サッカーコラム J3 Plus+　

■　復活した横浜ダービー

兵庫県にある滝川第二高校出身で1995年に横浜フリューゲルスに入団。横浜Fマリノスや柏レイソルや大宮アルディージャでもプレーした元日本代表の波戸康広選手の引退試合が2014年1月18日(土)に思い出の詰まった三ツ沢球技場で開催された。横浜FMの現役ならびにOBで構成された「マリノスAll Stars」と、横浜フリューゲルスのOBで構成された「波戸Friends」の対戦となったが、DF波戸は前半は「波戸Friends」でプレーして、後半は「マリノスAll Stars」でプレーした。

「マリノスAll Stars」の監督は水沼貴史氏で、GK榎本達也、DF中西永輔、DF小村徳男、MF柳想鐵、MF佐藤由紀彦、MF遠藤彰弘、FW久保竜彦、MF中村俊輔、FW岡山一成、DF波戸康広、FW坂田大輔、MF外池大亮、MF平間智和、MF端戸仁、MF清水範久、FW安永聡太郎、GK榎本哲也、DF中澤佑二、DF栗原勇蔵、MF河合竜二が参加した。DF波戸が横浜FMでプレーしたのは「1999年-2003年の途中まで」と「2010年&2011年」なので、7年半もプレーしている。4年だけだった横浜Fよりも在籍期間は長かった。

一方の「波戸Friends」の監督はゲルト・エンゲルス氏で、GK楢崎正剛、DF森山佳郎、DF渡邉一平、DF大嶽直人、MF山口素弘、MF三浦淳寛、MF永井秀樹、FW吉田孝行、FW前田治、DF波戸康広、DF前田浩二、MF原田武男、FW服部浩紀、GK佐藤浩司、DF奥野誠一郎、MF高田昌明、DF中田一三、FW久保山由清、MF佐藤一樹、DF佐藤尽というメンバーが集まった。エンゲルス氏は滝川第二高校のコーチをしており、DF波戸とFW吉田孝を横浜Fに引っ張ってきたのもエンゲルス氏なので、2人にとっては恩師となる。

■　4対3でマリノスが勝利!!!

メンバーを見ると一目瞭然であるが、横浜FMの方が平均年齢は若い。横浜FM側にはFW坂田、MF中村俊、MF河合、DF中澤、DF栗原、GK榎本達など、まだまだ一線級で活躍している選手がたくさんいるが、横浜Fの方は、クラブ自体が消滅していることもあって、DF森山、DF渡邉、DF大嶽、MF山口素、MF三浦淳など、現役を引退して指導者や解説者として活躍している選手が多くなっている。相当なハンディがあったが、先制したのは横浜Fの方で、前半43分にDF波戸のクロスを起点にFW吉田孝が決めて先制に成功する。

しかし、後半1分にMF端戸が決めて横浜FMが1対1の同点に追い付くと、後半6分に試合の主役であるDF波戸がヘディングシュートを決めて2対1と逆転に成功する。後半は完全に横浜FMペースとなると、後半30分にもセットプレーの流れからDF波戸が決めて3対1とリードを広げる。2点ビハインドとなった横浜Fだったが、後半37分にFW久保山のゴールで1点差に迫ると、後半39分には右サイドのFW吉田孝のクロスからMF佐藤一が決めて3対3の同点に追い付く。FW吉田孝は1ゴール1アシストの活躍だった。

試合はこのまま3対3で終わりそうな雰囲気もあったが、後半46分にMF中村俊の浮き球のパスを受けたDF波戸が相手DFをかわして、さらにはキーパーの動きの逆を取った技ありのシュートを決めて4対3と横浜FMが勝ち越しに成功する。試合はこのままのスコアで終了。結局、トップリーグで17年間プレーして、J1通算では356試合で2ゴールで、日本代表でも15試合でノーゴールと点取り屋ではなかったDF波戸が自身の引退試合で後半だけで3ゴールを挙げる活躍を見せて横浜FMが4対3で競り勝った。

横浜FMと横浜Fの関係というのは、かなり特殊である。「さいたまダービー」であったり、「大阪ダービー」であったり、「静岡ダービー」であったり、他のダービーもサポーター同士が熱くなりがちであるが、横浜Fが吸収合併されるという最悪な結末を迎えたので、横浜FMのサポーターも、横浜Fのサポーターも、複雑な感情がある。特に横浜Fや横浜FCのサポーターはモヤモヤした気持ちを持ち続けていると思うが、この試合は、DF波戸という選手の人柄も関係していると思うが、和やか雰囲気で行われた。


　続きをメルマガ(J3+メルマ)で読む。
　登録方法(Q&Aなど)

---

◆　まとめ

#702 波戸康広選手の引退試合 (2014/2/7)

　　・復活した横浜ダービー
　　・4対3でマリノスが勝利!!!
　　・マリノス側の思い出の選手
　　・フリューゲルス側の思い出の選手
　　・日韓W杯のメンバーからは惜しくも落選

　→　1月18日(土)に三ツ沢球技場で元日本代表のDF波戸の引退試合が行われました。横浜FのOBが中心になったチームと横浜FMのOBが中心となったチームの対戦となりましたが、4対3で横浜FMが勝利して、主役であるDF波戸がハットトリックを上げる活躍を見せました。トルシエジャパンのときは日本代表でも活躍しましたが、運動量が豊富で、スピードもあって、優秀なアウトサイドの選手でした。


　続きをメルマガ(J3+メルマ)で読む。
　登録方法(Q&Aなど)