■ 残りは4節今シーズンのJ1はACLの出場権争いも熾烈を極める。「ACLに出場すること」をクラブとしての大きな目標に掲げているチームはたくさんあるので出場権を獲得できたら名誉な話であるが今シーズンに関しては「DAZN効果」で賞金や分配金の額が激増しているので3位以内(あるいは4位以内)に入ることができると莫大なお金を手に入れることができる。クラブが財政的に潤うことも同じくらい大きな魅力と言える。
傾斜分配金は1位が約15億円、2位が約7億円、3位が約3.5億円、4位が約1.8億円と言われている。順位報酬も1位が3億円、2位が1億2,000万円、3位が6,000万円と言われているので1位なのか?2位なのか?3位なのか?4位なのか?5位以下なのか?の差はとてつもなく大きい。目の前にニンジンがぶら下がっている状態なので「ACLの出場権争い」と「賞金をめぐる争い」は最後まで白熱することは間違いない。
J1は残り4節となったが首位の鹿島が勝ち点「64」、2位の川崎Fが勝ち点「62」、3位の横浜FMが勝ち点「55」、4位のC大阪と5位の柏が勝ち点「54」、6位の磐田が勝ち点「51」となる。勝ち点「46」で7位の浦和、勝ち点「44」で8位の鳥栖も「3位以内の可能性」を残すが現実的には上の4チームを全て抜いて3位の座を射止めるのは難しい。「ACLの出場権争いは磐田までの6チームに絞られた。」と言える。
■ 3位の座をめぐる争いはし烈一方、首位の鹿島と4位のC大阪の差は「10」、2位の川崎Fと4位のC大阪の差も「8」なので、上位2チームは2018年のACLの出場権をほぼ手中におさめつつある。上位2チームが3位以下を大きく引き離している状態なので鹿島と川崎Fが4位以下に転落する可能性は相当に低い。結局、ACLの出場枠のうちの2枠はすでに鹿島と川崎Fで決まりかけているので最後の3つ目の椅子をめぐって4チームが争う形になっている。
4チームとも最近の成績はそこまで良くないがオフに主力選手が大量に流出して「降格候補の一角」に挙げる人が多かったことを考えると横浜FMの頑張りは称賛に値する。エースのMF齋藤学を怪我で欠く中、直近の試合は首位の鹿島にホームで勝利。上位対決に勝利したことでついに3位とACL圏内に浮上した。2013年のJ1で2位になって久々にACLの出場権を獲得しているが出場できれば2014年以来となる。
柏はここ3試合勝ちなし。25節からずっと3位をキープしてきたがついに5位転落となった。直近の試合は1対0とリードして後半のアディショナルタイムを迎えたが後半48分にMFマテウスにFKを決められて失点。17位の大宮を相手に痛恨のドローとなった。28節が甲府戦(H)、29節が札幌戦(A)、30節が大宮戦(A)ということで下位との3連戦だったが3試合でまさかの0勝2敗1分け。取りこぼしたことで難しい状況になった。
磐田は2005年以来のACL出場を目指しているがこのチームもサプライズの1つに挙げられる。MF中村俊が攻撃の中心として素晴らしい活躍を見せているがGKカミンスキーを中心とした堅い守備も光る。ここ5試合は2勝3分け。最下位の新潟を相手にホームで引き分けに終わるなど勝ちきれない試合が増えてきたが29節の静岡ダービーの3対0の勝利は圧巻だった。攻守のバランスが非常にいいのが今シーズンの特徴である。
■ 有利なのはセレッソ大阪昇格1年目ながら旋風を巻き起こしているC大阪は一時は首位に立つなど初タイトルの期待がかかったが夏以降に失速。優勝争いからは脱落してしまったがここに来て2連勝。ようやくMF清武がケガから復帰してきてスタメンでプレーできるようになるとチームは2連勝。ルヴァン杯も準決勝で宿敵のG大阪を相手に劇的な形で決勝進出を決めたので、再び、チームとしての勢いが出てきた。チーム状態は上がっている。
3連敗を喫してACLの出場権争いから脱落しかけた時期もあったがここに来ての2連勝。息を吹き返したが表1のとおり、日程的に極めて有利なのはC大阪である。31節が大宮戦(H)、32節が横浜FM戦(A)、33節が神戸戦(H)、34節が新潟戦(A)となるので、言うまでもなく32節の横浜FMとの直接対決が最も重要な試合になるが17位の大宮、18位の新潟との試合を残している。この2試合は勝ち点「3」を計算しやすい。
