■ オフの補強を評価する難しさ1月も中旬に入ったが、Jリーグの移籍市場はまだまだ活発な動きを見せており、連日、メディアからinやoutの話が続々と伝えられている。プレーオフが導入された関係で、2012年から「J2の方が早くレギュラーシーズンが終了する。」という変則的な日程になったので、やや流れは変わってきているが、それでも「J1の18クラブの動きが終わりかけると、次はJ2の22クラブの動きが活発になって、さらには、J3のクラブの補強の動きが本格化する。」というのがJリーグのオフの移籍市場における基本的な流れと言える。
現在(=1月13日)はというと、J1のクラブのほとんどは中核となる選手は固まっており、残りはFW前田(磐田)、DF駒野(磐田)、FWノヴァコヴィッチ(大宮)、FWラドンチッチ(清水)、MF長谷川(FC東京)など、数名の大物選手の動向が気になる程度である。「J1の移籍市場は終盤戦を迎えている。」と表現できるが、J2の方はもっとも活発な時期に入ってきており、J3の方はまだ2014年の陣容がしっかりと見えてこないチームもいくつかある。J2やJ3のクラブは今が勝負どころと言えるだろう。
ただ、そうは言っても、そろそろ各クラブのキャンプがスタートする時期である。Jリーグの各クラブのオフの補強はどうだったのか?いい補強ができたのか?あまりいい補強ができなかったのか?について、評価をしなければならない時期が近づいてきたが、オフの補強具合を評価する作業というのはなかなか難しいものがある。その評価の難しさを感じることは珍しくないが、そういった例の1つとして、入替戦でJFLの讃岐に競り負けて無念のJ3降格となった2013年の鳥取のケースを挙げることができる。
鳥取は2012年はJ2で20位だったが、最後までJ2の残留争いに巻き込まれてしまった。42試合で33得点というのはリーグワースト3位だったので、「とにかく得点力アップが不可欠」という情勢だったが、オフにFW岡本(水戸)、MF永里(甲府)、FW辻(Y.S.C.C.)を獲得して、さらには、FW久保のレンタル延長も決定した。DF横竹(広島)、DF柳川(栃木SC)、DF田中雄(栃木SC)、DF武田(千葉)の補強も効果的で、「百点満点に近い補強ができた。」と評価された。間違いなく、オフの勝ち組の1つだった。
特に、点の獲れそうな選手をたくさん獲得できたことが最大の成果だった。当然、資金力やブランド力というのはクラブによって違ってくるので、例えば、2013年は同じJ2のカテゴリーだったG大阪や神戸とは「評価の基準」を変える必要がある。鳥取の場合、資金力が豊富とは言えず、ブランド力もJリーグの中では一番下の部類であることは間違いないが、その点も考慮すると、2013年のシーズン前の鳥取の補強は「火の打ちどころの無い補強ができた。」と言い切れるレベルだった。
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◆ まとめ #683 良い補強とはどんなものか? (前編) (2014/1/14)
・オフの補強を評価する難しさ
・2013年の鳥取のケース
・コストパフォーマンスも重要
・フリー移籍についての考え方
→ Jリーグの移籍市場はもっとも活発な時期を迎えており、連日、たくさんのニュースが飛び込んできますが、補強具合を評価するというのは、なかなか大変です。ただ、いくつかの基準というか、考え方はあるので、「良い補強とはどんなものか?」についてまとめてみました。今回は「前編」になります。
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