原作を既読でも、アニメ側の記事を書くのですが
この作品は原作・原作者視点になってしまいますね。
今回はバカ王子編の最後となります。
彼がなぜバカ扱いされるのかがわかる話です。
最後のオチも含めて、うまく締めくくりました(改変ありですが)
それでは第3話の感想です。
感想冨樫義博のブラックユーモア
今回で王子編は終了です。
多分アニメから入った人は、今回で王子の話が終わる事は想定していないと思います。
そして地球はドグラ星の支配されるオチは、冨樫義博らしい展開です。
実にブラック。ブラックユーモアな展開です。
この作品の原作者、冨樫義博の魅力はこのブラックユーモアにあります。
大事そうに扱っていたキャラクターを平然とあっけなく殺す(これはH×Hに顕著)
ものすごく捻くれたキャラクターを描いたり、皮肉の利いた話を展開させる。
幽遊白書では霊界と魔界では実は正義だと思われていた霊界の方が
どうしようもない部分がある事を描くなど、
冨樫作品はとにかくウィット・皮肉・エスプリが利いています。
私より冨樫信者曰く「彼はキャラクターを全く愛していない。まるで手駒」とまで言います。
この冨樫キャラの手駒感というのは、彼のゲーム好きから来ていると思います。
こうした彼の作品では、「実は○○だった」オチがとても大きい。
でも唐突な展開も見せながらも伏線をきちんと張る点は、ストーリーテラーなんですよね。
今回の「実は全て王子の計画」だったオチは冨樫作品のオチでも中々に上手いです。
レベルEはストーリーテラーとしての冨樫義博の力が、とても円熟しているので
物語展開の絶妙さに関しては期待して良いと思います。
アニメで映えたメイキングビデオ
今回面白かったのは、王子の行動を追った「王子日記」の演出でしたね。
絶妙なテロップやカメラ割りが王子の仕組んだ計画のコミカルさを表現していました。
この部分に関しては、アニメという映像表現ならではと感じました。
一見劇中劇なんだけど、メイキングでもあり、ぶっちゃけドッキリカメラです。
妖怪から宇宙人へ
もう一つ原作者視点で語りますと
幽遊白書では人間の対比として妖怪・魔族を描いていましたが
レベルEでは人間の対比として宇宙人が描かれています。
つまり冨樫にとっては作品の描きたい世界と共に
人間を対比させている存在を変化させているのでしょう。
http://nontananime.blog33.fc2.com/blog-entry-236.html
幽遊白書では最初、妖怪・魔族が悪者として描かれましたが、
作者の成長と共に善悪二元論の作品世界では飽き足らなくなったのでしょう。
段々と妖怪=悪者の側面は消え、人間や霊界と等価値に描かれていきます。
レベルEでは宇宙人も人間も全く同じ地平線上に位置して描かれています。
そして宇宙人であっても極めて人間的である点も今回の3話で描かれていました。
冨樫にとっては人間を描くより、人間と対比させて妖怪や宇宙人を描く事が
作家としてのテーマなのでしょうね。何にしても人間にとって異物の存在です。
冨樫にとって異物とは何なのでしょうか。
H×Hでは人間も異物もより等価になっている点も注目です。
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感想冨樫義博のブラックユーモア
今回で王子編は終了です。
多分アニメから入った人は、今回で王子の話が終わる事は想定していないと思います。
そして地球はドグラ星の支配されるオチは、冨樫義博らしい展開です。
実にブラック。ブラックユーモアな展開です。
この作品の原作者、冨樫義博の魅力はこのブラックユーモアにあります。
大事そうに扱っていたキャラクターを平然とあっけなく殺す(これはH×Hに顕著)
ものすごく捻くれたキャラクターを描いたり、皮肉の利いた話を展開させる。
幽遊白書では霊界と魔界では実は正義だと思われていた霊界の方が
どうしようもない部分がある事を描くなど、
冨樫作品はとにかくウィット・皮肉・エスプリが利いています。
私より冨樫信者曰く「彼はキャラクターを全く愛していない。まるで手駒」とまで言います。
この冨樫キャラの手駒感というのは、彼のゲーム好きから来ていると思います。
こうした彼の作品では、「実は○○だった」オチがとても大きい。
でも唐突な展開も見せながらも伏線をきちんと張る点は、ストーリーテラーなんですよね。
今回の「実は全て王子の計画」だったオチは冨樫作品のオチでも中々に上手いです。
レベルEはストーリーテラーとしての冨樫義博の力が、とても円熟しているので
物語展開の絶妙さに関しては期待して良いと思います。
アニメで映えたメイキングビデオ
今回面白かったのは、王子の行動を追った「王子日記」の演出でしたね。
絶妙なテロップやカメラ割りが王子の仕組んだ計画のコミカルさを表現していました。
この部分に関しては、アニメという映像表現ならではと感じました。
一見劇中劇なんだけど、メイキングでもあり、ぶっちゃけドッキリカメラです。
妖怪から宇宙人へ
もう一つ原作者視点で語りますと
幽遊白書では人間の対比として妖怪・魔族を描いていましたが
レベルEでは人間の対比として宇宙人が描かれています。
つまり冨樫にとっては作品の描きたい世界と共に
人間を対比させている存在を変化させているのでしょう。
http://nontananime.blog33.fc2.com/blog-entry-236.html
幽遊白書では最初、妖怪・魔族が悪者として描かれましたが、
作者の成長と共に善悪二元論の作品世界では飽き足らなくなったのでしょう。
段々と妖怪=悪者の側面は消え、人間や霊界と等価値に描かれていきます。
レベルEでは宇宙人も人間も全く同じ地平線上に位置して描かれています。
そして宇宙人であっても極めて人間的である点も今回の3話で描かれていました。
冨樫にとっては人間を描くより、人間と対比させて妖怪や宇宙人を描く事が
作家としてのテーマなのでしょうね。何にしても人間にとって異物の存在です。
冨樫にとって異物とは何なのでしょうか。
H×Hでは人間も異物もより等価になっている点も注目です。
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