残り4試合の対戦相手の平均順位は12.00。これは18クラブの中で14位タイとなる。3位の横浜FMは31節が磐田戦(A)、32節がC大阪戦(H)、33節が仙台戦(A)、34節が浦和戦(A)なのでハードな日程になっている。5位の柏は4試合中3試合がホーム戦となるのは大きいが31節が川崎F戦(H)、32節が磐田戦(H)、33節が鹿島戦(A)、34節が広島戦(H)なので相当に厳しい。広島は16位ではあるが地力はある。
6位の磐田は31節が横浜FM戦(H)、32節が柏戦(A)、33節が鳥栖戦(A)、34節が鹿島戦(H)なので難敵との対戦が続いていく。とにもかくにも最初の横浜FM戦である。MF中村俊にとっては古巣との対戦になるがACLの出場権を賭けた大一番になる。残り4試合の対戦相手の平均順位は磐田が4.25でリーグ1位、柏が6.25でリーグ3位、横浜FMが7.25でリーグ4位。4チームの争いは4位のC大阪が有利な状況である。
表1. 残り4試合の対戦相手の平均順位 (30節終了時点)
ランク | クラブ名 | 平均順位 | 31節 | 32節 | 33節 | 34節 |
1 | 磐田 | 4.25 | 横浜FM | H | 3 | 柏 | A | 5 | 鳥栖 | A | 8 | 鹿島 | H | 1 |
2 | 浦和 | 5.50 | 広島 | A | 16 | 鹿島 | A | 1 | 川崎F | H | 2 | 横浜FM | H | 3 |
3 | 柏 | 6.25 | 川崎F | H | 2 | 磐田 | H | 6 | 鹿島 | A | 1 | 広島 | H | 16 |
4 | 横浜FM | 7.25 | 磐田 | A | 6 | C大阪 | H | 4 | 仙台 | A | 12 | 浦和 | A | 7 |
5 | 鹿島 | 7.75 | 札幌 | A | 13 | 浦和 | H | 7 | 柏 | H | 5 | 磐田 | A | 6 |
6 | 札幌 | 8.00 | 鹿島 | H | 1 | 清水 | A | 14 | G大阪 | A | 9 | 鳥栖 | H | 8 |
7 | 大宮 | 8.25 | C大阪 | A | 4 | 仙台 | A | 12 | 甲府 | H | 15 | 川崎F | A | 2 |
7 | 広島 | 8.25 | 浦和 | H | 7 | 神戸 | A | 10 | FC東京 | H | 11 | 柏 | A | 5 |
9 | 川崎F | 9.50 | 柏 | A | 5 | G大阪 | H | 9 | 浦和 | A | 7 | 大宮 | H | 17 |
9 | G大阪 | 9.50 | 仙台 | H | 12 | 川崎F | A | 2 | 札幌 | H | 13 | FC東京 | A | 11 |
11 | 新潟 | 10.25 | 鳥栖 | H | 8 | 甲府 | H | 15 | 清水 | A | 14 | C大阪 | H | 4 |
12 | 仙台 | 11.00 | G大阪 | A | 9 | 大宮 | H | 17 | 横浜FM | H | 3 | 甲府 | A | 15 |
13 | FC東京 | 11.75 | 清水 | H | 14 | 鳥栖 | A | 8 | 広島 | A | 16 | G大阪 | H | 9 |
14 | C大阪 | 12.00 | 大宮 | H | 17 | 横浜FM | A | 3 | 神戸 | H | 10 | 新潟 | A | 18 |
14 | 鳥栖 | 12.00 | 新潟 | A | 18 | FC東京 | H | 11 | 磐田 | H | 6 | 札幌 | A | 13 |
16 | 神戸 | 12.25 | 甲府 | A | 15 | 広島 | H | 16 | C大阪 | A | 4 | 清水 | H | 14 |
17 | 清水 | 13.00 | FC東京 | A | 11 | 札幌 | H | 13 | 新潟 | H | 18 | 神戸 | A | 10 |
18 | 甲府 | 14.25 | 神戸 | H | 10 | 新潟 | A | 18 | 大宮 | A | 17 | 仙台 | H | 12 |
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