1981年青森県八戸市生まれ。筆名は本名で、在日韓国人3世だが、インタビュー等によると「自分が何世かもよくわからない」「韓国
大阪芸術大学映像学科卒で、現在は大阪市在住。学生時代は映画の道を目指していたが、卒業後は学生時代に傾倒したメフィスト賞の作品群の影響で小説を書き始め、メフィスト賞にも投稿していた。2013年、第12回『このミステリーがすごい!』大賞で一次選考通過。江戸川乱歩賞には4年連続で投稿し、3年目の2014年、第60回に「極星クラブ」で最終候補に残る。
2015年、第61回江戸川乱歩賞を『道徳の時間』で受賞。受賞時は「檎克比朗」というペンネームだったが(青森出身なので林檎の「檎」を使いたかったんだそうな)、受賞後に本名の「呉勝浩」に戻し同作でデビュー。デビュー作は選考会で辻村深月が強く推し、有栖川有栖と石田衣良が欠点を認めつつ受賞後の改稿を前提として推し、池井戸潤と今野敏が反対(池井戸はかなり強く反対したらしい)という構図だったようで、刊行後の評判はそれほど芳しくはなかった(そのため、文庫版ではさらに大幅に改稿されている)。
2作目の『ロスト』で第19回大藪春彦賞候補になると、そこからは徐々に評価を高めていき、4作目の『白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞。以降、コンスタントに新作を出すたびに高確率で何らかの賞の候補入りが続いている。2020年には『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞と第73回日本推理作家協会賞を受賞し、第162回直木賞候補にもなった。2022年には『爆弾』で「このミステリーがすごい!」「ミステリが読みたい!」ダブル1位を獲得するなど、近年の乱歩賞作家の中でも期待の新鋭として注目を集めている。
基本的にはノワール系の作風だが、『白い衝動』『スワン』のような登場人物の対話を通して重厚なテーマを追求する作品がある一方、『雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール』のような色々とぶっ飛んだ作品もあり、新本格やメフィスト賞に原体験があるということで『蜃気楼の犬』『ライオン・ブルー』のような警察小説に非常にトリッキーな本格ミステリ的趣向を組み込んだりしているなど、作風は多彩。デビュー作から読むよりは気になった作品から手に取るのをオススメしたい。
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最終更新:2024/12/23(月) 10:00
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