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西行法師の生きた時代(その2)

やがて、武士が台頭し平氏と源氏の争う時代となっていきます。
西行はまさしく、「平家物語」の時代を生きた人物であり、保元の乱、摂関家の没落、平氏の台頭・没落、やがて鎌倉時代へと移行する時代の渦中にあったのです。

令和四年杵築大社紅葉4

「平家物語」の冒頭部分はあまりにも有名です。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。



僕も過去は何度か読もうと挑戦していますが、いつも途中で挫折しています。
ですが、この栄枯盛衰の時代を描いた物語は、いつの世にも通底するものがあるのかもしれません。
いま自分が生きているこの時代にも栄枯盛衰は数え切れないほどあります。

紅葉カエデ井の頭池

栄枯盛衰だけではありません。
崇徳院は鳥羽院との骨肉の争いののち、讃岐に配流されそこで憤死された。
崇徳院の激しい怒りと悔恨の思いを西行はどのように受け止めたであろうか。

< つづきます >

Tag : 文化歴史読書和歌

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