■ バラ色のオフになっている???川崎Fは最終節で鹿島を追い抜いて奇跡的な逆転優勝を飾った。劇的な形で初タイトルを獲得したがその後に行われたJリーグのアウォーズではFW小林悠がMVPと得点王とベストイレブンの三冠を達成。DF車屋、DFエウシーニョ、MF中村憲の3人もベストイレブンに選ばれている。惜しくもDF谷口彰はベストイレブンから漏れたがJリーグの1年の締めくくりとなるアウォーズでも川崎Fは大きな存在感を発揮した。
現在進行中のE-1 サッカー選手権でも川崎Fの選手の頑張りが目立っている。初戦の北朝鮮戦はDF車屋、DF谷口彰、FW小林悠の3人がスタメン出場。MF阿部浩が途中出場を果たした。続く2戦目の中国戦ではスタメン出場したMF大島僚が前半途中で負傷交代するアクシデントが発生。残念な形で離脱することになったが後半の終了間際にFW小林悠が先制ゴールを決めるなどヒーローになったのは記憶に新しい。
「国内リーグで結果を残したチームの選手を多く代表に抜擢する。」というのは代表チームを作るときの常套手段の1つと言える。4年前の東アジアカップのときは優勝に大きく貢献したFW柿谷(C大阪)やMF山口蛍(C大阪)やFW大迫(ケルン)やMF青山敏(広島)やDF森重(FC東京)などがザックJAPANに定着してそのままブラジルW杯のメンバーに選ばれたがFW小林悠、DF谷口彰、DF車屋などは大きなチャンスを迎えている。
■ ここまではoutのニュースが中心ポジティブな話題が多い「バラ色のオフ」に見えるがオフの移籍市場では意外とおとなしい。ルヴァン杯を制覇した直後のC大阪やJ1昇格を決めた直後の長崎のようにJ1初優勝を決めた直後に多くの移籍話がメディアを賑わせるかに思えたがほとんどなかった。現時点ではMF原川(鳥栖)の完全移籍での放出、MFハイネルやMF狩野やMF大塚やDF井川の契約満了などoutのニュースが非常に多くなっている。
そんな中、ここに来て東京世代のMF三好には「札幌への期限付き移籍」のニュースが流れており、同じ東京世代のMF板倉にも「仙台への期限付き移籍」のニュースが流れている。ともに5月に行われたU-20W杯の本大会のときに日本代表に選出されているクラブ期待の星である。今シーズンは出場機会に恵まれなかったので「他クラブに修行に出ること」は十分に予想されたことであるが具体的な話が出てきた。
さらに後半戦に大きな存在感を発揮したMF家長に対しても古巣のG大阪が興味を示している。G大阪ならびにC大阪がMF家長に興味を示すのは「Jリーグの移籍市場の風物詩」になっているので「またか・・・。」という話になるが宇宙人的な考え方を持つ選手なので電撃移籍があっても不思議はない。普通に考えると「このタイミングで川崎Fを離れることは考えにくい。」が何を考えているのか分かりずらい選手である。
■ 情報が少ないので心配する声もあるが・・・。逆にinのニュースは少ない。ユニバーシアード代表で優勝メンバーになったMF脇坂(阪南大)とMF守田(流通経済大)の2人には「即戦力」の期待がかかるが他に名前が挙がっているのはタイ代表のFWティーラシン(ムアントンU)、DF岩波(神戸)、FW大久保(FC東京)くらい。ただ、DF岩波は「浦和への移籍が濃厚」で、FW大久保に関しては高額な年俸や移籍金が必要になることを考えると「1年での復帰」は考えにくい。
「FW小林悠の負担を軽減できるCF」は今オフの最大の補強ポイントの1つなので181センチのFWティーラシンは十分にあり得る話である。「提携枠」になるので「外国人枠」ならびに「アジア枠」にはカウントされないのは大きなメリットである。タイのスーパースターなので興行的な部分でもチームにプラスの効果をもたらすことができると思うが現実的な加入のニュースがFWティーラシンのみというのは寂しい。
なので「今オフの川崎Fはヤバいのでは?」、「アジア制覇のためにはもっと積極的に補強を行った方がいいのでは?」という声も聞こえてくるようになった。意外な流れになっているのは確かであるがそれでも「このまま終わる。」とは考えにくい。あり得ないと言っても過言ではないだろう。何と言ってもリーグ制覇を果たしたことで(均等分配金を含めると)20億円以上のマネーを手に入れているクラブである。
■ 負け組になることはあり得ない。札幌や名古屋や広島あたりは日本屈指の大都市で活動しているクラブであり、かつ、地域に大きな影響力を持つメディアを抱えているので良くも悪くも補強に関する情報が漏れやすい。仙台や福岡なども「情報が漏れやすいクラブ」と言えるが川崎Fはこのあたりのチームとは事情が大きく異なる。日本でも指折りの大都市で活動しているが「大本営」と言われるくらいの有力な地元メディアは抱えていない。
また、いい意味で「口の堅いフロント」なので過去を振り返っても「川崎Fが獲得を狙っている選手」の名前が早い段階から漏れ聞こえるケースは少ない。したがって、「移籍市場で苦戦をしている。」であったり、「積極的な動きを見せていない。」のではなくて、「動きは見せているがほとんど外部に漏れていないだけ」と考えるのが自然である。川崎Fの動向を心配したり、揶揄してもあまり意味がないように感じる。
何と言っても莫大な額のDAZNマネーを手に入れているクラブである。何だかんだでサッカー界は「お金」で解決する話が多い世界である。当然、ACLの出場権を獲得したことも選手にとっては魅力のある話で、多くの試合が満員で埋まる等々力陸上競技場の雰囲気も川崎Fからオファーを受けた選手にとっては大きな魅力になる。なので、今オフの川崎Fが負け組になることはあり得ないレベルの話である。
2017/12/06 【アウォーズ】 「Jリーグの優秀選手賞に選ばれても良かったのでは?」と思う選手(8名)を挙げてみた。 (2017年版)
2017/12/06 【アウォーズ】 投票数が全体4位のFW小林悠(川崎フロンターレ)のMVPは妥当か?
★ 現在の投票数 → 61票
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