古泉迦十(こいずみ かじゅう)とは、日本の小説家である。代表作は『火蛾』。
1975年生まれ。2000年に『火蛾』にて第17回メフィスト賞を受賞しデビューする。ちなみにそれ以上のプロフィールは一切公表されていない覆面作家。
『火蛾』はイスラム神秘主義(スーフィズム)を題材にした幻想的な本格ミステリとして高い評価を受け、2001年の「本格ミステリ・ベスト10」では2位を、「このミステリーがすごい!」では14位を獲得。第1回本格ミステリ大賞候補にもなった。
しかしその後、第2作として『崑崙奴』というタイトルが予告されたものの、作品発表は短編のひとつもないまま途絶え、消息すら不明の状態が続いていた。
そして10年以上の年月が流れ、2011年6月17日に事態は急変する。
メフィスト賞同窓会(受賞者同士の会合)にて、森博嗣や氷川透らとともに古泉迦十が出席。汀こるもの先生に応じてサインをし (なにやってんですか、こるものさん)復活宣言をしたことで一部に激震が走る。
……しかしその後、再び10年以上消息は途絶える。
前回の生存報告から干支が一回りした2023年5月。なんと『火蛾』が刊行から23年を経て講談社文庫から文庫化された。とうの昔に絶版となっていた講談社ノベルス版は古書価がそこそこ高騰していただけに、新しい読者には嬉しいプレゼントとなった。なお、作品の雰囲気とそれを反映した落ち着いた装幀をぶち壊しにする「今まで文庫にしていなくてすみませんでした!!」というオビは、ノベルス版読者の間でひとしきり物議を醸した。
さらにタイトルだけ予告されたまま幻となっていた『崑崙奴』は、時期は未定ながら星海社からの刊行が改めて予告される。
そして1年半後の2024年11月、ついに『崑崙奴』が星海社FICTIONSから本当に刊行された。古泉迦十、実に24年ぶりの復活である。
四半世紀を経て帰ってきた古泉迦十。3作目はまた四半世紀後、なんてことにならないことを祈りたい。
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4 ななしのよっしん
2015/10/03(土) 23:15:11 ID: xquB/KHtl/
火蛾は内容もだけど装丁っつーか表紙の手触り面白かったね
次回作は「崑崙奴」ってタイトルだけはずいぶん前から出てた気がする
5 ななしのよっしん
2021/05/04(火) 10:12:07 ID: OLo7OeZSiI
『火蛾』の文中に、主人公を罵る言葉で「お前は孩児か?」という言葉が出てきたんだけど、
現在世の中で「障害を持った児童の略称」として用いられている「ガイジ」って、実はこちらが本当の語源なのかな?
西遊記でも「紅孩児」というキャラクターがいるし。
6 ななしのよっしん
2024/11/27(水) 20:14:59 ID: bqTQ2up3TO
マジか、新作出たのか
火蛾は知る人ぞ知る……というか誰も知らない……
多分、メフィスト賞を上から順に制覇する企画でもした人じゃないと手に取らない埋もれた作品だけど、
幻想的な雰囲気で読後感が凄く良かった記憶がある
新作も読んでみようかな
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最終更新:2024/12/23(月) 10:00
最終更新:2024/12/23(月) 10:00
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