 2017年版5位 | 圏外 |
少女を殺す100の方法 | 圏外 | 圏外 | 2019年版8位 | 2019年版16位 |
お前の彼女は二階で茹で死に | 圏外 | 圏外 | 2020年版22位 | 圏外 |
そして誰も死ななかった | 圏外 | 圏外 | 2020年版5位 | 圏外 |
名探偵のはらわた | 2021年版8位 | 2020年12位 | 2021年版3位 | 2021年版20位 |
ミステリー・オーバードーズ | 圏外 | 圏外 | 2022年版18位 | 圏外 |
死体の汁を啜れ | 圏外 | 圏外 | 圏外 | 圏外 |
名探偵のいけにえ | 2023年版2位 | 2022年2位 | 2023年版1位 | 2023年版4位 |
エレファントヘッド | 2024年版4位 | 2023年4位 | 2024年版1位 | 2024年版7位 |
ぼくは化け物きみは怪物 | 2025年版9位 | 2024年6位 | 2025年版2位 | 2025年版3位 |
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最終更新:2025/01/09(木) 17:00
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