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群青に雲掃く朱夏の國大和

「群青に雲掃く朱夏の國大和」

群青に雲掃く朱夏の國大和

太田鴻村の俳句です。
生没年1903 〜 1991のため、明治~平成に亘って生きた人物です。

朱夏というのは、夏を意味します。
五行思想で、朱を夏に充てるため出来た言葉のようです。
人生の期を示すこともあります。
青春期・朱夏期・白秋期・玄冬期・・・のような感じですが、この場合は単純に「夏」という意味でしょう。

「大和は 国のまほろば たたなづく 青がき
山ごもれる 大和し 美 (うるわ)し」

倭建命の歌ですが、幾重にもかさなりあった青い垣根のような山やまにかこまれた大和、を讃えています。
「群青に雲掃く」という言葉もここから来ているのでは、と思います。
垣根のように連なった山々は、雲を刷いた(掃いた)ように見えたのでしょう。

入道雲

「朱夏の國」はいかなる意味か・・・入道雲が連なった山々を想起させたので、夏に詠んだ歌だともとれますが。
まさか、人生期で「働き盛りの壮年期」を充てた訳ではないと思いますが。

いずれにしても、この歌もまた大和を讃えた句であると思います。

Tag : 文化多摩歴史武蔵野読書和歌俳句

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