感想 未来警察ウラシマン #13「過去にささったトゲ」
なかむらたかし:作画監督 真下耕一:絵コンテ・演出。
来週の11/13日まで無料で見られます。
真下さんの大胆な色使いや、大人の女の描き方に感銘を覚えつつ
80年代序盤のなかむらさんの作画に惚れ惚れした13話。
アニメって、作画と演出が合致した時にその面白さを最大限発揮すると思う。
古くは世界名作劇場の高畑さんと宮崎さん・小田部さん。
ガンダム・イデオンにおける、富野さんと安彦さん・湖川さん。
他にも、機甲戦記ドラグナーや魔神英雄伝ワタルにおける福田己津央さんと中村プロ回。
最近でいえば、長井龍雪さんと田中将賀さんとか例を挙げればキリがないが、
このなかむらたかしさん作画と真下耕一演出も、この例に挙げられるだろう。
高橋良輔さんが、演出家の仕事は絵描きとなるパートナーを見つけられるかどうか
みたいな事をいっていたが、これは正にアニメ作りにとってはそうなのだろう。
演出家とアニメーターががっちり組んで作られたアニメは強い。
さてなかむらたかしさんのアニメーターの仕事といえば、
ゴールドライタン41話の大魔神の涙が代表作として扱われる事も多い。
確かに一人原画・作画監督をしているからその見方も同意できる。
ただ同じゴールドライタンのなかむらたかし作画の他の回を比べた場合、
48話の標的マンナッカーの方が大魔神の涙より面白いと私は思う。
それは話と演出の違いであり、ライタンの48話は真下さんが演出している。
48話はなかむらさん以外にも原画がいるので
なかむら純度としては落ちるのはわかるのだが、面白いのは48話。
今から見れば、子供向けフォーマットを遵守した話だった大魔神の涙と
主人公と敵幹部の逃避行からの正義の悪の相対を説く話にまで昇華し
子供向けフォーマットに踏みとどまりつつ、その壁を超えた標的マンナッカー。
私個人としては48話の方が展開も面白く、その分作画の効果も物語に跳ね返る。
今回のウラシマンを見て、演出と作画が高度にシンクロした作品は
面白いんだなぁと改めて思い知らされた。
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