ViVid Strike! の良さは超えてくること。
1話、4話、8話、そして今回の10話と
各回で今までのベストを超えてくる展開が素晴らしいのだ。
まず1話前半のフーカを中心に醸し出される
ドヤ街的空気(またはあしたのジョー的)のインパクト。
往年のボクシングマンガとなのは世界を混ぜる事を期待させる
見せ方で個人的にはとても良いツカミだった。
次に1話のインパクトが凄かったと思っていたら、
4話のリンネの過去に起こった一連の出来事の見せ方が
(いじめと家族の死といじめの報復)
1話のインパクトを超えてきた。
いじめの陰湿さと陰湿さを吹き飛ばす血の報復に
いじめた側も視聴者も戦慄を覚えたはずだ。
4話でViVid Strike! の本気が見えたと思っていた。
4話の見せ方が極まっていたと思ったら、
8話のリンネとヴィヴィオの戦いの見せ方(コンテの飯野まことさんの良仕事)
及び話の組み立て方に驚いた。
1クールものだから、順当にリンネとフーカが勝って
二人がリングの上で因縁を払拭するのかと思っていたら、
執念に勝るヴィヴィオがリンネを打ち倒す。
意外な結果と展開に感じた。
そしてフーカとリンネがどう決着をつける展開にするのかと思ったら
9話でアインハルトから自身との対戦チャンスをかけた野試合を提案。
リンネが提案を受け入れ、9話ラストから10話にかけて戦う。
大会に拘らなくてもいい。この展開の転がせ方は舌を巻いた。
そして10話はフーカとリンネの本音合戦。
フーカは自分を救ってくれた(笑いと人として)リンネに対する思いをぶちまける。
対するリンネはフーカと別れた後に起こった事件で閉ざし続けた心について
自分が嫌いになってしまったことについてぶちまける。
互いの本音が拳の応酬と容赦なく振り続ける土砂降りによって
二人の感情がぐちゃぐちゃになるような感じで描かれていたのが素晴らしかった。
10話もまた8話のインパクトを超えてきたかのような見せ方だった。
特にリンネが「私は世界中で、誰より私が嫌いなの」という言葉に衝撃を覚えるフーカ。
次にフーカとリンネのお互いの拳がクロスカウンターとなってぶつかり合う。



フーカ、リンネ。お互いに顔に線(打撃の傷)が入ったアップに感情を動かされるし、
その後のクロスカウンターも、あしたのジョーからの拝借というのも熱い展開に彩りを添える。
戦い・格闘技の見せ方も素晴らしければ、
フーカとリンネの感情ののっけかた、見せ方、互いの心の揺り動かし方が上手くて
見ているこちらの心がグイグイ引っ張られてくる。
1話で驚き、4話でもっと驚き、8話でさらに驚き、10話で驚く。
オリジナルアニメの見所は物語展開がわからないことだ。
そのわからない所を知りたいと思い展開の予想をする。
この予想を超えてくるところがViVid Strike! の魅力なのだと思う。
それにしてもフーカにここまで言われても、
「私に構わないで」のリンネの鉄板な閉じた心はどうフーカがこじ開けていくのか。
来週が楽しみ。
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